
フロア350より北方向(JR北千住駅方向)。スカイツリーの展望台の中で北側から南側へと眺めていきますが、この先はなんといっても「荒川放水路」の存在感が大きくなります。荒川放水路は東京の城東地区の中で最も川幅が大きく流量も多い河川として有名です。

荒川の対岸には葛飾区の人口密集地が広がっているのが見えます。葛飾区は東京都区部の東部に位置し、総人口は44万人を誇ります。荒川と千葉県都の県境である中川・江戸川に挟まれた地域となっています。

葛飾の名称は現在の葛飾区の地域固有のものではなく、葛飾とはもともと下総国葛飾郡一帯の広大な地の総称でした。この場合の「葛飾」とは中央付近を概ね現在の千葉県市川市付近とし、北を埼玉県北葛飾郡、西を東京都葛飾区や墨田区・江東区の東部、東を茨城県古河市、南を江戸川区や浦安市付近とする一帯で、古くは万葉集などにもその地名が登場しています。

葛飾・江戸川両区と、墨田・江東両区の間を流れている荒川放水路。葛飾区周辺では綾瀬川や中川と併流しており、首都高速中央環状線の巨大な高架橋が河川に沿って続いています。千葉県に住んでいる緑にとっては、千葉方面から鉄道を利用する場合には必ず渡らなければいけない河川であり、「荒川を超えた先が東京」であるという認識を持っています。

東京スカイツリーの東側、墨田区の押上・曳舟地区の市街地を見下ろして撮影してみました。荒川放水路の手前の市街地の中を旧中川が蛇行しながら流れているのが見えます。

荒川は埼玉県、山梨県、長野県の三県が境を接する甲武信ヶ岳(奥秩父)に源を発し、秩父山地の水を集めながら秩父盆地まで東に流れます。秩父盆地から長瀞渓谷まで北に、その後東に流れて大里郡寄居町で関東平野に出ます。武蔵野台地の高台のラインに沿って、大宮大地の南側を流れていきます。

熊谷市で南南東に向きを変え、川越市で入間川を合流し、戸田市から再び東流、埼玉・東京の都県境を流れ、北区の新岩淵水門で隅田川を分けます。その後再び南流し江東区と江戸川区の区境で東京湾に注いでいます。

フロア350より南南東方向(JR京葉線の葛西臨海公園駅方向)。荒川の河口付近をズームで撮影してみました。奥には「葛西臨海公園」の広大な緑地帯と、千葉県浦安市の「東京ディズニーリゾート」の広大な敷地が見えます。葛西臨海公園内の大観覧車もくっきりと撮影することができました。

少し視点を引いてみて、JR亀戸駅周辺を撮影してみました。高層アパートや中層マンションなどが密集して建っている人口密集地になっていることがわかります。上の写真の左下に見える小さな緑地帯が「亀戸天神」の敷地です。実際に歩いてみるとかなり広い緑地帯だなと思っていましたが、上から見るとそうでもないのですね・・・。

では最後に南方向(JR錦糸町駅方向)を見ていきたいと思いますが、再び太陽と正対せざるを得なくなってきました(汗)

JR総武線の亀戸駅の駅舎やホームをズームで探してみたのですが、駅前のビル群に遮られて見つけることはできませんでした。そういえば、亀戸駅のホームからもスカイツリーを眺めることは不可能だったので仕方がないです。

南方向(JR亀戸駅方向)を撮影してみました。正面にはJR錦糸町駅の駅ホームや駅周辺のビル群が見えます。東京東部のターミナル駅らしく、駅周辺も高層ビルが林立しています。錦糸町周辺の南側は江東区の市街地や埋立地、そして東京湾の広大な界面が広がっています。

江東区のJR京葉線の新木場駅周辺をズームで撮影してみました。新木場の「14号埋立地」やその西側の「12号貯木場」がみえます。その先には中央防波堤方向に伸びている「東京ゲートブリッジ」がくっきりと見えました。

荒川放水路の河口をズームで撮影してみました。首都高速湾岸線や国道357号線、JR京葉線の橋梁が綺麗に見えました。

東京湾の水面は冬の太陽の光によってキラキラと光り輝いていました・・・。

東京ゲートブリッジとつながっている「中央防波堤内側・外側埋立地」をズームで撮影してみました。総面積は内側埋立地が106ヘクタール、外側埋立地が230ヘクタールとなっています。

JR錦糸町駅をズームで撮影してみました。東京スカイツリーのちょうど南側に錦糸町駅があります。なのでスカイツリー前から南側へ伸びている道路をひたすらまっすぐ歩けば錦糸町駅前に出ることができるのです。

これでフロア350からの眺望は終わりです。次は追加料金1000円を支払って更に上に位置する第二展望台「フロア450」へ向かいます。
