
建設中のJR神田万世橋ビル前からJR中央快速線の高架橋に沿ってしばらく歩くと不忍通りとのクロスである「神田郵便局前交差点」に到着します。この先には「淡路坂」の急な上り坂がJR御茶ノ水駅・本郷台地へ向かって続いています。

坂上の本郷台地周辺をズームで撮影するとJR御茶ノ水前に広がる東京医科歯科大学付属病院や順天堂大学医院の建物が並んでいるのが見えます。中央快速線の高架橋も坂に沿って本郷台地へ突き進んでいきます。

高架橋の下をくぐって「昌平橋」の上から本郷台地方向を撮影してみました。目の前で神田川を斜め方向にクロスし、中央快速線の線路に合流している高架橋は「JR総武緩行線」です。

再び神田郵便局前に戻り「淡路坂」を上っていきます。淡路坂は江戸前期に坂上西側に鈴木淡路守の屋敷が存在したことに由来し、一口坂(いもあらいざか)、相生坂とも呼ばれていました。一口坂は坂上東側にあった太田姫稲荷神社の旧称に由来します。相生坂とは本来神田川を挟んで並行する坂との総称ですが、現在ではそちらの坂のみを相生坂と称しています。

この界隈は「千代田区の神田淡路町二丁目」という地名で呼ばれていて、由来はこの淡路坂に隣接している地域だからです。東京地下鉄丸の内線の淡路町駅が設置されていますが、ここから南へ約500メートルほど離れた靖国通り沿いにあります。

淡路坂に面した日立製作所旧本社ビル跡地の現在再開発工事として、高層ビルの建設作業が佳境を迎えています。「(仮称)神田駿河台4-6計画」の名称でしたが、最近正式名として「御茶ノ水ソラシティ」に決定しました。地上23階塔屋2階、地下2階、高さ110メートルの超高層オフィスビルです。2013年の春に開業予定となっています。

壁のように威圧感のある「御茶ノ水ソラシティ」の高層ビルを脇に眺めながら坂を上っていきます。「急坂に面した超高層ビル」というのも初めて見る気がします。

淡路坂の途中から本郷台地方向を撮影してみました。手前にはJR中央快速線と総武緩行線の線路や架線柱が密集して並んでいて、その奥には突き抜けるような青空と東京医科歯科大学附属病院の建物群が見えます。

東京医科歯科大学附属病院の建物群をズームで撮影してみました。東京都心部を散策して面白いのは、坂下から見上げたり坂上から町並みを見下ろしたりと、立体的な都市風景を楽しめることだと思います。

神田川を挟んだ対岸の「文京区の湯島一丁目地区」を撮影してみました。正面に見える緑地帯は「湯島聖堂」で、対岸も本郷台地への上り坂である「相生坂」が通っています。

同じ場所からJR秋葉原駅方向を撮影してみました。整然と並んでいる中層マンションやオフィスビル街の奥には「秋葉原クロスフィールド」の高層ビル群が見えます。

淡路坂野坂上に到着すると、目の前にはJR御茶ノ水駅の聖橋口の建屋が立っています。お昼前の時間帯だったので、駅前は人通りが激しかったです。

御茶ノ水駅の東端部に位置する「聖橋(ひじりばし)」は、両岸に位置する2つの聖堂(湯島聖堂とニコライ堂)を結ぶことから聖橋と命名されています。放物線を描くアーチ橋で、形式は鉄筋コンクリートアーチ橋。関東大震災後の震災復興橋梁の1つで、昭和2年(1927年)に完成しました。

聖橋から撮影した「御茶ノ水ソラシティ」です。地下1階が店舗、1階・2階が「(仮称)アカデミックカンファレンスセンター」が入居し、3~5階が大学等教育関連施設、6~23階が高層オフィス階の構成になっています。建物本体はほぼ完成し、現在は内装工事が行われています。

下流方向を見下ろしてみると、神田川に沿ってビル群が密集するように並んでいます。

JR御茶ノ水駅の駅舎やホームは神田川の絶壁に面した細長く狭い箇所に設置されています。駅周辺には大学病院など医療機関が密集しているのですが、エレベーターやエスカレーター等のバリアフリー工事が駅の立地条件から全く実施されていないことが一時期話題となりました。

淡路坂の途中、「御茶ノ水ソラシティ」が地図の中心点です。本郷台地の高台や深く切り込んだ渓谷など、大都会とは思えない過酷な地形が広がっています。