12月5日 経済フロントライン
いま日本のメーカーは続々とアクションカメラの分野に新製品を投入している。
4年後には今の2倍の売り上げが見込まれる成長市場だからである。
この市場を切り開いたのはアメリカのベンチャー企業である。
そのシェアは実に40%。
これだけで去年の売り上げは1,700億円。
スケートボードが趣味の金尾玲生さん。
ボードを楽しむときはアクションカメラをヘルメットに装着。
自分目線の撮影を出来るのが醍醐味だという。
「みんな『すごい』とか『面白い』とか
こうなっているんだとか見られるから
こいつの魅力はそこだと思います。」
いま動画サイトにはアクションカメラの映像が続々とアップされている。
崖から飛行するスカイダイビング
波の合間を縫って進むサーフィン
急斜面を滑り降りるスノーボード
まるで自分が体験しているような迫力ある映像。
これらの映像を生み出しアクションカメラ市場を切り開いたのがアメリカのベンチャー企業 ゴープロである。
ゴープロ CEO ニコラス・ウッドマンさん(40)。
渋谷の交差点でウッドマンさんはさっそく7月に発売した新製品を取り出し自撮りを始めた。
ゴープロは世界に先駆けて自撮りに特化したカメラの開発を行い売り上げを伸ばしてきた。
これまでの常識を変えた撮影方法にこそ成長の秘密があるとウッドマンさんは言う。
(ゴープロ ニコラス・ウッドマンCEO)
「大手の企業で何十年も同じことをやっていると新しい発想は生まれにくくなります。
ゴープロは自分自身を撮るわけです。
こういう発想はカメラ業界の中にいる人では難しいでしょう。」
ウッドマンさんが今の会社を創業したのは11年前。
大学卒業後 オンラインゲームの会社を起ち上げたが経営に失敗。
その後 世界の国々を放浪した。
カメラのアイデアを思い付いたのが趣味のサーフィンをしていたときだった。
(ゴープロ ニコラス・ウッドマンCEO)
「自分がサーフィンをするところを撮影したかっただけなのです。
カメラの会社を作りたかったわけではありません。
自分が楽しんでいる姿を撮影したい人はたくさんいると気付いたのです。」
カメラを見に付けて撮影したい人たちの心をつかんだゴープロ。
動画サイトには2,000万本以上が投稿され
再正解数は10億回を突破した。
カメラの新しい楽しみ方が私たちの暮らしに広がっている。