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広がる“社長は15歳”

2015-12-16 07:30:00 | 報道/ニュース

11月26日 おはよう日本


都内の音楽スタジオを訪れた中学3年生の武藤篤司さん(15)。
15歳になった今年5月にバンドのビデオを製作する会社を設立し社長となった。
製作費は1曲2万円。
作品はインターネットの動画投稿サイトを通じて発信する。
ターゲットは高校生のアマチュアバンド。
自分たちの楽曲をかっこよく発信したいという同世代のニーズを実現すればビジネスになると目をつけたのである。
(武藤篤司さん)
「高校生が世に出ていくというのがすごくいいなと思っているので
 サポートできることはたくさんあるかなと思った。」
協力を求められた音楽スタジオの経営者もこれまでにない新たなビジネスプランだという。
(音楽スタジオ経営 高木健さん)
「中学3年生 マジかよというのが本当。
 レコード会社でデビューしなくてもYouTubeで人気を集めることで
 逆にレコード会社がアプローチしてくる時代になっているので
 ものすごく大きな期待を感じる。」
生まれたころにはインターネットが普及していた武藤さん。
幼いころからパソコンなどデジタル機器にあたりまえのように接してきた。
動画投稿サイトに始めて作品を発表したのは小学4年生のときだった。
中学生になるとさらに進化。
お気に入りの映像機器を紹介する動画がネット上で話題となるなど
これまでの作品の再正解数は30万回以上にのぼる。 
15歳とはいえ5年以上の映像制作経験を持つ武藤さん。
この歳で起業することに躊躇はなかったという。
(武藤篤司さん)
「10代での起業は少なくともネットを使っている人の中では一般化してきている。
 会社を作ることも自分の成長の一歩ととらえている。」
いま武藤さんのような若者が増えている。
同世代の女の子が「かわいい」と思うものを調査し商品開発を提案する会社を設立した現役女子高生。
中高生が開くイベントのスポンサーを募る会社を起ち上げた男性。
起業したのはいずれも15歳のとき。
幼いころからデジタル機器に接してきた若者たちである。
この世代の発想をビジネスに生かそうという企業側の動きも始まっている。
11月に都内の企業などが開いたビジネスコンテスト。
全国から中学生や高校生を集め新商品のアイデアを提案をしてもらおうという企画である。
参加した企業の1つ 富士通デザイン。
大手電機メーカー富士通の携帯電話の開発を担当している。
富士通はシンプルな機能に徹したお年寄り向けの携帯電話がヒットしている。
一方でスマートフォンではiPhoneなどとの激しい競争が続いている。
そこで若者たちの発想をヒントに次世代が求めるスマートフォンを探ろうと参加した。
(富士通デザイン サービス&システムプロダクトデザイン次号部 川見充彦部長)
「初めて持ったコミュニケーション端末がスマートフォンという彼らにとって
 僕らが感じるスマホの存在感とは全く違うんじゃないかと思っている。」
あるグループから提案されたのは斬新なデザイン。
自由自在に形を変えられるスマートフォンが実現できれば人気が出るという提案である。
さらに家族思いのこんなアイデアも。
母親がスマートフォンに触れるだけで手荒れの程度を瞬時に判別。
その情報が家族に通知されれば母親を手助けする合図になるという提案である。
(富士通デザイン サービス&システムプロダクトデザイン事業部 川見充彦部長)
「僕らは心のどこかでブレーキをかけているところがあると思う。
 そういうことを取り払ったアイデアは僕らにとって新鮮。
 僕らには絶対できないことなので大事にしていきたい。」
ビジネスの世界で新たな動きが広がるなか教育の現場にも変化がおき始めている。
今回のビジネスコンテストに参加した神奈川県の聖光学院。
東大合格者が全国トップ10に入る進学校である。
受験勉強では学べない知識や経験を培ってほしいと学校が呼び掛けたところ
20人余の生徒が参加した。
(ビジネスコンテストに参加 平林志康さん)
「新しいものを自分で案を考えて実際にものにできる。
 本当にいい体験になりました。」
さらにこの学校では今年から
世界的なIT企業が集まるアメリカのシリコンバレーでの短期研修制度を取り入れている。
最先端の技術開発を実体験する研修やコンテストへの参加を通して生徒たちに変化が出始めているという。
(聖光学院 校長補佐 五十褄浩二さん)
「日々の勉強もすごく大事だが合わせて世の中でどんなことが起きているのかと
 授業も大事だが外のことをやりたいという生徒たちが増えてきているのが一番大きい。」 



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