1996年、私は中学2年生を担当していました。
当時は学校での体験学習がはやり出したころで、参加型体験学習として、生徒たちがワークショップのアクティビティに、屋外で取り組む行事を行いました。
そのアクティビティとは、たとえば12人の生徒が地面に置いたレンガの上に無造作に立ち、合図とともに、身長順に並び直すのです。
もちろん誰かが地面に足をつけたら最初からやり直しというルールです。
このアクティビティは「ラインナップ」といいますが、生徒たちは、試行錯誤をしながらやりきりました。
一人がレンガの上に乗り、しゃがんだりしている間に、別の生徒が他の生徒に手を引かれて、地面に足がつかないように、しゃがんでいる生徒をまたいで移動したりして、入れ替わるのです。
子どもは柔軟な発想とアイデアで、協力しあいながら取り組み、見事に身長順に並び直すことに成功させます。
生徒たちは相談して、協力しあわなければできない状況に置かれ、一つの目標を達成します。
そして、後でふりかえりのミーティングをして、相互評価をしあい、達成感を感じるというねらいで体験学習を行うという教育的な活動です。
この参加型体験学習は、1クラスを3グループに分け、それぞれのグループには一人ずつファシリテーターが計3人つきます。
一人は学級担任で、あとの二人はプロのキャンプカウンセラーでした。
その人たちは、神戸市のマザー・アース・エデュケーションという参加型体験学習を専門に行うスタッフでした。
前書きが長くなりましたが、そのとき、彼らが常に携行していたのがペットボトルに入れた飲料水で、腰につるしていました。
当時はまだ今のようなペットボトルに入れた水は珍しかったですし、日常生活で水を普通に飲む習慣はなかったのでした。
自販機には、ジュース類や缶コーヒー、炭酸飲料などを売っていました。
お茶も今ほどポピュラーに売ってはいなかったのでした。
水として売っているのは、ミネラルウォーター程度で、酒屋やスーパーに置いている程度でした。
ちょうどクリスタルガイザーが出始めたころでした。
キャンプカウンセラーは、生徒たちにアクティビティをさせながら、適時に水を飲んでいました。
そのとき、水分を適宜飲むことの大切さを私たち教員に伝えてくれました。
それから25年が経過した今、私たちの生活にペットボトルに入った水を飲む習慣は、すっかり定着しました。
この25年の間に、日本人の健康面での意識は高まり、スポーツ医学も発展して、適度な水分補給のため、飲料水を飲むことが普通になりました。
さて、大阪市にあるOSGコーポレーションは水にこだわる浄水器を販売する会社です。
社会の課題を生活者の視点で掘り起こし、国内・国外の水問題に取り組むビジネスを展開してきました。
1998年にアルカリイオン水の浄水器を売り出し、アジア圏で水環境を改善する事業を展開しています。
美味しいと評判の「銀座に志かわ」の食パンもOSGコーポレーションのアルカリイオン水を使い、パン生地を練っているそうです。
除菌水にも力を入れてきましたが、今回のコロナ禍により、医療機関、自治体、小中学校で、需要が急増しました。
OSGコーポレーションは経営目標に、「ステハジ」を掲げています。
いまは、SDGsの価値観を受け、「サステナブルをはじめよう」というメッセージを込めて、持続可能な社会をつくるビジネスを会社をあげて進めていこうとしています。
これからの企業は、持続可能な経営を進めるという点が大切になってきます。
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