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中国 自動車購入制限実施

2013-12-19 16:00:00 | 報道/ニュース
12月17日 ワールドWaveモーニング

中国天津市政府は
15日夜7時 記者会見を行い自動車購入制限と通行制限の2つの措置を導入し
自動車購入制限は翌16日午前0時からスタートすると発表した。
16日からマイカーの購入は政府が行う割り当て抽選で決まることになる。
このため発表から購入制限措置が実施されるまでのわずか5時間の間にマイカーを買おうとする市民が販売店に殺到した。
これまで北京と広州で起きたマイカーの衝動買いが天津市でも起こった。
これによって市内の各販売店は深夜まで対応に追われた。
販売店が集中している天津市の一部の区には夜7時過ぎてマイカーを求める客が殺到した。
販売店は電話予約を断ったうえで現金一括払いのみ受け付けることにした。
このため新車購入をあきらめた人は中古車専門会社に駆け込んだ。
この中古車専門会社は15日深夜11時過ぎても客でごった返していた。
天津市政府側はこのダブル制限措置について
台数制限
渋滞防止
PM2,5を減らす
という3つの理由をあげた。
2006年から2012年まで天津市の自動車保有台数は120万台から236万台に急増。
去年1年間に増えた27万4千台のうち7割がマイカーである。
自動車の増加とともに大気汚染も深刻になる一方である。
モニタリングデータによると自動車の排気から出たPM2,5の量は天津市全体の16%を占めており
スモッグが続く一因になっていると言われている。
専門家は都市交通計画をきちんと立てるのは国の都市化プロセスにとって不可欠だと指摘している。
つまり渋滞と大気汚染を抑え込むことを狙う政策と多様化する公共交通のシステムをつくるのが需要だということになる。
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インド 加熱する人材獲得競争

2013-12-18 16:00:00 | 海外ネットワーク
12月15日 NHK海外ネットワーク


インドといえばIT産業が盛んで理工系の分野で世界的にも優秀な仁人材を輩出してきたことでも知られている。
小学校の低学年から授業でパソコンを学び
高校を卒業するまでには様々なソフトウェアを開発できるようになる。
こうした国の方針は独立当時のネルー首相が植民地時代に立ち遅れた産業を発展させるために打ち出したのがきっかけだった。
こうして育成された人材の多くは欧米の企業が先を争うようにして採用してきたが
企業のグローバル化が求められている中で日本企業もインドでの人材獲得強に加わろうとしている。

理工系の名門IIT(国立インド工科大学)。
入試の競争率は60倍。
人口12億のインドで頂点に立つ大学である。
IT企業が集まるアメリカのシリコンバレーでは管理職の60%をこの大学の卒業生が占めていると言われている。
12月1日 今年の採用が解禁となった。
優れた人材を獲得しようとやってきたのは世界の名だたる企業ばかり。
(エネルギー大手 採用担当者)
「ここの学生はとびきり優秀でエンジニア向きだよ。」
とりわけ欧米企業の採用意欲は強く今年は新卒の学生1人に日本円で年俸2,100万円を提示する企業も現れた。
採用希望が殺到するため大学側は企業を厳しく選別する。
大学は企業の給料やブランド力など独自に6段階で評価したリストを作った。
評価の高い企業から順に採用活動を始めることができる。
解禁日初日に活動が認められるのは欧米の大手IT企業などわずか30社ほど。
学生との面接は学内のみでしかも8時間以内に採否を決めなければならない。
有名企業がしのぎを削る人材の獲得競争に日本の企業も加わった。
神戸市に本社を置く医療機器メーカー シスメックスである。
血液の分析装置では世界一のシェアを占める。
海外でのビジネスをさらに展開するためにも国際的な視野を持った人材を求めている。
シスメックス 前田真吾人事企画部長はITの技術に優れ英語も堪能なインドの新卒を採用する計画を立てた。
(前田真吾さん)
「インドの学生は勉強量が日本や東南アジアの学生と違う。
 基礎がきちっと固まっていてハングリー精神が非常に旺盛。」
会社では2年前からIITの学生をインターンシップ制度で日本に招待。
渡航費や滞在費を全額負担し大学との関係強化を図ってきた。
こうした取り組みが実を結び前田さんは就職解禁日の初日に大学に招かれた。
前田さんがまず会いに行ったのはインターン生だったエマントさん。
インターンシップで強い印象を残していて真っ先に採用を伝えたいと思っていた。
その場で採用したいと告げる。
しかしエマントさんは提示された配属先が予想と違っていたことから詳細な説明を求めてきた。
「この配属先だと私はどういうキャリアを歩むのですか。」
前田さんは会社の組織図を示しながら丁寧に説明した。
しかし返ってきた言葉は
「少し考えさせてください。」
エマントさんは結局ほかの企業を選んだ。
意中の学生を採用できなかった前田さん。
気持ちを切り替え面接やグループディスカッションでいかにインドの学生を必要としているかを訴えた。
「これからはエマージングカントリー(新興国)の時代。
 まだまだ私たちの知らないニーズがあり皆さんに期待している。」
この日前田さんがリストアップした学生は20人。
限られた時間の中で面接を重ね有望な学生を見つけた。
ITを使った画像処理が専門で研究職に期待できる人材である。
(就職希望の学生)
「私は音響処理 画像処理の分野で研究を積み重ねてきました。」
早速採用の意向を伝える。
しかしこの学生は別の企業でも最終面接に進んでいた。
他社の面接に向かうところを引き留め最後の説得。
与えられた時間をすべて使い切り採用活動を終えたのは午前2時。
会場を後にした最後の企業だった。
後は学生からの返事を待つのみである。
翌日 大学から内定に応じる学生の名前が伝えられた。
早速学生に会いに来た前田さん。
採用が決まったのは3人。
最後まで説得を続けた学生もいた。
(採用が決まった学生)
「日本に行けることになりうれしい。
 会社に十分貢献したい。」
(シスメックス 前田真吾さん)
「世界の名だたる企業と戦うことは大きなチャレンジ。
 採用した学生たちに活躍してもらうことが第一で
 日本企業として競争に勝ち残っていく舞台をつくっていきたい。」

インドを舞台にした熾烈な採用合戦。
国籍を問わず優秀な人材に来てもらおうという動きが加速している。
今回就職が決まった学生たちになぜ日本の企業を選んだか尋ねたところ
仕事に真剣に取り組む日本人の姿勢を学びたい
日本企業はチームワークが強いと感じているから
と話したそうである。
日本の企業でもいま外国人の際威容を検討している日本企業が全体の半数にのぼるという調査結果もある。
言葉や文化の違いが大きいにもかかわらず日本の企業を選んではいってこようと言うわけだから
そうした外国人の学生の能力を十分に引き出す環境を整えて定着を図っていくとか
企業側は採用した後の課題も大きい。

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世銀総裁に聞く 東南アジア経済の行方

2013-12-17 16:30:00 | ビズ プラス
12月8日 BIZ+SUNDAY


Q.ASEANの経済成長に見通しは?
(世界銀行 ジム・ヨン・キム総裁)
「堅調な成長を予測している。
 世界各国を見渡すとこの地域の経済成長は力強い。
 依然として私は楽観している。」
Q.タイで反政府デモが続いている。
  今年の成長率の見通しは4%と低めだが先行きは?
「タイの政治情勢が経済にどう影響するか現時点では予想できない。
 それでも長期の成長見通しは依然として良いと思う。
 構造改革などやるべきことはいくつもあるが政治的混乱をのりきれればタイ経済の先行きは決して悪くない。」
Q.台風30号の被害を受けたフィリピンについてはどう見ている?
「今年の経済成長率を7%と予想していたが台風の影響で0,7ポイント程度下がるとみている。
 気候変動の専門家は温暖化が進めば台風の規模が大きくなると警告していた。
 今回は巨大な台風で被害の全体像の把握は今も続いているが状況は少しずつ改善している。
 台風が来る前 高い経済成長を実現していただけに
 その勢いはやや失われるだろうがフィリピンは復興すると確信している。」
Q.ASEAN全体では来年は減速と予想。
  最大の理由はアメリカの金融政策の影響か?
「皆さん忘れていないか。
 アメリカが量的緩和の縮小を始めるということはアメリカ経済が力強さを取り戻したという証だ。
 健全なアメリカ経済はどの国にとっても望ましいことだ。
 量的緩和の縮小が段階的に緩やかに行われるかぎり
 当初 市場が混乱したとしても
 アメリカが各国から商品を買い付けることで緩和縮小の影響は相殺される。
 アメリカへの輸出が伸びることで新興国や発展途上国も新たな状況に対応できると思う。」
コメント

ドイツ前首相が語る 労働市場改革のカギ

2013-12-16 08:00:00 | ビズ プラス
12月8日 BIZ+SUNDAY


アベノミクスの成長戦略の核となる労働市場改革は
行き過ぎた雇用の維持を改めスムーズな労働異動を支援する政策への転換を掲げている。
しかし議論は一進一退を続けている。
その改革を10年前に断行した国がある。
ドイツ。
(ドイツ メルケル首相)
「ドイツを信用不安が起こる前よりも強くした。
 我々は東西統一後 最高の政権といっても過言ではない。」
好調な輸出、低い失業率、堅実な経済成長。
ヨーロッパ信用不安の後 低迷が続くヨーロッパ各国にあって一人勝ちとも言われている。
かつて経済の低迷と大量の失業者に悩み「欧州の病人」とまで呼ばれたドイツ。
そのドイツを労働市場改革で変えたといわれるのがゲアハルト・シュレーダー前首相である。

Q.労働市場改革に踏み切ったのはなぜか?
(ドイツ シュレーダー前首相)
「目標ははっきりしていた。
 失業率がとても高かった。
 当時のドイツは10%を超えていた。
 失業率を下げるには労働市場の柔軟性を高めることがどうしても必要だった。」

1998年 労働組合を支持基盤に首相となったシュレーダー氏。
しかし高い失業率が改善せず
2003年 労働界の反発を覚悟の上で改革を打ち出した。
・厳しい解雇規制を緩和
 一度雇用したら解雇は難しいという仕組みを変えた。
・失業者への手厚い補償の見直し
 失業手当の受給期間を大幅に短縮してより積極的に仕事を探すよう促した。
・雇用局に成果主義を導入
 職業紹介を活性化させた。

(ドイツ シュレーダー前首相)
「我々は失業した人たちにこう言ったのです。
 『私たちはあなたたちを助け支援する。
  しかしあなたたちも新たな仕事を見つけるために努力してほしい。
  そうでなければ支援を受けられない。』
 それが改革の核だった。
 われわれはそれを“支援と要請”と呼んでいた。
 必要な場合は支援をするが自分でできることは自らするように人々に求めた。」

シュレーダー氏が推し進めた大胆な政策の転換。
しかしまず現われたのが改革による痛みだった。
失業を減らすべく改革を行ったにもかかわらず2005年には失業率が11,5%に上昇したのである。
失業率の上昇と景気の低迷で税収は減少。
増税を余儀なくされ大規模な抗議デモが相次いだ。
こんな歌も大ヒット。
税金の歌
犬税 タバコ税 自動車税 環境税
こんなもんじゃ終わらない
消費税 ビール税 全部上げたがそんなもんじゃ足りないんだ
さあ増税だ!
選挙で選ばれたオレは止められないぜ
民主主義バンザイ!!!

しかしシュレーダー氏は改革の手を緩めなかった。

Q.激しい反対にあったにもかかわらず改革を継続しようと思ったのはなぜか?
(ドイツ シュレーダー前首相)
「私自身が改革の必要性をだれよりも強く感じていたからだ。
 改革の必要性を感じ労働市場をより良いものにしたかったからこそ改革を継続したのだ。
 国民すべてを満足させることはできない。
 どんなに反対されても正しいことをする。
 それが政治の責務だ。」

2005年 シュレーダー氏は退陣に追い込まれた。
失業率は10%を超えたままだった。
しかしその後 人々は積極的に仕事を探すようになり
解雇規制の緩和を受けて企業の先の心配をせずかえって人を採用するようになった。
メルケル首相の時代になって失業率は5%台にまで下がった。
東西ドイツの統一後 最も低い水準である。
メルケル首相は今のドイツ経済があるのはシュレーダー氏の改革のおかげだと発言している。
ドイツ経済新聞 ハンデルスブラットより
私はシュレーダー前首相に対して彼が断固たる姿勢で改革を行った>ことに感謝の意を表したい


Q.政治生命をかけた価値はあったか?
(ドイツ シュレーダー前首相)
「もちろんだ。
 改革をしようとする政治家には常に問題がつきまとう。
 改革はすぐに着手しなければならないが成果が表れるのは3~5年先だ。
 収穫を得るのはリスクを冒して種まきをした人でも地道な基礎づくりをした人でもない。
 別の人なのだ。」
Q.雇用を生み出すために重要なことは何か?
「重要なのは産業の育成。
 特に中小企業に成長を促していくことだ。
 彼らは大企業よりも革新的で新しい製品をより速く製造する能力があるからだ。
 ドイツのグローバル企業といえば自動車や電機関連の大企業が有名だが経済の真のけん引役ではない。
 それは中小企業だ。」
Q.労働市場改革に取り組む安倍首相にとって何が重要か?
「大切なのはどんな改革が必要なのか見極めること。
 そして批判されたとしても最後までやる抜くことだ。
 たとえ選挙で敗北する可能性があっても国のためになると思ったらリスクを冒さなければならない。
 重要なのは個人や政党の利益ではなく国家の利益だ。」




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ネルソン・マンデラ氏

2013-12-15 08:00:00 | 編集手帳
12月7日 編集手帳

夏目漱石『こころ』にある。
〈かつてはその人の膝の前に跪ひざまずいたという記憶が、
 今度はその人の頭の上に足を載せさせようとするのです〉。
怨念を捨てるのは日常の人づきあいでもむずかしい。

ましてや27年間も監獄につながれた怨念は想像に余るが、
弾圧する側にいた白人に対して、
その人が過ぎし日の恨みつらみを語るのを聞いたことがない。
勝利に至る不屈の心のみならず、
勝利したのちの寛容の心においても「偉人」であっただろう。

「白人に反対しているのではない。
白人優越思想に反対しているのだ」。
人種差別と闘い、
対話によって南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離政策)を撤廃に導いたネルソン・マンデラ氏が95歳で亡くなった。

南アの人々は悲しいときも歌い、
踊る。
氏の自宅前には訃報を聞いて集まった人の波ができた。
黒人も白人もいたという。
その光景が何よりの供養だろう。

〈窓開あけつつ聞きいるニュース南アなるアパルトヘイト法廃されしとぞ〉。
皇后陛下のお歌にある。
窓――。
人類の恥部であった人種隔離という“開かずの窓”を素手で砕き、
歴史に風を入れた人である。
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国民の安全を守る

2013-12-14 08:00:00 | 編集手帳
12月6日 編集手帳

無能で威張り屋の組長に愛想を尽かして、
若頭(わかがしら)が言う。
〈おやじさん、言うとってあげるが、
 あんたはわしらが担いどる御み 輿こしじゃないの。
 御輿が勝手に歩けるいうんなら、
 歩いてみないや、のう!〉。
映画『仁義なき戦い』である。

いささか場違いな連想ながら、
政治家と官僚の関係に思いをめぐらすとき、
いつもこの場面が浮かんでくる。
大臣に表向きは腰をかがめつつ、
腹の中で同じセリフをつぶやいている官僚も、
なかにはいるだろうな…と。

特定秘密保護法案が良法となるも悪法となるも詰まるところ、
その属性として一から十まで隠したがる官僚を政治家が制御できるか否かにかかっていよう。

政府・与党は「できる」と言い、
野党の一部は「できない」と言う。
最後までミゾが埋まらないまま、
法案はきのうの参院特別委員会で可決され、
いまの国会で成立する見通しになった。

“良識の府”を罵声と怒号に染め、
世間に消え残る不安を陣痛にして産み落とす法律である。
「国民の安全を守る」趣旨を実らせるためには死に物狂いで、
ハンドルとアクセルとブレーキを備えた御輿になってもらわねば困る。
コメント

銀座5丁目 Trattoria Mezzanino メッツァニィノ

2013-12-13 20:10:05 | グルメ
  (食べログ)

  

  



http://www.mikasakaikan.co.jp/restaurant/italian/mezzanino/index

地下鉄「銀座駅」 B5出口より徒歩2分
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仏教遺跡バガン 世界遺産への課題

2013-12-13 08:00:01 | 海外ネットワーク
12月1日 NHK海外ネットワーク


東京ドーム約1700個分の広大な平野に点在する2500余の仏塔。
ミャンマーにある仏教遺跡バガンである。
11世紀から13世紀にかけてこの一帯を支配した王朝の遺跡である。
当時の信仰の様子を今に伝える世界有数の仏教遺跡。
今も国民の9割を占める仏教徒たちの心のよりどころとなっている。
ミャンマー政府はバガンを世界遺産に登録し文化や観光面での魅力をアピールしようとしている。
バガンはその歴史的な価値を高く評価されながらもいまだに世界遺産への登録は実現していない。

民主化が進み外国からの観光客が年間100万人も訪れるようになったミャンマー。
バガンが世界遺産に登録されれば観光客はさらに増えると期待されている。
(観光客)
「バガンは印象的で美しい。」
「ミャンマーで一番素晴らしい場所の1つ。」
貴重な仏教遺跡バガン。
かつての軍事政権は1996年世界遺産に加えるよう申請したが登録は見送られた。
遺跡の保存の仕方に問題があったのである。
遺跡の隣にゴルフ場を建設、
仏像の周りには派手な電飾が輝く。
床には現代的な模様のタイルが敷かれ遺跡そのものも手が加えられていた。
古く汚れた壁画より見栄えがいいとして石灰で塗り固められたものもある。
世界遺産の登録には少しでも多く元の状態が保たれていること。
そして万全の保護体制をとることが必要である。
しかし軍事政権のやり方は世界の基準からあまりにかけ離れていた。
そこでミャンマー政府は一昨年に方針を改め元の遺跡の姿を取り戻そうとしている。
ただ課題は技術の不足である。
そこで頼りにしているのが外国からの支援である。
日本からも高松塚古墳の壁画修復を手掛けた専門家を招いた。
壁画の修復に用いる薬剤の使い方も丁寧に指導する。
「カビができるかもしれない。
 何も絵の無いところに塗って1年間様子を見る。」
「絵の無いところにですね。
 塗ってみます。」
技術を学び取り本腰を入れて課題を克服しようとしている。
(修復の担当者)
「私たちには技術が必要。
 日本の支援を大いに期待している。」
(東京文化財研究所 川野邉渉さん)
「ミャンマーの人たちは自分ができること手に入るもので何ができるか
 一緒に考えてくれというのが第一歩。
 非常に有望だと思う。」
しかし保護に向けて舵を切ったことで
ふだん遺跡を祈りの場にしている地元の人たちからは戸惑いの声が上がっている。
金箔を貼ると願い事がかなうとされている仏像。
しかし自由に貼ることはできなくなった。
人々が触って傷がつけばもとの形と変わってしまう恐れがあるからである。
(寺院の職員)
「首の下はいいんですが上は禁止しています。
 傷がついて仏像の表情が変わってしまうからです。」
さらにすすで壁画が汚れないよう建物の中では線香をあげられない。
保護ばかり優先され信者の信仰心がないがしろにされているという批判が出ている。
(寺を訪れた人)
「信者たちも本当は仏像のそばで祈りたいと思っている。
 もっと信者たちが自由に祈れるようになればいい。」
こうした批判にミャンマー政府は
(修復にあたる政府の責任者)
「ユネスコが世界遺産に求めるルールと仏教との考えは相反するかもしれない。
 もっと情報を集めどう両立させるか考えることが必要だ。」

かつての遺跡の姿を取り戻しつつ信仰の場も同時に守っていく。
世界遺産の踏力に向けたミャンマー政府の模索は続いている。
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変わる商社 伊藤忠商事 ③“残業禁止”働き方は変わるのか

2013-12-12 08:00:00 | ビズ プラス

12月1日 BIZ+SUNDAY


岡藤社長は自身の経営哲学を社員に浸透させるためにある改革を行った。
夜の残業禁止である。
国内2500人の社員に対し夜8時以降の残業は原則禁止。
夜10時以降は全館消灯。
必要な場合は早朝勤務を認めている。
早朝の時間外手当は5割増しにした。
夜遅くまで働くのは当たり前という商社マンの働き方を根底から変える今回の改革は
働き方だけではなく社員の生活スタイルそのものまで見直そうというものである。

夜の残業禁止が始まった10月1日。
早朝から社員が次々と出社していた。
早朝勤務をした人には会社が無料の朝食を用意している。
ITビジネス第一課の山田哲生さんは朝6時から仕事に取り掛かった。
「早朝勤務は初めてなので新鮮さがある。
 頭はクリアかなと思う。
 人もいないし仕事がはかどると思う。」
この日の夜 8時前次々と職場を後にする社員たち。
山田さんたちはぎりぎりまで机に向かっていた。
この日95%の社員が夜8時までに退社した。
10月中旬 山田さんの課では働き方の見直しを進めていた。
ITビジネス第一課 松永公人課長は残業が増える原因だった夜の会議を大幅に減らした。
その一方で席替えを実施。
交渉が大詰めを迎えていた山田さんを隣に移し打ち合わせをしやすくした。
(ITビジネス第一課 松永公人課長)
「不安は残っているが前向きに取り組み
 今よりいい成果を出そうと始めている。」
入社1年目の社員も仕事の優先順位を強く意識するようになった。
「前はちょっと雑多になっていた。
 業務を5個に区切ってTo Do管理している。」
10月の集計では夜8時過ぎて残業した社員は1日あたり91人。
1年前と比べて5分の1にまで減った。

(伊藤忠商事社長 岡藤正弘社長)
「残業禁止は社員は総じて歓迎。
 ほぼすべての経営者の方がいい話だとおっしゃる。
 “勝って兜の尾を締めろ”
 いい時にこそ改革改善をしようということ。」
「接待も仕事と同じでメリハリをつけて接待の中身を濃いものにしないとダメ。
 お客さんも迷惑。
 呑んだり食べたりすると本音の話が出来て親しくなる。
 これは大事。」
「残業禁止はマイナスはないと思う。
 受験勉強と同じで夜勉強して朝ボケーッとして学校に行くよりは朝起きて勉強するほうが効率がいい。」
「改革の原動力は早く手を打つ。
 すばらしい会社が打つ手が遅れたために苦しい目に合っているところがたくさんある。」
「我々はとにかく商品であれ資本参加をした会社であれ
 我々の手で付加価値をつけようと考えている。
 付加価値をつけることによって商社の機能を発揮する。
 我々はその付加価値を進化させていけるような会社を目指したい。
 強いところでその機能を発揮する。
 その機能をその他のところがフォローする。
 それによって全体がレベルアップする。」

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変わる商社 伊藤忠商事  ②岡藤流の仕事術「現場主義」「予習」

2013-12-11 08:00:00 | ビズ プラス

12月1日 BIZ+SUNDAY


岡藤社長が大切にしている言葉
商社は水
か・け・ふ(稼ぐ 削る 防ぐ)
経営はハングライダー
現場主義
予習型


(伊藤忠商事 岡藤社長)
「商社はマーケット、お客様に合わせなければいけない。
 合わせることでイニシアチブをとれるビジネスモデルを考える。
 思わぬ損失を未然に防ぐ。
 将来起こることを予測して未然に手を打つことは難しい。
 リスク管理もその一つ。
 投資をする前に色々な手を打つ。
 ハングライダーは風向きや風の強さを計算して飛ぶ。
 経営と一緒で風向きが途中で変わる。
 条件が変わるがその都度それに合わせながら目的を達成する。」

岡藤さんが伊藤忠商事に入社したのは昭和49年。
配属されたのは大阪本社の繊維部門だった。
担当は輸入生地を問屋に卸す仕事。
少しでも売り上げを増やそうと取引先回りを欠かさなかったという。
(岡藤社長)
「当時はいかにしてほかの商社に勝って相手のシェアをとることしか考えてなかった。」
いまも現場にこだわる岡藤社長。
グループの高級下着メーカーを視察し最新のトレンドを確認する。
さらには高級輸入生地の販売店。
(岡藤社長)
「こういう高いものがどの国で売れているかと。
 世界経済でそこに経済が行っているということ。
 高級品の動きでわかる。
 この商品を通して世の中を知ることがビジネスマンは大事。」
現場にこそビジネスのヒントがある
これが岡藤社長の一貫した心構えである。
もうひとつ岡藤社長が大事にしていることが予習である。
この日は中国経済界の要人との会談を控えていた。
然密に資料を読み込む。
(岡藤社長)
「中国ですから非常にデリケート。
 十分準備をしておかないと。
 言っていいことと悪いことがある。
 発言は気をつけないと。
 特に今回は政府系の会社。
 トップの人は共産党の幹部も兼ねている。」
さらに予定の15分前には会議室に向かう。
直前まで確認を怠らない。
仕事は徹底した予習から。
それが岡藤流である、
予習に欠かせないのが手帳。
気になったニュースやふと思いついたアイデアなどを書き込み取引先との商談に生かしている。
(岡藤社長)
「これ1冊なくなると本当に困る。
 携帯がなくなる以上に困る。
 全部いろいろなことが書いてあるから。
 課k散続けて15年から20年かな。
 徐々に充実してきている。」

(伊藤忠商事 岡藤社長)
「お客さんに会った時にこの話題を出そうということを先々のスケジュールに書いておく。
 初めてのお客さんとスムーズに会話に入れる。
 お客さんの関心になるような記事があればそれを書く。」
「決断は夜とか天気の悪いときにしないこと。
 非常に悲観的になる。
 特に夜いろいろ考えて寝られなくなると結論がどんどん悪くなる。
 太陽が燦々と照っているときに考えたらいいアイデアが出てくる。
 体調も大事。」
「課長はすべてのことを任される。
 決算、営業、人事など。
 この時に色々なことを経験して間違ってもそれを教訓にするということをどれだけ経験を積むか。
 そのときに冒険をせず守りに入ったら伸びない。
 冒険しすぎて命取りになったらダメ。」

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変わる商社 伊藤忠商事 ①農産物をアジアに 商社のブランド戦略

2013-12-10 08:00:00 | ビズ プラス
12月1日 BIZ+SUNDAY


創業150年 総合商社の伊藤忠商事。
今年4月 約1,500億円でアメリカの大手食品会社ドールの事業を買収。
国産の農産物をドールブランドとして輸出する計画である。
決断したのは岡藤正弘社長。
3年前社長に就任後 攻めの経営を貫き会社を業界3位へと引き上げた。
いま目指すのは非資源部門で業界トップ。
資源ビジネスに依存してきた総合商社の構造を抜本的に変えようとしている。
さらに今年10月異例の決断をした。
夜8時以降の残業を原則禁止したのである。
猛烈商社の常識を覆す働き方の改革である。
伊藤忠商事の最終損益は岡藤社長の就任後 利益は1000億以上に増えた。
その要因はこれまで収益を支えてきた資源部門から経営の重心を非資源部門へ移したことである。
最近の商社は原油や液化天然ガスなど資源ビジネスで儲けてきた。
それを岡藤社長は食料や衣類といった非資源部門でも稼ぎを増やそうとしている。
(伊藤忠商事 岡藤社長)
「資源ブームがいつまでも続くわけではない。
 それが終わった時にわれわれの得意分野である生活消費関連で勝負したい。
 そういう布石を打った。」

岡藤社長が収益の柱として非資源部門の核に据えようとしているのが
買収したアメリカの食品大手ドールの事業を通じた農産物の輸出ビジネスである。
伊藤忠商事が傘下に収めたドールの事業。
世界70か国以上で果物や加工食品を販売し売り上げは2000億円を超える。
ドールは果物や野菜の取り扱いで世界有数の知名度を誇る。
(ドール・インターナショナル・HD 吉野芳夫会長)
「高品質のバナナを日本の皆さんに提供することをドールがやっている。」 
買収の狙いはそのブランド力。
ドールのバナナは日本の一般のバナナに比べ2倍の価格で売られている。
手に入れたブランド力を生かし品質の良い日本の農産物をアジアへ輸出しようというのである。
(ドール・インターナショナル・HD デビッド・デロレンゾ社長)
「日本の果物や野菜の品質は世界で最高だと思う。
 我々はドールのブランドを使い日本の農産物の輸出を拡大したい。」
ターゲットの一つが台湾。
約2300万人が暮らしている。
人口の多い中間層に日本の農産物を販売していこうと考えている。
入社6年目 農産課の鈴木俊介さんは青森のリンゴを輸出する事業を担当している。
市場に所狭しと並んでいるのは韓国産やチリ産のリンゴ。
値段は日本の3分の1。
(農産課 鈴木俊介さん)
「日本の方が味は濃い印象がある。
 でも韓国産も十分おいしい。
 激戦区ですね。」
値段の安い韓国産などにどう対抗するのか。
鈴木さんは現地の事務所にヒアリングした。
わかったのはいま台湾でも食品の偽装が相次ぎ消費者の間で食の安全・安心に関心が高まっているということだった。
鈴木さんは台湾では信頼性が勝敗を分けると考えた。
伊藤忠商事がリンゴを仕入れている青森の農園。
鈴木さんは台湾に持ち込むリンゴの品定めをしていた。
大きさや色など基準を満たしているか確かめる。
生産から販売まで厳密に管理している点を売りにしようと考えた。
鈴木さんたちが販売網として期待しているのがグループ企業のファミリーマート。
台湾で3000店近くをすでに展開している。
鈴木さんはドールブランドのリンゴの魅力をアピールしている。
(農産課 鈴木俊介さん)
「グループとして全員の目の届くところ管理できるところで商品が動く。
 品質・安全性がしっかり管理できる私たちのグループの強みと考えている。」
しかし台湾の担当者はコンビニに高価なリンゴを置くことは難しいと伝えた。
(台湾ファミリーマート担当者)
「台湾の消費者は青森産のリンゴをよく知っている。
 しかし価格が変動しやすく消費者が理解しにくい。」
結局店頭での販売は見送りまずは贈答用としてカタログでの販売を検討していくことになった。
(農産課 鈴木俊介さん)
「まずはギフトで置いてもらえれば大成功。
 ギフトが継続して出るようになればお客様たついたということなので実際に店舗に並べる。
 次のステップに行ける。」
ライバルの農産物がひしめくアジア市場でどう巻き返すのか。
伊藤忠商事のブランド戦略の真価が問われる。

(伊藤忠商事 岡藤社長)
「ブランドというのは商社にとって大事な役割がある。
 イニシアチブが取れる。
 抜かれないためにはどうするかというのを考えた時にブランドというのが強い。」
「食の安全・安心は世界の人が一番関心を持っている。
 日本の商品は非常に品質が良い。
 世界の人が日本の農産物を欲しがっている。
 あとは営業力 販売力。
 それを商社が果たしたい。」






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“資源メジャー”トップが語る 世界経済

2013-12-09 08:00:00 | ビズ プラス
11月24日 BIZ+SUNDAY


鉄鉱石の価格の推移は
2010年 新興国の鉄鋼需要の増加で原料の鉄鉱石の価格は高騰した。
2011年にピークを迎えこの時と比べると値下がりはしているものの高止まりをしている。
世界には鉄鉱石を手掛ける“3大資源メジャー”というのがある。
ブラジルのVALE
オーストラリアに本社を置くbhpbilliton
そしてイギリスに本社を置くRioTintoである。
リオティントのサム・ウォルシュ氏の日本訪問は80回目。

Q.鉄鉱石価格は今1トン100ドル超だがこのあとは?

(リオティント サム・ウォルシュCEO)
「鉄鉱石は他の天然資源と同じように需要と供給のバランスで価格が決まる。
 値上がりすれば資源会社が供給を増やすため価格は落ち着く。
 各国の都市化や産業化にはこれまで以上にたくさんの天然資源が必要となっている。
 鉄鉱石価格は長期的に考えるべきだ。」
Q.2014年の注目市場はどこか?
「我々は6つの大陸40か国でビジネスを展開している。
 もちろんそれぞれ重要だが最大の市場である中国が最も重要であることは変わらないだろう。
 3週間前にも中国を訪れた。
 経済は順調だと感じた。
 習近平国家主席ら新指導部が誕生したあと一時景気が落ち込んだ。
 しかし都市化を進めるため公共事業と住宅建設に力を入れることで停滞を脱した。
 さらに新指導部は生産の効率性や環境への配慮を極めて重視している。
 供給過剰と言われる鉄鋼生産の能力を8000万トン削減すると発表した。
 非効率で環境対策が不十分な製鉄所は閉鎖されるだろう。
 環境問題の重要性を新指導部は良くわかっている。」
Q.2番目に重要な市場は?
「世界経済を見渡せばそれはやはり・・・アメリカだろう。
 アメリカでとりわけ需要が拡大しているのが住宅市場だ。
 住宅建設と同じく鉄鉱石が必要な自動車も需要が伸びている。
 ハイテク機器の動向にも注目している。」
Q.3番目は?
「当然日本だ。
 我々のビジネスに関係が深い分野つまり公共事業、住宅、自動車、ハイテク機器など幅広い分野で伸びている。
 日本経済の石油気を楽観的に見ている。
 今回 安倍首相と会うことができた。
 日本の改革や成長戦略、イノベーションといった重要な課題について意見を交わした。
 日本経済は本格的に回復している。
 日本の取引先をまわっていると皆これまでよりもかなり強気だ。
 現場で耳にする声も同じ。
 日本の鉄鋼メーカーは今年の上半期5600万トンを生産した。
 単純に2倍すれば年間1億1200万トン
 6~7年前の生産規模に戻ってきた。」
Q.日本の製造業はリオティントの鉄鉱石で鉄を作り
  その鉄で自動車を作ると言う一連の構図が出来ている。

「その通り。
 我々も日本のメーカーから車や鉄道を買っている。
 ぐるっと回っているわけだ。
 150台の無人トラックを日本のコマツから買うことにした。
 1台ではなく150台。
 遠隔操作するのは非常に複雑だがコマツと一緒に開発した。」
Q.2014年はどんな年になりそうか?
「安定した年になると思う。
 金融の問題を引きずって不確実性や変動もあるだろうが経済はしっかりとしていると思う。」



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銀座5丁目 セニョール マサ

2013-12-08 20:35:13 | グルメ
 (食べログ)

  
 
    

  


http://r.gnavi.co.jp/g809802/


地下鉄銀座駅より徒歩1分
JR有楽町駅より徒歩5分
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24 -TWENTY FOUR- シーズンIV

2013-12-08 07:00:00 | DVD
  
     
 
原題:24
製作年:2005年
製作国:アメリカ
ジャンル:海外TVドラマ
監督:ジョン・カサー 、 ブラッド・ターナー 、 ケン・ジロッティ 、 ロドニー・チャーターズ 、
   ブライアン・スパイサー 、 ケビン・フックス
製作:ノーマン・S・パウエル
製作総指揮:ブライアン・グレイザー、トニー・クランツ、ロバート・コクラン、ジョエル・サーノウ、
      ロン・ハワード、ハワード・ゴードン、エヴァン・カッツ、スティーヴン・クロニッシュ
脚本:ロバート・コクラン、ジョエル・サーノウ、ハワード・ゴードン
出演:キーファー・サザーランド、キム・レイヴァー、ウィリアム・ディヴェイン、
   アルバータ・ワトソン、ロジャー・クロス、ウィリアム・デヴェイン、アルベルタ・ワトソン、
   マリー・リン・ラジスカブ、ジェフ・ピアソン

麻薬組織への潜入捜査でドラッグ中毒となり、
それを理由にCTUを解雇され現在は国防総省に勤務するジャック。
平穏な日々は続かず、
列車転覆テロと国防長官とその娘(ジャックの彼女)の誘拐事件が発生。
しかしすべてはテロリストが長い準備期間を経て実行に移した巨大テロ計画の序章に過ぎなかった。
彼らの目的は原発の遠隔制御装置オーバーライドを悪用して全米104基の原発をメルトダウンさせ、
アメリカ全土に死の灰を降らせるという無差別テロだった。
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アイソン彗星 勇気一つを友にして 

2013-12-07 07:00:00 | 報道/ニュース
11月30日 編集手帳


哲学者の九鬼くき周造は『人生の踊おどり』という詩に書いている。
〈運命よ/私はお前と踊るのだ/ひつしりと抱いたまま〉。
過酷な未来と分かってはいても、
運命と踊らねばならないときがある。
人も、
星も。

「世紀の大彗星すいせい」ともいわれるアイソン彗星が消えた。
太陽に接近して蒸発したらしい。
おのが意思で選べぬ星の軌道とはいえ、
12月初旬に肉眼で観測するのを楽しみにしていた天文ファンからは落胆の声が聞こえる。

ギリシャ神話の青年イカロスを思い浮かべた人もあろう。
蝋(ろう)で付けた翼で天高くのぼりすぎ、
太陽の熱に溶けて墜落、
落命した。

氷でできた雪玉のような身体で太陽に向かって飛んでいく…。
運命と抱き合い踊ったアイソン君のような、
怖いもの知らずのわが青春はいま何処いずこ――と、
初老の繰り言をつぶやいてみる。

何十年かの昔、
NHKの『みんなのうた』で聴いたイカロスの歌を覚えている。
〈両手の羽根をはばたかせ/太陽目指し飛んでいく/勇気一つを友にして…〉
(『勇気一つを友にして』)。
北風に背を丸めてうつむきがちな季節、
しばし、
空を仰いで青春のかけらを浴びるのもいい。
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