
愛宕山の山頂にある愛宕神社への参道「出世の石段」が見えました。この石段を一気に登れば標高26メートルの山頂まで行くことができます。初めて見たときは東京都心部のど真ん中に突然緑地帯が現れたので唐突な感じを受けたことを覚えています。

出世の石段は実際に登ってみるとものすごく急なので、手すりを掴まないと危険でした。

石段を上り切ると愛宕神社の境内に出ることができます。愛宕神社は1603年(慶長8年)に徳川家康の命により創建されました。また、徳川家康が信仰した勝軍地蔵菩薩を勧請し、別当寺である円福寺に祀ったことから始まります。

愛宕山の山頂には「NHK放送博物館」の建物があります。日本放送協会(NHK)の前身の一つである社団法人東京放送局(JOAK)はこの愛宕山に放送局を置き、1925年の日本初のラジオ放送はこの愛宕山から発信されたのです。

愛宕山の東側斜面、地下鉄日比谷線神谷町駅方向へ降りることができる階段が設置してあるので降りてみたいと思います。

こちらの階段もかなり急な斜面を一気に下っていきますが、出世の階段ほどきつくはありません。斜面の周辺には中層マンションの建物がすぐそばまで迫ってきています。

階段を下りた先には「愛宕山トンネル」の北側の坑口が見えました。このトンネルは昭和5年(1930年)に竣工した古いトンネルで、東京23区内では唯一の山岳トンネルとなっています。

愛宕山トンネル前を抜けて、丘陵地帯の西側を通っている桜田通り(国道1号線)に出てきました。ここからしばらく桜田通りを麻生方面へ向かって進み、飯倉交差点を目指します。

標高20メートル前後の「麻布台」と呼ばれている丘陵地帯の斜面の上に中層マンションやオフィス街の市街地が広がっていて、港区のイメージを絵に描いたような町並みが続いています。

とは言ってもこの周辺は虎ノ門のオフィス街に程近い場所なので、やはり業務地区の雰囲気が強かったです。実際にこの地区の住所表示は「港区の虎ノ門四丁目」となっています。

「虎ノ門」という地名を聞くと今までは霞ヶ関の中央省庁街の南側にあるオフィス街のイメージしかなかったのですが、実際に歩いてみると起伏に富んだ町並みなのだなと感じました。

東京地下鉄日比谷線の神谷町駅前にやってきました。駅前の立地なので商業施設などが数多く見受けられました。以前はこの地域は港区の「芝神谷町」と呼ばれていたのですが、昭和52年(1977年)の住居表示実施により虎ノ門地区と呼ばれるようになったのです。

駅前から100メートルほど奥へ入った場所には「テレビ東京」の本社ビルが建っている等、画一的なオフィス街の風景の割には日本を代表する大企業の本社ビルが集まっています。

桜田通りの更に西側には麻布台地の高台へとつながっている坂道が見えます。この高台の上には世界各国の大使館やホテルオークラ、アークヒルズ等の施設が集まっています。正面に見える高層ビルは「アークヒルズ 仙石山森タワー」です。

正式な住居表示は虎ノ門五丁目地区ですが、旧町名の「芝八幡町」地区へと入っていきます。次回の記事では高台に位置する飯倉交差点を抜けてロシア連邦大使館前へ向かいます!!!

八幡町の歩道橋の上から北側(虎ノ門方向)を撮影してみました。緩やかな下り坂となっている大通りと沿道のオフィスビル街、その奥には建設中の「環状2号線プロジェクトⅢ街区」の高層ビルが見えました。

この桜田通り(国道1号線)を北へ向かうと霞ヶ関の官庁街を突っ切り、皇居の桜田門の前に出ることができます。

愛宕山と、アークヒルズや各国大使館が集まっている麻布台の高台の間に位置しているのが虎ノ門のエリアです。