緑の、東京ブログ

千葉県の東京寄りに住んでいる私「緑」が大好きな東京の散策写真のブログを作ります!!!

初冬の元麻布散策:元麻布ヒルズ(麻布山善福寺)と仙台坂

2012年12月07日 10時51分28秒 | 城南・港区全域


元麻布の丘陵地帯の斜面に山道が整備されている「麻布山善福寺」の境内の中を少し歩いた後に仙台坂を上って六本木方面へ散策を続けていきます。善福寺の境内の敷地の奥には「元麻布ヒルズ・フォレストタワー」のタワーマンションがそびえ立っていました。




善福寺は東京都港区元麻布一丁目にある浄土真宗本願寺派の寺院です。山号は麻布山(あざぶさん)、「麻布山善福寺」あるいは単に「麻布山」と呼ばれることもあるそうです。東京都内では浅草寺に次ぐ古刹の一つで、境内には著名人の墓も多く、また「麻布」という地名の由来ともなっている寺院なのです。




安政5年(1859年)には日米修好通商条約に基づき当寺院内に初代アメリカ合衆国公使館がもうけられ、タウンゼント・ハリスらが在留しました(当寺院に墓所がある福澤諭吉も出入りしていた)。その後21世紀になった現在でも、由緒ある寺院としてその名が知られています。




善福寺の境内の中は人通りがほとんどなく、閑散とした雰囲気に包まれていました。それだけ上を見上げると嫌でも視界の中に入ってくる元麻布ヒルズのタワーマンションの存在が唐突な印象を強く受けます。2002年6月に竣工したタワーマンションで、六本木ヒルズなどを手掛けてきた森ビルによって建設されました。




「麻布」という地名の由来は麻が多く植えられ、布を織ったことから麻布となったとも言われています。浅生、阿左布とも書いたそうで、当て字であったという説もあります。古代の麻布台の丘陵地帯の東側は海であり、船や筏が行き交う交通の要衝でもありました。その中で麻などが取引されていたから、という説もあるそうです。




境内に植えられている「逆さいちょう」は親鸞がみずから植えたとされるイチョウの古木です。伝承によると、親鸞のついた杖から生えてきたのだとか。名の由来は、枝か下のほうに伸びさかさになっているように見えることからきています。戦災でスケールが縮まったものの、現在でもかなりの大木であり、国の天然記念物に指定されています。




善福寺の境内を出て、再び仙台坂を登っていきたいと思います。お寺の山門から西側を見渡すと、麻布十番地区の住宅密集地が広がっていました。一戸建ての住宅よりも中低層マンションの割合が多いようです。




元来た道へ戻り、再び「仙台坂」を登っていきたいと思います。港区南麻布一丁目と元麻布一丁目の境を、東のほう二の橋から西に上っていく坂です。現在の地理では、東京都道415号高輪麻布線二の橋交差点から西へ入った仙台坂下交差点から南麻布一丁目に沿うように上り、麻布十番三丁目と元麻布一丁目を経て、仙台坂上交差点に至っています。




坂の名称は、かつてこの坂の南側に松平陸奥守(仙台藩伊達家)の下屋敷があったことに因んでいます。坂下の方は元々「仙台原」と呼ばれていました。現状は片側1車線の対面通行の道路であり、仙台坂上は麻布一帯の台地の南端に位置して各方面に通じることから、自動車の交通量は多いです。




1947年(昭和22年)に旧芝区と旧赤坂区と合併して港区が誕生する以前は、この地域は「旧・麻布区」の中に含まれていた地域でした。「麻布」という名前が付いている住居表示としては、東麻布、麻布狸穴町、麻布永坂町、麻布十番、南麻布、元麻布、西麻布、麻布台、六本木があります。




仙台坂に沿って地元に住んでいる人達向けの個人商店などが点在していました。・・・それにしても、地域の人たちは毎日のように坂を上り下りしながら生活しなければいけないということですね。地下鉄の駅も坂上の日比谷線六本木駅か、坂下にある南北線麻布十番駅までかなり離れた場所にあります。




「元麻布」の町名は江戸時代、麻布村の中心地であったことに由来しています。現在のところ、文献に「あざぶ」の名が登場するのは、戦国時代末期の1559年(永禄2年)に小田原の北条氏(後北条氏)の軍役賦課台帳、「小田原衆所領役帳」に「阿佐布」とあるのが最初とされています。江戸時代に入っても「安座部」「浅府」「浅生」「麻生」など様々な表記が混在していたが、江戸中期の明暦年間に至り、ようやく「麻布」の表記が定着したのです




坂の途中から元麻布ヒルズのタワーマンションを見上げることができました。




1962年(昭和37年)に施行された「住居表示に関する法律」に基づき、1966年(昭和41年)に麻布地区の町名を再編、麻布西町の全域、麻布宮村町、麻布三軒家町の大半、麻布本村町の北半分に、麻布一本松町、麻布桜田町、麻布山元町の各一部を合わせ、「元麻布」となりました。




しばらく坂を上っていくと坂上にある「仙台坂上交差点」が見えてきました。この日は坂上の交差点周辺で道路工事が行われていたためか、交通量がいつも以上に多かったです。




元麻布の住宅密集地の中を歩いていきます。この周辺は地形が非常に複雑でいくつもの坂が集まっており、次回の記事ではそれらを見て回りたいと思います。

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