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ドバイ“紛争鉱物”告発された取引実態

2014-03-17 09:20:00 | 報道/ニュース
3月6日 ワールドWaveモーニング


問題となっている紛争鉱物とはいったいどのようなものなのか。
紛争鉱物とはコンゴ民主共和国を中心に採掘された4鉱物(すず、タンタル、タングステン、金)を総称する。
その主要目的とは金は医療・航空宇宙産業・自動車・ハイテク機器などに使われている。
年間2億円以上が産出されている。

コンゴ民主共和国の東部では400以上の鉱山で武装グループが搾取を行っている。
採掘された金は違法な手段でウガンダやブルンジの国境を越え外国へ持ち出される。
そして汚れた形跡を残さず売られているかもしれない。
(監査会社アーネスト&ヤング A・リーハン元社員)
「“紛争ゴールド”はドバイやその他の流通網に入り込んでくるリスクは極めて高い。」
ドバイ最大の金精錬連会社カロティ社が金の供給源の確認を怠っていたことを監査会社のアーネスト&ヤングが発見した。
ドバイの取り締まり機関である鉱物センターに報告したところ鉱物センターは監査規定を変更し事実は公表されなかった。
監査会社もこれを黙認。
元社員が告発したのである。
(監査会社アーネスト&ヤング A・リーハン元社員)
「このような決定は見過ごせない。
 何もなかったそぶりでこれまで通りの日常を続けることはできなかった。」
ビジネスの場や観光地として非常に華やかで魅力的な都市ドバイ。
しかし環境NGOや国連によるとそこは紛争ゴールドの集積地でもあるようだ。
金の現物取引の5分の1が集まるドバイとしては汚れたイメージは歓迎できない。
そのためドバイの鉱物センターは国際基準を採用。
さらに自ら金の流通網を完全にチェックし世界的に信頼のある監査会社に している。
1年前 アーネスト&ヤング社はカロティ社が金の供給源をどこまで把握しているのかを調査。
カロティ社は詳細にわたる監査を予測していなかった。
(監査会社アーネスト&ヤング社 A・リーハン元社員)
「監査の途中で深刻な事実を発見した。
 たとえばたった1社がわずか1年の間で52億ドル以上の現金取引をしていた。
 さらに金メッキされた銀が4~5トンモロッコから密輸されドバイで金として申告されていた。
 そして扱っている中に“紛争ゴールド”疑惑の金が多数含まれていることがわかった。」
さらにコンゴの武装集団と直接関与がある業者の存在も判明。
カロティ社は後に“取引は通常のものだ”としながらも国際基準に反するもので厳しく罰すべき行為だった。
カロティ社が入っているのは36階。
取締り機関の鉱物センターは2階に入っている。
リーハン氏によると鉱物センターはご近所のメンツを守ることに熱心だったようである。
昨年5月時点では鉱物センターは監査会社に11月までの報告書を要求していたが要求は取消し。
シーハン氏は監査規定の変更は偶然ではないと言う。
(監査会社アーネスト&ヤング A・リーハン元社員)
「我々は調査で分かったことの深刻さや
 紛争ゴールド紛争ゴールドがドバイに流入しているリスクが極めて高いという我々の結論を
 ドバイの鉱物センターに伝えた。
 しかし鉱物センターはそれを好ましく思わなかった。
 私たちは本気で真実を明らかにするであろうことを彼らは知っていた。
 だから我々の発見が結論が公表されないよう監査規定を変更した。」
ドバイの鉱物センターは世論に悪影響を与えるような監査結果が表にでないように規定を変更したという疑惑を否定。
変更は国際基準に沿ったものだと述べた。
一度溶かされた金は宝石加工会社などに売ることができる。
そうなればもう産出元を正確に知ることはできない。
紛争ゴールドの撲滅のためのあらゆる制度も精錬会社の正確なチェックなしには機能しないのである。






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アリー my Love フォース・シーズン

2014-03-16 16:00:00 | DVD
                               
   


原題:ALLY McBEAL
製作年:2000年
製作国:アメリカ
出演:キャリスタ・フロックハート、グレッグ・ジャーマン、ピーター・マクニコル、 リサ・ニコル・カーソン、
    ジェーン・クラコウスキー

ボストンの法律事務所で働く女性弁護士アリー・マクビールが、
仕事や恋に励む姿をコミカルに描いた人気シリーズの第4シーズン。
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ホロコーストを生き延びた女性ニアニスト死去

2014-03-15 12:30:00 | 海外ネットワーク
3月2日 NHK海外ネットワーク


ホロコーストの悲劇を生き延びた最高齢の人物として知られる女性ピアニストが2月末に死去した。
おりしも本人の生涯を描いた映画がアカデミー賞にノミネートされていたさなかのことだった。
アリス・ヘルツゾマーさんは1903年 現在のチェコ生まれで享年110歳。
ヘルツゾマーさんは第二次世界大戦さなかの1943年ナチスドイツによって幼い息子と主に強制収容所に送られた。
強制収容所から約9万人のユダヤ人がアウシュビッツなどに送られ多くが殺害されたが
ヘルツゾマーさんは2年後に収容所が解放されたことで生還を果たすことができた。
幼いころからプロの道を目指すよう勧められていたほどのピアノの腕前で
収容所でも仲間とともに100回を超える演奏会を開いた。
赤十字の視察に合わせて演奏をさせられていたという側面も確かにあったようだが
ヘルツゾマーさん本人は音楽があったことで自分は生き延びられたと語っている。
こうした生涯が映画製作者の目に留まって
ヘルツゾマーさんを取り上げた作品がアカデミー賞の短編ドキュメンタリー賞の候補になったが
授賞式直前に亡くなった。

“The Lady in Number6”From NIck Reed Entertainment(
(話 アリス・ヘルツゾマーさん)
演奏が許されたのです
音楽さえあれば何とかなると思っていました
どんな悲惨な状況でも時に美しい瞬間が訪れます
悪いことばかりということはあり得ないのです
とにかく人間が好きなんです

ヘルツゾマーさんは収容所でもいつも笑ってすごしていたと話している。
音楽を奏でることで自分が救われたし他の人たちを励ますこともできた。
ヘルツゾマーさんは今もナチスを声高に批判するのではなく
人間には善と悪の両面がある
自分は良い面だけを見ようとしている
人を憎んでもそれは新たな憎しみを生むだけだ
と話している。
こうした姿勢がかえって人類にとって悲劇を繰り返してはならないと訴える力になっている。

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被災地発新ビジネス ⑤続く原発事故の影響 ある福島農家の挑戦

2014-03-14 09:10:00 | ビズ プラス
3月2日 BIZ+SUNDAY


東京電力福島第一原発の周辺では今も11の自治体が避難指示区域に指定され住民の帰還が進んでいない。
さらに重くのしかかるのが消費者の福島県品に対する厳しい見方である。
福島第一原発から70キロ離れた須賀川市で原発事故の後 風評以外と向き合う農家がある。

福島県須賀川市で果物と野菜を生産している農家 寺山佐智子さん。
2011年8月 最も売り上げの大きい桃の収穫時期。
寺山さんの桃からは放射性物質は検出されなかった。
しかし福島産というだけで消費者が購入を敬遠。
廃棄せざるを得なかった。
それまで年間300万円あった農園の売り上げは100万円以下に落ち込んだ。
(寺山佐智子さん)
「『やっぱり今年は福島の桃は贈れないよね』という方が多かった。
 ちゃんとわかってもらって売っていかないといけない時代になるだろうなと。」
寺山さんはそれまで人まかせだった販売方法を見直すことにした。
全国で開かれる復興イベントに積極的に参加して
直接 消費者に福島の農産物の安全性を訴えることにしたのである。
理解してくれる消費者にはその後もネットを通して販売している。
しかし最近は復興イベントが減少。
風評被害が続く中 売り上げも伸び悩んでいる。
自ら栽培する農産物の安全性を都会の人に知ってもらうためにはどうしたらいいのか。
寺山さんは新たな取り組みを始めた。
地元の農業を体験してもらうツアーを考えたのである。
自宅の蔵を約100万円かけて宿泊施設に改装。
宿の経営やツアーを企画できるように株式会社も設立した。
(阿部農縁 寺山佐智子さん)
「風評に向かって槍を向けない。
 それはそれで受け止めるだけ。
 人が安全と言われても安心を勝ち取るのは人それぞれなので
 それを安心と思って選んでいただける方を1人でも多く
 その方たちに感謝をしてその縁を大切にする。」
寺山さんは近所の農家にも体験の場を提供してくれるよう呼びかけた。
賛同した1人 酪農家の小林加代子さん。
原発事故の直後に小林さんの牛乳も一時出荷停止となった。
消費者の信頼を取り戻したいと寺山さんの誘いに応じた。
(小林加代子さん)
「こういうツアーをやっていくという話を聞くうちに
 福島の酪農のことを少しでも皆さんにわかってもらえたらいいなと参加した。」
2月 寺山さんは農業体験ツアーを試験的に行なった。
参加したのは東京から来た親子である。
寺山さんと被災地復興の勉強会で知り合った。
この日 最初に案内したのは小松菜を栽培する農業用のハウス。
有機栽培された野菜の採れたてのおいしさを知ってもらうのが狙いである。
小林さんの牧場では乳搾りを体験した。
絞った原乳はチーズに加工。
チーズは野菜がたっぷり入ったみそ汁に入れる。
小林家に伝わる母の味である。
夜は寺山さんの宿泊施設で食卓を囲んだ。
(岸憲正さん)
「東京にいたり消費地域にいると
 ベクレルとか数値とか検査体制でしか情報来ないけど
 ここに人が住み生きていて我々も享受している。
 そういうのを感じてくれたかな?」
福島の農業を回復されるには消費者と生産者の距離を近づける地道な活動が欠かせないと寺山さんは考えている。
(阿部農縁 寺山佐智子さん)
「一人だけ自分のところだけよくなっても絶対どん詰まりがあって
 そんなに伸びるものではなくて
 みんなでやっていった方がすごく可能性が広がっていく。
 みんなが喜んで笑顔になって元気になっていくことを提案するのが私の役割。」


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被災地発新ビジネス ④被災地の医師の負担 新システムで軽減を

2014-03-13 09:00:00 | ビズ プラス
3月2日 BIZ+SUNDAY

 
被災地のニーズに対応したビジネスは医療分野にも広がっている。
岩手県釜石市の医師が訪問診療の際に携帯するのがタブレット端末。
端末には大手事務機器メーカーと開発したソフトウェアが入っている。
患者のカルテや薬の処方箋に関する情報がいつでもどこでも確認できる。
震災では医療機関も多くが被災したため在宅医療の重要性が増している。
このクリニックでも5人の医師が高齢の患者など360人を受け持っている。
1人の医師が1日に診てまわる患者は20人以上。
人数分のカルテを持ち運ぶ手間を省くことができるようになった。
さらに夜間や休日に患者に異変が起きた場合でもカルテや薬の情報をクリニックに取りに戻る必要がなくなった。
(釜石ファミリークリニック 寺田尚弘院長)
「患者の情報が手元にあるということで
 急な往診や訪問医療の質や安全性も全部高まった。」

クリニックとソフトウェアを開発した大手事務機器メーカー。
復興推進室という専門部署をつくり被災地の困りごとをビジネスを通して解決しようとしている。
(富士ゼロックス 復興推進室 山田敏哉さん)
「震災からの復興 復旧ということを考えると10年くらいのスパンで考えないといけない。
 10年というスパンで企業が関われる関わり方というのを考えると
 ちゃんとビジネス 事業として対価をいただきながら活動を勧めていく。
 そういう形に持っていくことが重要なのではないか。」
メーカーでは今後 このソフトウェアを被災地以外にも広げていきたいとしている。
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被災地発新ビジネス  ③“高齢者のニーズをつかめ” 被災地で変わるコンビニ

2014-03-12 09:00:00 | ビズ プラス
3月3日 BIZ+SUNDAY


死者行方不明者が2000人余にのぼった岩手県陸前高田市。
今も住民の多くが高台に建てられた仮設住宅で暮らしている。
震災後 人口が大きく減少。
高齢化率は34%に達している。
この陸前高田で被災者の生活に欠かせなくなっているのがコンビニエンスストアである。
コンビニチェーンのローソンは1店舗当たりの売上高は震災前の2倍近くに増えた。
地域の商店はほとんど津波で流されたため高齢者にとって買い物が不便になっている。
そこでこのコンビニは高齢者のニーズにこたえる店づくりを行ったのである。
店舗は仮設住宅から歩いて5分ほどのところにつくった。
品揃えも高齢者の暮らしに合わせて見直した。
自宅で料理したいという声にこたえて食料品も大幅に増やした。
大人用おむつなど日用品も充実させている。
(ローソン陸前高田大隅店 佐藤和幸オーナー)
「地域に密着した形で
 ニーズにこたえた商品 品揃えを目指して
 コンビニというよりも近くの商店として使ってもらえるとありがたい。」

このコンビニが次に被災地に導入したいと考えているモデル店舗が広島県にある。
人口の44%が高齢者という神石高原町。
ここに全国で初めて自治体とコンビニが連携して作った店舗がある。
コンビニでは一部の行政サービスを代行。
住民票や印鑑登録証明書を交付している。
街の中心から離れた集落にはコンビニの移動販売車が向かう。
役場から委託を受けた販売員が週に2度巡回する。
住民の安否確認も行う。
役場が指定した家を訪ね様子をきめ細かく報告する。
町では今後店の周辺に病院や集合住宅も集めコンビニを核とした街づくりを目指すとしている。
(神石高原町 まちづくり推進課 入江嘉則課長)
「過疎高齢化の進んだ町は財政的にも厳しい。
 町単独ではなかなかいろいろな取り組みができない。
 外からの資源をうまく活用しながら
 小さくても済んでよかったなという町を目指して事業が継続できるように頑張っていきたい。」
コンビニチェーンでは今後被災地でも地域の核となるこうした店が必要になると考えている。
(ローソン 玉塚元一COO))
「神石高原町のモデルというのは他地域にも展開できるし
 東北についても展開していく。
 一部の地域によってはあのモデルの方がふさわしいケースがある。
 今後選曲的に展開していきたい。」


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被災地発新ビジネス ②いちご産業再生を ITと農家の知恵を融合

2014-03-11 09:05:25 | ビズ プラス
3月2日 BIZ+SUNDAY


被災地では農業でも新しい動きが出ている。
仙台のデパートで売られているのは大粒で高い糖度のものを厳選された1粒500円以上の高級品のイチゴ。
このイチゴを生産しているのは東北地方有数の産地だった宮城県山元町。
津波でいちご農家の9割以上が被災した。
ここで高級イチゴを生産しているのが農業生産法人GRA代表の岩佐大輝さん。
地元 山元町の出身である。
東京でITのコンサルティング会社を経営している岩佐さんは
ITを取り入れたイチゴの生産で地元の農業を復活させたいと被災した農家とともに2年前にこの事業を立ち上げた。
(農業生産法人GRA 岩佐大輝代表)
「何となく農業自体の不確実性だとか
 たとえば晴れているとすぐ育つけど曇っているから出荷できないだとか
 気候を理由にした言い訳みたいなものが産業そのものを弱くしていると思った。」
イチゴの栽培で特に難しいとされているのがハウス内の環境管理である。
この農園では温度や湿度を最適な状態に管理するシステムを導入した。
システム作りには一人のベテラン農家の経験が生かされている。
山元町で30年以上イチゴ農家を営んできた橋本さん。
被災して一度は農業をあきらめかけたが岩佐さんの熱意に心を動かされ事業への参加を決めた。
生育に最適とされる環境は橋本さんの経験をもとに数値化した。
「葉の色を見ないと絶対ダメ。
 これが一番大事。」
橋本さんはイチゴの品種ごとに細かく温度設定を支持。
それに基づいてセンサーで自動的に管理する。
また病気の発生を防ぐには湿度が40%以上必要だという考えから乾燥するとミスとが自動で噴射される。
こうした栽培管理を通じて高品質なイチゴが安定的に生産できるようになった。
イチゴの価格は震災前の約2倍。
1キロ当たりの平均で200円の高値で取引されるようになった。
岩佐さんは今 海外進出にも取り組んでいる。
インド西部の年プネ。
冬場でも日中の気温が30度を超す地域で高品質のイチゴをつくろうと試験的な栽培を進めている。
日本の大手電機メーカーと共同でコンピューターで制御する農業用ハウスを造った。
いちごを育てる環境のデータは毎日収集。
ネットを通じて日本から細かく支持を出し栽培している。
(ハウスを管理しているNGO責任者)
「甘さや色 匂いなどとても質の高いいちごが育っている。
 日本のIT技術のおかげだ。」
このハウスで作ったいちごは地元の高級ホテルでケーキにして販売され人気を呼んでいる。
(農業生産法人GRA 岩佐大輝代表)
「我々のノウハウを展開したとすると規模になって効いてくる。
 多くの農業経営体がたくさん出来ていく。
 そういった人がまた新しい人を雇う。
 雇った人が育って独立する。
 そういう好循環が起きていく。
 10年で100社1万人の雇用の創出が我々のミッション・ビジョンです。」 
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被災地発新ビジネス ①日本初の水産特区 企業化でかき養殖復活

2014-03-10 16:30:00 | ビズ プラス
3月2日 BIZ+SUNDAY


東日本大震災から3年。
東北の被災地では今復興に向けた建設が進んでいる。
しかし地域の柱だった農林水産業の再生はまだ道半ばである。
こうした被災地の課題を解決する新しいビジネスが次々と生まれている。  

かきの生産地宮城県石巻市の桃浦地区。
3年前の津波では地区にある65世帯のうち60世帯が流され漁業も壊滅的な被害を受けた。
一度はかきの養殖の再開を断念した漁業者たち。
復活のきっかけとなったのが去年 日本初の水産業復興特区に認定されたことだった。
特区の仕組みは
これまで海でかきの養殖などを行う漁業権は地元の漁協に優先して与えられていた。
特区では漁業権を企業にも同じように与える。
条件は地元の漁業者が関わっていることである。
桃浦地区の漁業者は仙台の有力な水産会社と新会社を設立し漁業権を得た。
水産会社から資金や販売ルートで支援を受けやすくなった。
桃浦地区で半世紀にわたりかきを養殖してきた大山勝幸さんは新しく出来た会社の代表になった。
(桃浦かき生産者合同会社 大山勝幸代表役員)
「これから。
 すべてはこれから。
 これを契機に復興に弾みをつけたい。」
会社にしたことで独自の戦略を取りやすくなった。
その1つがカキのブランド化である。
この地区で水揚げされたかきは桃浦かきと名付けられ水産会社の流通ルートで店頭に並べられるようになった。
さらに出荷のスピードも短縮し翌日には販売できるようになった。
桃浦かきは鮮度と味の良さがみとめられ出荷価格は以前に比べ30%以上高い値段がつくまでになった。
大手外食チェーンの期間限定メニューにも採用された。
(大戸屋 マーケティング企画管理部 中村徹部長)
「取引先からの紹介だった。
 実際 かきを試食してみて非常においしかったので是非商品化したいを思い
 今回 販売を決めた。」
この会社ではさらに販売を増やそうと先月 あたらしい加工場を作った。
殻つきの状態で冷凍できる凍結器や自動でカキフライの衣をつける機械など最新の設備を完備。
生産から加工販売まで一手に担うシステムを作り上げようとしている。
会社組織になったことで業業者の働き方も大きく変わっている。
出勤時間は毎朝定時の6時半。
収入は水揚げにかかわらず月給制となった。
去年11月 社員寮も整備したことで地元以外の新入社員も入ってきた。
会社を設立してからこれまでに7人が入社。
東京から来た42歳の男性は以前はコールセンターに勤めていた。
(太田秀浩さん)
「海と深くかかわった暮らしというものに憧れというか
 したいという希望をずっと持っていた。」
仙台の寝具メーカーに24年務めていた男性。
(南谷竜さん)
「安定収入が毎月いただける。
 それが漁師の新しいスタイルなのかな。」
会社はまだ赤字であるが3年後の黒字化を目指している。
(桃浦かき生産者合同会社 大山勝幸代表社員)
「新しいことにどんどん取り組んでそれを次の世代に伝えていくのも
 私たちが今できる一番のこと。
 そのためには会社をつくる。
 そしてこの会社を核にしてここに働きに来る従業員たちが集落をつくっていく。」


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なんのこれしき

2014-03-09 08:00:00 | 編集手帳
3月8日 編集手帳

滑車の綱を引き、
男たちが歌いながら杭(くい)を打つ。
米国の動物学者モースは横浜で堤防の工事を目にした。
〈時間の十分の九は歌を唄うたうのに費やされるのであった〉と、
明治初年のお雇い外国人は書いている。

息をそろえる。
リズムをつくる。
つらい労役に、
心の弾みをつける。
男たちがうたっていたのは田植え歌や茶摘み歌と同じような“仕事唄”であったろう。

あれもまた国民総出の仕事唄であったかと、
このひと月を顧みて思う。
テレビ桟敷で熱くなったソチ五輪の余韻がまだ耳に残るなかで「3・11」がめぐってくる。

除染。
瓦礫(がれき)。
汚染水。
困難で、
つらい仕事がつづく。
あすを見通せないまま、
故郷を離れて暮らす被災者はもっとつらかろう。
その不安と不自由を思えば、
片時も手を遊ばせていられない。
ソチではパラリンピックがはじまる。
うたう歌は変われども、
息をそろえ、
心に弾みをつけて乗り越えていくだけである。

歌でやらかせ 
この位な仕事 
仕事苦にすりゃ日が永い(刈干切唄《かりぼしきりうたなん》)。
容易ならざる仕事だからこそ、
なんのこれしきと顔を上げて滑車の綱を引く。
気丈な合唱を唇に忘れまい。
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美しいまぶたの風景に惚れて通う 復興の道のり

2014-03-08 08:00:00 | 編集手帳
3月5日 編集手帳

民謡か、
小唄か、
題名を『アインスタイン相対性ぶし』という。
惚ほれて通へば千里が一里
ぬしを待つ間まのこの長さ
おやまあ相対的ですね…。
時間も空間も絶対ではない、
という相対性理論をもって恋心の機微をうたっている。

アインシュタインが来日したのは1922年(大正11年)の秋である。
異色の歌は歓迎の渦のなかから生まれた。
遠来の客を迎えての高揚ぶりがしのばれるが、
その人にとっても日本は忘れられない国になったらしい。

日本の印象などをしたためた直筆の草稿や手紙が、
慶応義塾図書館(東京都港区)で初めて報道陣に公開された。

このうちドイツ語で書かれた草稿には、
日本の家屋や田畑を見ての感想が述べられている。
〈まるで自然と人間が一つになったようだ。
 すべてが愛らしくおおらかで、
 自然が与えてくれたものと親密に結ばれている〉。

43日間の滞在中にアインシュタインは仙台市を訪問している。
「3・11」がめぐってくるせいか、
車窓に映った東北地方のスケッチのようにも読めよう。
“千里が一里”。
取り戻すべき美しい瞼(まぶた)の風景に惚れて通う、
復興の道のりである。
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“チャンスはアジアに”日本人農家の挑戦

2014-03-07 09:00:00 | 海外ネットワーク
3月2日 NHK海外ネットワーク


食に関する市場の規模は中国、インド、アセアン諸国を合わせると2020年には今の3倍になるとも言われている。
長野県で農業を営む篠原和仁さん(34)と花岡貴也さん(35)は長野から約4000キロ離れたベトナムにいる。
(花岡貴也さん)
「長野県と似ているというのが率直な印象。
 気候・標高・景色
 いいところだなと。」
ベトナム南部標高約1500mの高原にあるダラットはフランスの植民地時代に開拓された避暑地。
標高が高く1年中涼しい気候を利用して野菜の栽培が盛んである。
ふたりが本来レタス栽培の拠点としているのは日本有数の産地として知られる長野県川上村。
しかし人口が減少している日本では野菜の消費量も減りつつあり
この先日本だけで農業を続けていては事業拡大は難しいと考えていた。
そこで目を向けたのがアジア。
中でも人口規模が比較的大きく経済成長が続くベトナムである。
多くの料理を生野菜と一緒に食べるベトナムの人たち。
「ベトナム料理のほとんどは野菜と食べるんだよ。
 生野菜は身近なものさ。」
さらに二人が注目したのは経済成長に伴って高まりつつある食の安全・安心への関心である。
ベトナムでは手間を省くために大量の農薬を使う生産者も多く基準を上回る残留農薬や禁止農薬がしばしば検出される。
これまで野菜は屋外の市場で買い求めるのが一般的だったが
経済的に豊かな人たちの間では衛生的なスーパーを利用することも増えてきた。
(買い物客)
「どこで生産されたかがわかるので野菜はスーパーで買う。
 安全のため。」
「生で食べる野菜は全部スーパーで買う。
 少なくともスーパー側はチェックしているから。」
野菜専用の洗剤も人気がある。
直接口にするものだけに洗剤で洗ってからという人もいるのである。
「生で食べるのだからきちんと洗わないといけない。
 家族の健康が心配だから。」
ベトナムには日本式の安全・安心のノウハウを生かせるビジネスチャンスがあると考えた篠原さんと花岡さんは
ベトナムで会社を設立することを決意。
早速移住した花岡さんが中心になって今年1月からレタスの試験栽培を始めた。
関心が高い農薬については日本の基準の半分以下に抑えてきたこれまでのやり方をそのまま取り入れた。
それを一緒に働くベトナム人スタッフに一つ一つ指導していく。
現在栽培中のレタスは14種類。
どの品種がベトナムに適しているのか手探りなだけにデータの蓄積も欠かせない。
(篠原和仁さん)
「取り組むべきはいい野菜をつくるためのデータ作り。
 ダメなところはダメでシビアに管理していかなければ。」
その細かさに当初現地のスタッフには戸惑いもあった。
しかししだいにその大切さを理解するようになったという。
「肥料や水をどれぐらい与えるか
 ベトナムではあまり計算しない。」
 彼らのやり方は順序だっていて科学的です。」
ふたりは鮮度にもこだわっている。
ベトナムでは野菜は常温のまま運ばれるのが一般的。
しかしそれでは店頭に並ぶ頃には鮮度が落ちてしまう。
そこで篠原さんたちはある会社を訪れた。
お目当てはダラットではこの会社にしかないという最新の設備である。
これを使うとレタスを急速に冷やすことができ長時間レタスを新鮮な状態で運ぶことができる。
この会社と契約を結び設備を利用できることになった。
ふたりには地元の自治体も日本の農業の手法を吸収できる絶好の機会だと期待を寄せている。
(ラムドン省 投資計画局副局長)
「ダラットの人にとってチャンスだと思う。
 栽培方法を学んで実践することができると思う。」
(花岡貴也さん)
「見た目・間紙・味も
 もちろん一番大事な安心・安全にこだわって
 食べた人がこのレタスは世界一と思ってくれるものになったらいい。」
「私たちが作ったレタスならスーパーに並んでいるのをそのまま食べられる。
 そういうのが常識になっていくようなことができるとわれわれの存在意義がある。
 日本人の手で作られたベトナムの野菜
 十分にありだと思いますよ。」
ふたりが試験栽培しているレタスは来月4旬には収穫できる見通しである。
ふたりは自分たちが育てた安全・按針な野菜をベトナムはもちろんアセアン諸国にも届けたいと話している。


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“腐敗撲滅”習政権の取り組みは

2014-03-06 09:00:00 | 海外ネットワーク
3月2日 NHK海外ネットワーク


中国で連日報道される役人の汚職や税金の無駄遣い。
南京市のある築の幹部が6年間で260元(約4㎡000万円)を着服した
あきれたことに着服した金のほとんどをゲームに使った

別の日にも
役人が毎週末 公用車でゴルフ場に出入りしていたことが明らかになった
公用車の不正使用が発覚したこの役人は追及に対し
友だちとゴルフをするのに俺はわざわざ車を買わなきゃいけないのか
民衆の不満を募らせ政府の権威を失墜させかねないこの腐敗。
習近平政権はその撲滅を大きな課題に掲げてきた。
(中国 習近平国家主席)
「贅沢三昧の気風に断固反対しあらゆる腐敗と戦っていく。」
去年11月には役人の贅沢を戒め無駄使いを禁止する65条の通知を出した。
会議や研修の名目の費用を飲み食いに使うこと
公務での出張と偽っての観光旅行
人事異動に合わせて幹部の公用車を買い替えること
役人としてしてはならない基本的なことをひとつひとつ具体例をあげて示した。
取り締まりや処分も相次いでいる。
人気を集めている改革派の雑誌が掲載した記事では
地方政府や幹部の腐敗が相次いで発覚し捜査が行われていると伝えている。
去年1年間で中国全土で明らかになった公金の無駄遣いなどは約2万5,000件。
7,600人以上が処分を受けた。
東部浙江省では過去30年間に2100億人民元(3兆5,000億円)以上の公金が不適切に使用されていたことが明らかになった。
強まる綱紀粛正の動きは意外なところにも影響が及んでいる。
世界遺産に登録されている西湖の畔にあるリゾート地。
多くの政府高官が訪れていたとされる高級クラブは今は営業停止。
広大な庭園や高価な調度品の数々。
このリゾート地ではこうした高級クラブやレストランのほとんどが店をたたんだ。
(地元の人)
「店の酒は1万元(約15万円)以上の高級品ばかりだった。
 以前は役人が公費で払ってくれていたが今はだめ。」
商売を変えるところも出てきた。
天津市にあるホテルはかつて多くの役人たちが宿泊し頻繁に宴会が催されていたという。
休業に追い込まれ今後は老人ホームに生まれ変わる予定である。
営業を続ける店も路線変更を余儀なくされている。
かつて高級官僚らが集った飲食店は
以前なら1人あたり1万円はかかったが1000円程度で食事を楽しめる。
もはや高級レストランの雰囲気はない。
「前は高級すぎて気軽に入れなかった。」
「まるで貴族が集まる店だった。」
役人自らの反省を促すキャンペーンも行われている。
繰り返し開かれているのが自己批判会。
公金の無駄遣いはないか
風紀に乱れはないか
幹部たちは自ら反省することを促される。
この日は習主席の出席し政府主導で腐敗撲滅に取り組む姿勢をアピールした。
河北省の幹部たちは自分たちが官僚主義的で浪費癖があると気づいた
自分を偉いと決めつけ自己中心的で大衆の目線に立っていないと反省した

(地方政府の幹部)
「私たちは反省することで進歩できると信じている。」
しかしいまだに役人による不正な蓄財は絶えずこれを批判する集会が各地で開かれている。
「汚職にまみれた役人を根絶しないと大変なことになる。」
国民からは次々に怒りの声が。
「汚職に手を染める人間が多すぎる。」
「腐敗を根絶しなければ国に未来はない。」
税金の使い道について監視活動を続けている雷さんは政府の取り組みはまだ不十分だと考えている。
「これは役人の給料について情報公開請求をしたときの資料。」
これまで中央政府の職員の給料について情報を公開するよう求めてきたが
50を超える情報公開の申請はすべて却下された。
(税金の使い道を監視 雷さん)
「情報公開されなければ役人がお金を懐に入れている可能性だってある。」
雷さんは役人の贅沢を戒める習政権の動きも政治的なパフォーマンスで終わるのではないかと懸念している。
国民が公金の仕組みをチェックすることすらできない社会の現状を変えることが腐敗の撲滅には欠かせないと指摘する。
(雷さん)
「情報を公開しないと市民は何が正しいかの判断さえできない。
 情報の公開が第一歩。
 時代に合わせようとしない政府はすたれてしまうことだろう。」
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英南部でオーロラ観測

2014-03-05 09:00:00 | 報道/ニュース
3月1日 ワールドWAveモーニング


イギリス南部でオーロラが観測された。
オーロラは太陽で起きた爆発現象いわゆる太陽フレアなどで発生した電気を帯びた粒子が
地球に到達して大気中の粒子と衝突し発光するという現象である。
通常は北欧など北極圏周辺で見られイギリスで観測されるのは珍しい。
オーロラはスコットランドの遠く離れた地域を除きイギリスのどこからもほとんど見ることはない。
しかし27日の夜 すばらしい輝きを放つオーロラが観測された。
オーロラといえば北極圏のことだと思われる。
ウィルダース・クロースでは17歳のアマチュア天文家 トム・チトソンさんが見事なオーロラを観測していた。
ウィルキンや南部の中心地サリでも観測した。
(トム・チトソンさん)
「本当の驚きです。
 自分の町からオーロラが観測できるなんて思ってもいませんでした。
 一生に一度のチャンスです。」
この数日間 トムさんらアマチュア天文家は幻想的なオーロラを楽しんでいる。
オーロラは荘厳な光のショーで様々な色の光線が夜空を彩る。
しかしこの揺らめく光線が観測されたのはサリだけではない。
エセックス、フロスターシャー、ウィルチャーなど南部一帯でも観測された。
実に約25年ぶりのことである。
しかしイギリス南部でこのようなオーロラを再び見るには2040年まで待たなければならないかもしれない。
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エジプト アブシンベル神殿の年に2日だけの特別な日

2014-03-04 08:00:00 | 報道/ニュース
3月1日 ワールドWaveモーニング


エジプト南部にあるアル・シンベル神殿は3200年以上も前に建てられた。
2月22日 世界中から多くの観光客が訪れた。
この日は日の出の太陽の光が神殿の一番奥にある神々の石像を照らすからである。
わずか20分だけの現象である。
これは毎年2日間だけ起きる現象。
光が当たる2月22日と10月22日は
この神殿を造ったラムセス2世の誕生日と王に即位した日にあたると言われている。
太陽や星の運行を計算し
決まった日に日が当たるように設計されているのである。
年に2日だけの特別な日を人々は歌と踊りで華やかに祝った。
古代エジプト文明の天文学と精緻な建築技術の粋。
1年に2回だけ日が当たるというのは一般的には王の誕生日と即位した人言われているが
実はこの2日は季節の変わり目を表しているのではないかという説もある。
洪水の時期が終わって種まきを始めることを告げる日と
その収穫の始まりを告げる日ということである。

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注目集めるカザフスタン 大胆な動き

2014-03-03 08:00:00 | 海外ネットワーク
2がう23日 NHK海外ネットワーク

閉幕したソチオリンピック。
フィギュアスケート男子シングルでは羽生結弦選手がカナダのパトリック・チャン選手を抑えて金メダルに輝いた。
この種目で銅メダルを獲得したのがカザフタンのデニス・テン選手。
国としてフィギュア初のメダルとなった。
このカザフスタンをめぐる大胆な動きがいま注目を集めている。
カザフスタンは旧ソビエトの国としてロシアとも良好な関係を維持してきた。
オリンピック開会式にもナザルバエフ大統領自ら出席。
そして何といってもこのオリンピックにかける意気込みが現われていたのがメダリストに与えられる報奨金。
国際スポーツ記者協会が調べによると各国の中でトップだったのがカザフスタン。
金メダルで約2,500万円
銀メダルで約1,400万円
銅メダルで約750万円。

ナザルバエフ大統領が“カザフスタン”という国の名前を変えることを検討すべきと世界を驚かせた。
大統領は
カザフスタンは他の中央アジアの国と同様で名前に「スタン」がついているが
「スタン」がついていないモンゴルは人口が少なくても外国の関心を呼んでいる国だと発言した。
確かに中央アジアの国というとウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタンと「スタン」がついている。
「スタン」は国を意味するペルシャ語系の言葉とされているが
大統領が新たに国の名前として提案した“カザフエリ”の「エリ」はカザフ語で国や土地の意味。
オリンピックと同様 国際社会での存在感を高めようというねらいがうかがえる。
カザフスタンは石油やウランなどの資源大国で経済規模も国土の広さも中央アジアでは最大である。
しかし中央アジアとひとくくりにされてしまうと国の存在が埋没しがちになってしまう。
存在感を増して海外からの資本や観光客を呼び込むきっかけにしたいというねらいが見えてくる。
国名が実際に代わるのかどうかは
ナザルバエフ大統領はまずは国民との協議が必要だとしているが
絶大な権力を持っている大統領が決断すれば可能性は高いと思われる。
ナザルバエフ大統領はソビエト時代から政界の実力者として知られていて
カザフスタンの独立以来20年以上大統領の座にある。
小柄ではあるが強靭な意志を感じさせる人物である。
大統領は地名の変更に関して前例があり
国の首都を南部のアルマトイから北部のアクモラに移したが名前をアスタナに変更した。
地域大国として独自色を強めているカザフスタンが
国の名前の変更という壮大な試みに踏み切るのか
しばらくは目が離せない。、
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