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カンボジアで“安心・安全”な農業を

2015-12-29 07:30:00 | 報道/ニュース

12月7日 おはよう日本


カンボジアの首都プノンペン。
スーパーマーケットに並んでいるのは日本の企業が作った野菜。
商品はすべて無農薬。
1つ1つ個別に包装されている。
カンボジアでいま売り上げを伸ばしている。
「ここの野菜は新鮮でいいと聞いています。」
「体に良いしおいしいし私は好きです。」
(流通大手 現地法人 大野惠司社長)
「やはり日本の商品に対しては安全や安心の認識を持たれている。
 そういった市場は今後どんどん伸びていくと思う。」
この野菜を作っている大阪の企業。
社長の阿古さんは1年のほとんどをカンボジアで過ごし
無農薬野菜の生産や販売を行っている。
農家が稲作中心でじつは野菜の半分以上が輸入に頼っているカンボジア。
阿古さんは日本の農業の技術が生かせると考え
3年前に進出した。
最近は経済成長に伴って食の安心・安全への意識も高まっている。
(農業生産法人 阿古哲史社長)
「海外に目を向けると
 日本が持っている農業の安全や安心で良品質だという価値を求めている人たちが数多くいる。
 それなのに日本の農業がアプローチできていない。
 それがすごくもったいないと思う。」
しかし阿古さんの農業ビジネスは試行錯誤の連続だった。
最初の壁となったのは雨季と乾季の差が激しい気候である。
(農業生産法人 阿古哲史社長)
「日本と全然違う。
 日本で当たり前にやっていたことがカンボジアの気候や土地では正解ではない。」
毎日土壌などのデータを取りどの品種が気候に適しているか分析。
1年かかってやっと商品として売り出せる野菜が作れるようになった。
2つ目の壁となったのは人材の育成である。
カンボジアでは無農薬で野菜を栽培する知識を持つ農家がほとんどいない。
(現地の従業員)
「植えたことがないからすごく難しい。」
無農薬の場合水や土の管理に特に気を配らなければならないが
手入れのタイミングが遅れるなどなかなか要領がつかめない。
阿古さんは畑に頻繁に足を運び直接生産の指導を行う。
こうした努力の結果今では約40軒の農家が阿古さんと契約し無農薬野菜を出荷できるようになった。
そして3つ目の壁は鮮度をどう保つかだった。
せっかく作った無農薬野菜も新鮮なまま消費地に届かなければ価値は下がってしまう。
そこで作ったのがカンボジアではこれまでなかった集荷場である。
泥の付いた野菜は洗ってきれいし包装。
冷蔵車が普及していないため保冷剤を入れて鮮度を保つ。
朝採った野菜をその日のうちに送り届けるという日本では当たり前の輸送システムを作り
市場の2倍以上の価格で取引されるようになった。
阿古さんは今さらに大きな市場を見据えている。
今年4月に開通した「つばさ橋」。
メコン川は両岸を結ぶ。
タイ ベトナム カンボジアを結ぶ陸上輸送の大動脈がつながった。
その中央に位置するカンボジアから
来年以降周辺の国に無農薬の野菜を輸出する計画である。
(農業生産法人 阿古哲史社長)
「今後大きなマーケットとして広がっていくASEANの中の
 入り口としてのラストフロンティアなのかなというとらえ方を僕はしている。
 可能性があって明るい産業だと僕自身は本当に思っている。」
ASEAN地域6億人の巨大市場。
安心・安全な日本の農業がカンボジアから新たなマーケットを切り開こうとしている。

 

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