最近の人間の脳の研究は、めざましく発達してきています。
その研究で、最近、脳は体と同じように疲れることが明らかになってきました。
なかには、コンピュータを使った作業を1時間程度継続して行うと、踏み台昇降100回分に近い疲労度になるという研究もあります。
さて、私たちはふつう1日の半分以上を、雑多な考えをしています。
たとえば、電車に乗っていると、前の人のもつカバンに注意を向けます。
あの服装に、そのカバンは合わないな。
高級そうなレザーのカバンをもっている。高そうだ。
また、あの男の人のカバンはかなり使い込んでいて、くたびれている。
このように、雑念がザワザワと湧き上がってきます。
私たちは、このように1日の半分以上、このような雑多な「考え」をしているそうです。
じつは、この「考え」がなかなかの難敵で、脳を疲れさせるらしいのです。
そのエネルギー消費量は、脳エネルギー量全体の6割から8割を占めると言われているそうです。
脳はいつも現在、未来、過去を行き来しています。
今日の会議はこういう内容だ。昨日はあの人とうまくいかなかったな。明日は新しい案件がある。
これも雑多な考えになります。
そこで、雑多な考えが浮かぶたびに、頭の中でそれを鎮めるように自分に言いきかせます。
考えが浮かぶたびにそれを繰り返すと、不思議とやがては静かな状態になってきます。
それが疲れない脳になります。
脳を疲れさせない秘訣は、「注意を向ける」ことだそうです。
私たちの脳はいつも海原(うなばら)にもまれ、心ここにあらずなのです。
そのように脳がげっそりしているところに、一服の清涼剤を落として、静かな状態にしてみましょうと、専門医は言っておられます。
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