読売新聞ビルの高層タワー部分は、皇居や都心への眺望を最大限確保する水平基調の横連窓のガラスの外装とし、最大限の広さを持つ編集局やホールのある低層部は、大手町の風格ある街並みとの調和に配慮した縦基調の石張りボリュームとして、その二つのボリュームが相貫する構成として、新聞の「割り付け」を想起させるファサードとなっています。
本社ビル敷地の日比谷通り側に面した場所に整備されている花壇の裏側には、ベンチが置かれていました。読売新聞と言えば本社が大手町にあり、毎年のお正月に実施される「箱根駅伝」のスタート地点として全国的に有名ですね。
本社ビル敷地の南側を東西方向に通っている通りの歩道を散策していきます。この通り側にも、高層オフィス階や低層階のよみうり大手町ホール入り口が設置されていました。
今回の高層ビルは建設期間中は「(仮称)読売新聞東京本社ビル」と呼ばれていて、開業後も特に訂正がなかったのでそのままなのか?と何気なく思っていたのですが、正式名称は「読売新聞ビル」になったわけですね。
読売新聞ビル敷地の南側も、建物の敷地帯に広場を設ける形で通りの歩道が拡大されていました。通りを挟んだ大手町ビル側の歩道の狭さと比較すると、一目瞭然ですね。
読売新聞ビルの設計・監理は日建設計、施工は清水建設が担当した。多目的ホールやギャラリーを備えるとともに、屋上庭園なども整備されています。屋上庭園は一般人でも入ることが出来るのでしょうか?
ビルの敷地内の広場の一角には、読売新聞が主催している「箱根駅伝」の歴代優勝校のプレートが掲げてありました。
説明板を読んでみると、箱根駅伝のスタート地点は時代時代によって結構変わっているのですね。
オフィス入口や低層階施設入り口の車寄せと一体化されている広場全景を撮影しました。南東側に建っている大手町タワーの高層ビルの作りだす影の中に入ってしまっています。
読売新聞ビルの敷地の東側(日本橋側)の一角には、現在延伸工事が進められている「丸の内仲通り」のスペースが確保されています。南側に建っている、古い大手町ビルの再開発工事が始まるまでは、分断されたままの状態が続きます。
地上1階にはカフェやファストフード店等が入居し、3階には「よみうりギャラリー」や新聞社見学施設が入ります。4、5階には大小2つの多目的ホールとし、6階には診療所、7階は図書館、8階がメディア関連部門となっています。
読売新聞ビルと東京サンケイビルの間に新しく整備された「丸の内仲通り」の延伸部を撮影しました。現在は北側に建っている大手町フィナンシャルシティの敷地の裏側でも延伸工事が行われています。
9~11階に新聞の編集に関わる中枢機能が入り、12~33階はオフィスゾーンとして読売新聞グループ本社や読売巨人軍が入るほか、19~24階はテナントフロアとなります。
同クラスのビルより鉄骨を3割以上多く使って強度を上げたうえで、揺れを吸収する粘性体制振壁や筋交いを多用して柔軟性を持たせてあります。ビル上部には長周期地震動を抑える装置を4基設置しています。電動で重りを揺れと逆の方向へ振ることで揺れを抑える仕組みなのだとか。
また、洪水などへの対応として、すべての入り口に可動式の防潮板を設けてあるのだそうです。