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人生

2015-12-31 07:30:00 | 編集手帳

12月30日 編集手帳

 

 キンキンこと愛川欽也さん(4月逝去)は昔、
深夜放送ではがきを1枚読むごとに「青春!」の一語で結んだ。
愛川さんにならい、
一語を添えて亡き人を偲(しの)ぶ。

長田弘さん(5月逝去)に『アメイジング・ツリー』と題された詩がある。
〈この世で、人はほんの短い時間を
 土の上で過ごすだけにすぎない
 仕事して、愛して、眠って
 ひょいと、ある日、姿を消すのだ
 人は、おおきな樹(き)のなかに〉。
人生。

俳人津田清子さん(5月逝去)の句。
〈千里飛び来て白鳥の争へる〉。
つらい旅路の道連れ同士がなぜに争う、
白鳥よ、
人間よ。
人生。

桂米朝さん(3月逝去)が生涯、
胸に刻み続けた師匠米団治の教え。
〈芸人は、
 米一粒、
 釘(くぎ)一本もよう作らんくせに、
 酒が良(え)えの悪いのと言うて、
 好きな芸をやって一生を送る。
 芸をみがく以外に世間にお返しする途(みち)はない。
 芸人になった以上、
 末路哀れは覚悟の前やで〉。
人生。

評論家の鶴見俊輔さん(7月逝去)に晩年の歌がある。
〈出鱈目(でたらめ)の鱈目の鱈を干しておいて夜ごと夜ごとにひとつ食うかな〉。
食いきれぬほどの“身から出た鱈”を持て余し、
年がゆく。
人生。

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ペットと避難所で過ごすために

2015-12-31 07:30:00 | 報道/ニュース

12月9日 おはよう日本


和歌山市で行われた防災訓練。
参加者はペットの犬と一緒に避難した。
行先は避難所に設定された市内の小学校。
受付では名前や電話番号 そして犬の予防注射の有無を確認する。
犬のしつけのインストラクター 石田千晴さん。
今回の訓練では飼い主とペットの受け入れ役を行った。
(石田千晴さん)
「子どもの数よりもペットの数の方がこの地区では多いらしいんですね。
 犬を飼っていない住民にも迷惑をかけないでいられればいちばんいいと思います。」
石田さんが災害への備えに力を入れたのはきっかけは東日本大震災だった。
巨大地震の2週間後 ボランティアとして宮城県石巻市を訪れた石田さん。
ペットは多くの被災者の心の支えになっていた。
一方ともに過ごすことの難しさも目の当たりにした。
車の中で過ごさざるを得ない犬と人。
周囲との対立を深め避難所を去る例もあったという。
(石田千晴さん)
「避難所に動物を連れてくる人は結構いる。
 そこでは入れないとパニックになる。
 災害というパニックの中でよけいなパニックが起きてしまう。」
今回の防災訓練では運動場に犬たちを集めた。
しかしさっそくトラブルが・・・。
犬が人が集まるのを見て急に吠え始めた。
いっこうに泣き止まない。
これ以上迷惑をかけられないと避難所を後にする飼い主も出始める。
犬用のケージに犬を入れようとするが
普段入ることのない場所ですぐに出てきてしまう。
(飼い主)
「すごく怖がっているのでこれからどうしたらいいのか
 いっぱい考えてしまいます。
 実際の災害のときにはとても不安ですね。
 きょうでこれだったら。」
防災訓練の後石田さんは犬のしつけ方の講座を開いた。
石田さんが強調したのは3つの基本的なしつけだった。
①「おいで」ができること
エサを上手く使ってすぐに呼び寄せられるようにする。
犬をコントロールすることがしつけの第一歩である。
②犬用のケージを怖がらせないこと
大好きなエサやおもちゃを入れ少しずつ慣れさせる。
ケージの中でおとなしくできれば周囲の目も気にならない。
③は無駄に吠えさせないこと
ペットをめぐるトラブルの多くは無駄吠えが原因である。
遊び道具を要求して激しく吠える犬。
吠える間は顔を背け犬を無視する。
吠えなくなったタイミングですかざさずご褒美と遊び道具を与える。
持て余した体力も無駄吠えの原因となるためしっかり運動させるのも大事である。
今回の訓練に参加した飼い主にも実践してもらった。
(飼い主)
「非難したとき大勢の人がいるので
 できるだけなれるように日頃から気をつけたい。」
「ケージに入れるというのをやったことがないのでやらないいけないと思う。」
(石田千晴さん))
「震災は本当に恐怖。
 その際に動物がいれば励みになってくれる。
 犬と一緒にペットと一緒に最後まで頑張れるようになればいいと思う。」
防災訓練で浮き彫りになった日頃のしつけの重要性。
大切な家族とともに暮らしていくために今備えることが大切である。

 

 

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