


上杉謙信が第四次川中島合戦で布陣したと伝わる妻女山(411m)。実は本名を赤坂山といいますが、その展望台からは北アルプス、戸隠連峰の大パノラマが望めます。ベストビューが得られるのは、晴天の午前中から午後一ぐらいまで。乾燥している日がベストです。ここは、江戸時代の「川中島八景」のひとつで、「妻女山秋月」といわれています。あと七つは、「茶臼山暮雪」、「猫ケ瀬落雁」、「千曲川帰帆」、「八幡原夕照」、「勘助塚夜雨」、「典厩寺晩鐘」、「海津城晴嵐」。帆船が通ることはないので、「千曲川帰帆」は、今は見られませんが…。今は、信州サンセットポイント百選に選ばれています。北アルプスが茜色に染まり、やがて群青のシルエットに変わっていく様は、一見の価値があります。桜の季節の暮色も捨てがたいものがあります。
一番上の写真は、妻女山から天城山への途中。冬枯れの季節だけに見られる風景。西方向で、左から爺ケ岳・鹿島槍ヶ岳・五龍岳。猫の耳のような双耳峰の鹿島槍が特徴的。眼下に流れるのは、千曲川。左へ800mほど行くと雨宮の渡があります。そこが千曲川の旧流で、今よりずいぶんと南流していたことが分かります。一説には、1742(寛保2)年の戌の満水の時に、洪水の濁流が塩崎から真っ直ぐ笹崎に流れ、今の流路を作ってしまったともいわれています。
次のカットは、清野氏の山城・鞍骨城跡(798m)からの展望。その北に連なる白馬三山。左から天狗ノ頭・鑓ヶ岳(尖った山)・杓子岳・白馬岳・小蓮華山です。一番右手前の大きな山は、神話の山・虫倉山。その手前の集落が見える丘陵は、茶臼山のある通称西山。一番手前の三角の山は、妻女山からの途中にある天城山(694.6m)です。
三番目の写真は、鞍骨城跡東の岩場から北の展望。戸隠連峰の戸隠山・九頭竜岳・高妻山(別名戸隠富士)と右手前にどしりと大きな飯縄山(1917m)。眼下は川中島。今年の冬は雪が少な目です。日影以外ほとんど残雪は見られません。それでも1000m以上の尾根には30センチ以上の根雪があります。低山とはいえ信州の冬山には、それなりの準備が必要です。
妻女山からの北アルプスや戸隠連峰パノラマ写真は、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】の北アルプス1をご覧ください。山座同定カットもあります。
最後にサッカーネタをひとつ。オランダ指揮官の本音「我々にとって日本はやりやすい相手だ」は、必読。たった一試合で、サッカー日本代表の弱点を完全に見抜いています。このインタビューは、岡田監督も読んだでしょう。平山を入れ、小笠原を入れ、内田に代えて徳永を起用するのも、これを読んだからでしょうか。プレッシング・サッカーが90分続く、続けなければならないなどと思っている代表監督は、世界で岡田監督ひとりでしょう。アジア仕様から世界仕様にチームを作り替えなければいけないわけで、ベスト4などと法螺を吹いている場合ではないのです。リアリストにならなければ。
いずれにしても、この四連戦がひとつのターニングポイントになると思います。例えば本田をトップ下で使い、中に入る癖のあるW中村(俊輔は下がる癖もあり遅攻になる)をはずして、小笠原を入れ、ボランチに遠藤と稲本か明神を入れる。実は代表で一番足の速い長谷部をサイドへ。トップは森本と平山。カメルーン相手には岡崎。欧州相手には森本。前半をしのいで後半勝負で、本名は後半投入。石川、松井も後半投入。一試合を14人で戦うという道しかないと思うのですが…。とりあえずベネズエラ戦に注目しましょう。
★妻女山については、本当の妻女山について研究した私の特集ページ「妻女山の位置と名称について」をご覧ください。