La douce vie

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映画「グラン・トリノ」

2015-09-08 | cinema/観劇/舞台
グラン・トリノ
秀作。
朝鮮戦争の帰還兵だったコワルスキーは頑固者でなにかと口汚く罵る。妻を亡くした後も子供とその家族たちとの溝も深い。
ある日、彼の愛車「グラン・トリノ」を盗みに入ろうとした、隣に住むモン族の少年やその家族と次第に関わりあうようになっていく。
そのモン族の少年は親戚の不良集団に目をつけられているのだが・・・

最初、迷惑そうに邪見にするモン族の人々と手料理をどんどん受け入れていく。
巻き込まれるわけではなく、モン族の一家やその実情を知るにつれ、心を痛め、隣人のために何かできないかという気持ちが掻き立てられる。
溝がある子供とその家族とは対照的であるけれど、心情はとても理解できる。

ラスト、どういう展開になっていくかは察しがつくのだけれど、物語の登場人物たちも止められない。じんわりと涙が出る。

イーストウッドの作品はどれも素晴らしい。信頼感がある。だけど、観るときは少し覚悟がいる。見たくない問題を突きつけられたり、安易でない締めくくり方をする映画が多い。しかし、終わった後のいろいろ込み上げてくる感情というのは安易なハッピーエンドでは得られないものである。