30も半ば近くになって、自分の力で職場に通うしかない、という「危機」に直面した。
一大危機だ。だが、閃いた。
「じゃあ、バイクの免許取って通えばいいんだ」
名案だった。
その時はホントに名案だと思った。
クルマなら免許取るのに時間がかかる。けど、原付バイクならすぐ取れる・・・だろう。
通勤なんだから。自分の身体だけ運べばいいんだから。クルマみたいに三人分空けて乗らなくてもいいんだから。
バカみたいに簡単にそう決めた。
そう決めてみると、何だか妙に楽しくなった。
妙に楽しくなったはいいけれど、免許をどこで手に入れるのか分からない。
どうせ試験場なんだろうけど、その試験場、どこにあるんだ?いつ行ったらいいんだろう。費用は?準備するものは?戸籍抄本、持っていかなくていいんだろうか。
確か、偶然目に入った交番に聞きに行ったと思う。
丁寧に教えてくれた。
「免許を取るには講習会で講習を受けて、終了証を持って試験を受けに行って~」
早速、週末に講習会場に行く。水道局の屋上だったような気がする。
警察官と、バイク店の人(にしか見えない人)がいて、寒さに震えながら講習を受ける。
受講者全員が防寒用のジャンパーなどを着ている中、講習をしている人はツナギ一枚。
「バイクに乗る時は厚着をするよりも風が入らないようにすることが大事です」
、と言いながら平気な顔をしている。絶対、下に何か着込んでるよ(その勘は当たってたと思う)。
十数人の受講者は震えながらそれを聞いている。
「別に免許取得に関係ありませんから、正直に答えて下さい。これまでにバイクに乗ったことがある人」
何と言う質問!
「え?」
と思った。全員手を挙げている!
え?と思った本人以外。
ええ~?そんなのズルいや。
講習会と言っても、その震えながらの立ち話と原付スクーターでの発進、停止の練習だけ。
それでも、初めてさわったアクセルと言うのは、こんなに反応が鈍いものなのかと思ったり、だからと言ってアクセルとブレーキレバーとを同じ手のひらでどうやって??
・・・などと思ったりしているうちに、ほとんどの受講者は受講を終えて帰ってしまった。
順番が遅かったということもあるけど、居残りみたいな感じになって最後の方で終了証をもらって、何か釈然としない気持ちで帰る。
でも、これで、一週間後は免許試験だ。
一大危機だ。だが、閃いた。
「じゃあ、バイクの免許取って通えばいいんだ」
名案だった。
その時はホントに名案だと思った。
クルマなら免許取るのに時間がかかる。けど、原付バイクならすぐ取れる・・・だろう。
通勤なんだから。自分の身体だけ運べばいいんだから。クルマみたいに三人分空けて乗らなくてもいいんだから。
バカみたいに簡単にそう決めた。
そう決めてみると、何だか妙に楽しくなった。
妙に楽しくなったはいいけれど、免許をどこで手に入れるのか分からない。
どうせ試験場なんだろうけど、その試験場、どこにあるんだ?いつ行ったらいいんだろう。費用は?準備するものは?戸籍抄本、持っていかなくていいんだろうか。
確か、偶然目に入った交番に聞きに行ったと思う。
丁寧に教えてくれた。
「免許を取るには講習会で講習を受けて、終了証を持って試験を受けに行って~」
早速、週末に講習会場に行く。水道局の屋上だったような気がする。
警察官と、バイク店の人(にしか見えない人)がいて、寒さに震えながら講習を受ける。
受講者全員が防寒用のジャンパーなどを着ている中、講習をしている人はツナギ一枚。
「バイクに乗る時は厚着をするよりも風が入らないようにすることが大事です」
、と言いながら平気な顔をしている。絶対、下に何か着込んでるよ(その勘は当たってたと思う)。
十数人の受講者は震えながらそれを聞いている。
「別に免許取得に関係ありませんから、正直に答えて下さい。これまでにバイクに乗ったことがある人」
何と言う質問!
「え?」
と思った。全員手を挙げている!
え?と思った本人以外。
ええ~?そんなのズルいや。
講習会と言っても、その震えながらの立ち話と原付スクーターでの発進、停止の練習だけ。
それでも、初めてさわったアクセルと言うのは、こんなに反応が鈍いものなのかと思ったり、だからと言ってアクセルとブレーキレバーとを同じ手のひらでどうやって??
・・・などと思ったりしているうちに、ほとんどの受講者は受講を終えて帰ってしまった。
順番が遅かったということもあるけど、居残りみたいな感じになって最後の方で終了証をもらって、何か釈然としない気持ちで帰る。
でも、これで、一週間後は免許試験だ。