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第2のシリコンバレーを目指せ

2015-12-18 07:30:00 | 報道/ニュース

11月28日 おはよう日本

アップルやグーグルなど世界的な企業を生み出してきたベンチャービジネスの中心地と言えば
カリフォルニア州のシリコンバレー。
同じカリフォルニア州で今新たにベンチャー企業が集まる注目の場所がある。
シリコンバレーから南に約500㎞離れたシリコンビーチ
シリコンバレーに続く場所になるように
いつしかシリコンビーチと呼ばれるようになった。

11月も強い日差しが降り注ぐロスアンゼルスの海岸。
全米から注目を集めるシリコンビーチ。
ここで今年3月に友人とアプリ開発の会社を起ち上げたアシュリー・ウェルチさん(24)。
海沿いのライフスタイルや不動産や生活のコストがシリコンバレーより低いことなどから
会社を起ち上げるならほかの場所は考えられなかったと言う。
ウェルチさんの職場は他の若手企業家たちと共同で使っているオフィスの一角。
事務所を借りるのに比べ手軽で費用もかからない。
シリコンビーチではこうした共用オフィスが次々に作られ広く利用されている。
(ベンチャー企業 経営者 アシュリー・ウェルチさん)
「ここのライフスタイルが好きだし
 投資家もたくさんいる。
 ここには新しいビジネスに必死に取り組んでいる人たちが集まっている。」
シリコンビーチでビジネスを起ち上げた会社は800社以上。
増加のペースが全米で1番である。
頻繁に情報を交換しお互いに刺激しあって明日の成功を目指している。
(ベンチャー企業 経営者 アシュリー・ウェルチさん)
「シリコンバレーは競争が激しく入り込む余地がない。
 ここならだれでも挑戦でき
 起業を目指す多くの人々をひきつけ必ず成長すると思う。」
ここに熱い視線を注いでいるのはベンチャー企業だけではない。
マイクロソフトやYouTubeといった大手企業も競うように拠点を設けている。
IT企業大手のヤフーもそのひとつである。
今年8月 ウェブサイトで配信する映像コンテンツの制作などを行うオフィスをシリコンビーチに設けた。
ヤフーが進出した理由の1つが
シリコンバレーに比べ低いコストで優秀な人材を確保できる。
周辺には有名大学が多くあり
ここで雇用した約400人の多くが地元の若者たちである。
また開発が始まったばかりで地価の安いシリコンビーチは
新たな事業を模索する大企業にとって魅力的だという。
(ヤフー 副社長 ジョン・ポール・ブルーノさん)
「シリコンバレーの不動産は史上最高値になっている。
 商業用オフィスの価格は過去10年で最も高く
 地価が非常に上がっている。
 ここに拠点を設けた理由のひとつはシリコンバレーに比べコストが低くすむことだ。」
さらにロサンゼルスならではの強みは
映画の都ハリウッドを抱えエンターテインメントビジネスが盛んである。
ネットを通じた映像コンテンツを拡大させようとしているIT企業にとって
デザイナーやアーティストが多いロサンゼルスは可能性が広がるという。
(ヤフー 副社長 ジョン・ポール・ブルーノさん)
「ロサンゼルスはクリエイティブ産業の中心。
 これまで映画など制作プロダクションが行ってきたことと
 IT産業がやってきたことの融合が始まっている。」
そうしたなか新たな進出。
(不動産 開発業者)
「ここが最近グーグルが購入した土地。
 信じられないかもしれないが10エーカー(野球場ほど)ある。」
広大な土地を取得したIT大手のグーグル。
シリコンビーチの将来性を見込んだ企業進出の勢いは増すばかりである。
こうした動きをチャンスと見て行政も動き始めた。
ロサンゼルス市は去年 新たに責任者を任命。
また進出するIT企業を税制面で優遇することを決めるなど
シリコンビーチをIT分野の一大拠点に育てようとしている。
(ロサンゼルス市 イノベーション・技術担当官 ピーター・マークスさん)
「ロサンゼルスはこれまで常にテクノロジーの中心だった。
 IT分野でも大きな影響力を持っていけると確信している。」
新たなビジネスを切り開こうという企業家たちとそのための環境が整ってきているシリコンビーチ。
シリコンバレーのようにアメリカの活力を生み出す新たな場所が生まれつつある。



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