みどりの野原

野原の便り

4月12日 深泥が池 & 京都府立植物園

2009年04月12日 | Weblog
深泥が池
高層湿原「浮島」があり、氷河期の遺存植物(生き残りの植物)や
動物が生息する「深泥が池」は、また低層湿原のヨシやマコモも共存
して特異な生物群集がある貴重な場所で天然記念物に指定されている。
住宅地に隣接し、車の頻繁に通る道路が間際を走る。

舟を出して外来魚を駆除している人がいた。
 
       ブラックバス               カムルチー

バケツの中の魚を見ていると、「中のタヌキモを見て下さいよ」
とO先生。魚のバケツの中に浮いているゴミくずのようなものが
タヌキモ。


タヌキモ よく見ると丸い補虫嚢が見える 

地球・・研究所のT先生のお話を聞く。

浮島を作っているオオミズゴケなどの生育には貧栄養で酸性の水が必要
だが、周りの環境により浮島の植生が変わって姿を消した動植物もある
という。

原因として
①病院からの冨栄養の排水 ②道路ができて森の雨水が流入しなくなっ
た。 ③道路の汚水の流入 ④浄水場からの水道水の流入 ⑤外来魚 
などがあったが、①③については改善され、少しは復活したそうだ。
最近は鹿の侵入による苔のマットの踏み荒らしの害が出てきているそ
うだ。

 
          ミツガシワ 氷河期の依存植物 

 
西から見た風景 サクラの花びらが吹き寄せられている。向こうに浮島
                         右にミツガシワ        
池を一周する 
  
左)西側の山際の道のコバノミツバツツジ 右)ナガバオモダカ(外来種)

アメリカユキノシタ・キショウブなどの外来種も侵入している。


大きいシマヘビを捕まえた先生。
木に巻きつく力は強くなかなか引き離せなかった。

 
浮島を作っているオオミズゴケ        南東にある流入口

 
     ミツガシワの群落 

いくつかのボランティアグループがヨシやマコモが除去や外来魚の
駆除など池の保全に関わっておられるという。

水道水が入るだけでもオオミズゴケが枯れると聞いて繊細さに驚く。
遷移によって形成と崩壊を繰り返しているという微妙なバランスの
上にある浮島。生きているという感じがする。
そんな神秘の池が住宅地の隣にある。

オオマリコケムシのゼリーのような塊は今日は見えなかった。

京都府立植物園
 
しだれ桜も満開 花見の家族づれが大勢来ておられた

 
      イチョウの雄花     ランシンボク(カイノキ)のつぼみ

園芸の花も、木の花も満開だった。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする