いま、社会に出てからも年齢とは無関係にキャリアアップを目指す人が増えています。
新しい知識や技能を主体的に身につけキャリア形成をしていきます。
いわゆる社会人の「学び直し」です。
わたし自身はこの「学び直し」という言葉があまり好きではありません。
過去やいままでの学びが十分でなかったのでやり直すという意味を感じてしまうからです。
過去に勤勉で十分に学んで社会で現在活躍している人にとっても、社会の変化に伴いあらたな知識や技能が求められるようになったのであるからです。
そういう意味では、「あらたな学び」という言葉がいいと考えています。
従来は社会人のニーズに合致した実践的な学習プログラムが、あまり大学にはありませんでした。また、学習者にとっても、どう時間をつくるか、学費をどのように捻出するかなどの問題がけっこう大きかったのです。
その状況下で、文部科学省が「社会人の学び」の制度を創設しました。それにより、さまざまな学習プログラムが整い、制度が充実してきています。
いま社会人が大学(大学院)であらたな学びをする教育は、「リカレント教育」と言われています。
これは従来からいわれてきた「生涯学習」とは性質が異なります。
生涯学習はもとはフランスのポール・ラグランが、1965年に「人間は一生学び続ける存在である」として、学校教育だけでなく、社会教育、文化的活動、スポーツ、趣味などをさまざまな機会で行う学習を提唱しました。日本では、1981年に中教審(中央教育審議会)が答申を出し、本格化しました。
しかし、リカレント教育は、学校教育を修了した人が、大学などの教育機関へリターンしてきて、職業能力の向上をめざし、より高い知識・技能を学ぶ学習です。
とくに、自ら問題点を見いだし、問いを立てて自分の答を研究することが重視されます。
ともすれば、現役の大学生の頃は、就職するための資格として(ツールとして)あまり必然性に迫られず学習してきた人が、卒業後に純粋に興味関心のあることを深く掘り下げることができるのがリカレント教育であるといえるでしょう。
わたしも今、大学に縁があり何度も大学の門をくぐっています。
みなさんも一度大学に戻って、キャンパス気分を味わいながら、好きなことを研究して,キャリア形成に役立ててみてはいかがでしょうか。
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