陣場平の貝母(ばいも・編笠百合)は、2月18日に発芽を確認しましたが、その後頻繁に上雪が降ったために行けずにいました。ほぼ一ヶ月ぶりに晴れの日が続いたので登ってみました。生育状況は昨年の半分ぐらいです。昨年が異常に早かったので、これでも平年並みかやや早めなのです。見頃はこれからの気象状況で変わりますが、4月10日から25日頃になると思います。
最も生育の早い陣場平入り口の貝母。10センチから20センチぐらい。最終的には60〜80センチになります。
もう蕾(つぼみ)ができています。最初は上を向いていますが、花柄が伸びるとやがて下を向き開花します。花の内側は編笠模様。4月の茶花です。
陣場平の群生地。第四次川中島の戦いで上杉謙信が本陣として七棟の陣小屋を建てたと伝わる場所です。以前紹介しましたが「甲陽軍鑑」の編者、小幡景憲がここに上杉軍が七棟の陣小屋を建てて布陣した絵図を描いています。
群生地の中心部。梅雨明け頃に種が飛びますが、その頃にたいてい東風(こち)が吹くので貝母は西へと増えていきます。ただしここは昔から畑だったので周囲とは土質が異なります。周囲は粘土質でザレているので、そこには貝母は生えません。
二株ほど茎に食べられた痕がありました。犯人はニホンカモシカです。薬草ですが毒草なので他のタヌキとかウサギなどは食べません。ニホンカモシカは、かなり色々な種類の植物を食べます。貝母も少量ならばデトックスになるのでしょうか。貝母は咳止めの薬で、筋肉弛緩剤の様な成分を含みます。
蕾は一段ではなく成長するのに連れて次々と増えていきます。昨年は異常に早く3月30日に開花しましたが、今年は4月第一週だろうと思います。ソメイヨシノの開花とほぼ同時です。そして、ヤマザクラやカスミザクラが満開の頃に貝母も満開になります。
群生地には落枝がたくさんあるので取り敢えず大きなものだけ片付けました。向こうに藪が見えますが枝が何本か折れているようです。次の妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業できれいにします。
昨年、左にある菱形基線測点の手前に貝母の球根を30株ほど移植したのですが芽吹きました。やがてここも群生地になるでしょう。
陣場平山の片隅にセリバオウレンがあり咲き出しました。花は1センチもないため、現地で出会った方には教えますが、ブログでは書きません。まず見つけられないでしょうし踏まれても困るので。
髻山の群生地も今春は昨年より遅く月末になるかと思います。セリバオウレンも薬草で消炎、止血、精神不安などの薬です。健胃、整腸薬として消化不良や下痢止めにも用います。有効成分は、アルカロイド(ベルベリン)、パルマチン、コプチシンなどです。
度々のなごり雪で山蕗もこの標高ではまだあまり出ていません。
堂平大塚古墳へ。紅梅はひと月前とあまり変わっていません。日当たりの良い斜面ではダンコウバイも咲き始めたのですが。
オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)は、明治初期にヨーロッパから伝わった帰化植物です。オオバコ科クワガタソウ属の越年草。日が当たるときだけ花を咲かせる一日花で、別名は星の瞳です。
「犬ふぐり 星のまたたく 如くなり」高浜虚子
福寿草はそろそろ終わりです。
妻女山駐車場近くから松代方面。左に奇妙山。右奥に根子岳と四阿山。四阿山(2354m)は真田の修験の山で、山頂には麓の山家神社の奥宮が二つあります。麓の神社には、真田幸隆が奉納した奥宮の漆塗りの扉が現存します。拙書では四阿山と真田の関係を詳細に記しています。以前記事にしましたが、我が家の祖先のひとりは真田幸村の影武者のひとりでした。
北にそびえる飯綱山(1917m)。山頂は右の頂きです。左の南峰には飯縄神社の奥宮があります。祭神の飯縄権現(飯綱大明神)は、管狐(くがきつね)を使って術を行う飯縄遣(いいづなつかい)の仏神。山岳信仰が発祥といわれる神仏習合の神です。その姿は白狐に乗った烏天狗で、大日如来の化身の不動明王のさらなる化身といわれています。上杉謙信が兜の前立てに使っていることでも有名です。
その西奥にそびえる戸隠連峰と戸隠富士の異名を持つ高妻山(2,353m)。左奥には乙妻山。
19日の貝母の生育状況。寒の戻りでほとんど成長していません。来週から暖かくなるので伸びるでしょう。開花は4月の第一週。見頃は10日頃からかと思います。開花状況はこのブログやツイッター、インスタグラムでお知らせします。
「ホタルイカと新芽ワカメのペペロンチーノ」旬のホタルイカと新芽ワカメ。フライパンでニンニクと鷹の爪をオリーブ油で香り付け。パスタは1.6mm。乳化に使うので茹で水はやや少なめ。茹で上がったら前のフライパンで乳化させ岩塩で味付け。茹でた生ワカメと茹でホタルイカをのせて、海鮮では普通しないパルミジャーノ・レッジャーノを少々。明太子を少しのせてでき上がり。
●インスタグラムはこちらをクリック。ツイッターはこちらをクリック。YouTubeはこちらをクリック。
もう一つの古いチャンネルはこちら。76本のトレッキングやネイチャーフォト(昆虫や粘菌など)、ブラジル・アマゾン・アンデスのスライドショー。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。色々な講座や自治体の講演などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
最も生育の早い陣場平入り口の貝母。10センチから20センチぐらい。最終的には60〜80センチになります。
もう蕾(つぼみ)ができています。最初は上を向いていますが、花柄が伸びるとやがて下を向き開花します。花の内側は編笠模様。4月の茶花です。
陣場平の群生地。第四次川中島の戦いで上杉謙信が本陣として七棟の陣小屋を建てたと伝わる場所です。以前紹介しましたが「甲陽軍鑑」の編者、小幡景憲がここに上杉軍が七棟の陣小屋を建てて布陣した絵図を描いています。
群生地の中心部。梅雨明け頃に種が飛びますが、その頃にたいてい東風(こち)が吹くので貝母は西へと増えていきます。ただしここは昔から畑だったので周囲とは土質が異なります。周囲は粘土質でザレているので、そこには貝母は生えません。
二株ほど茎に食べられた痕がありました。犯人はニホンカモシカです。薬草ですが毒草なので他のタヌキとかウサギなどは食べません。ニホンカモシカは、かなり色々な種類の植物を食べます。貝母も少量ならばデトックスになるのでしょうか。貝母は咳止めの薬で、筋肉弛緩剤の様な成分を含みます。
蕾は一段ではなく成長するのに連れて次々と増えていきます。昨年は異常に早く3月30日に開花しましたが、今年は4月第一週だろうと思います。ソメイヨシノの開花とほぼ同時です。そして、ヤマザクラやカスミザクラが満開の頃に貝母も満開になります。
群生地には落枝がたくさんあるので取り敢えず大きなものだけ片付けました。向こうに藪が見えますが枝が何本か折れているようです。次の妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業できれいにします。
昨年、左にある菱形基線測点の手前に貝母の球根を30株ほど移植したのですが芽吹きました。やがてここも群生地になるでしょう。
陣場平山の片隅にセリバオウレンがあり咲き出しました。花は1センチもないため、現地で出会った方には教えますが、ブログでは書きません。まず見つけられないでしょうし踏まれても困るので。
髻山の群生地も今春は昨年より遅く月末になるかと思います。セリバオウレンも薬草で消炎、止血、精神不安などの薬です。健胃、整腸薬として消化不良や下痢止めにも用います。有効成分は、アルカロイド(ベルベリン)、パルマチン、コプチシンなどです。
度々のなごり雪で山蕗もこの標高ではまだあまり出ていません。
堂平大塚古墳へ。紅梅はひと月前とあまり変わっていません。日当たりの良い斜面ではダンコウバイも咲き始めたのですが。
オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)は、明治初期にヨーロッパから伝わった帰化植物です。オオバコ科クワガタソウ属の越年草。日が当たるときだけ花を咲かせる一日花で、別名は星の瞳です。
「犬ふぐり 星のまたたく 如くなり」高浜虚子
福寿草はそろそろ終わりです。
妻女山駐車場近くから松代方面。左に奇妙山。右奥に根子岳と四阿山。四阿山(2354m)は真田の修験の山で、山頂には麓の山家神社の奥宮が二つあります。麓の神社には、真田幸隆が奉納した奥宮の漆塗りの扉が現存します。拙書では四阿山と真田の関係を詳細に記しています。以前記事にしましたが、我が家の祖先のひとりは真田幸村の影武者のひとりでした。
北にそびえる飯綱山(1917m)。山頂は右の頂きです。左の南峰には飯縄神社の奥宮があります。祭神の飯縄権現(飯綱大明神)は、管狐(くがきつね)を使って術を行う飯縄遣(いいづなつかい)の仏神。山岳信仰が発祥といわれる神仏習合の神です。その姿は白狐に乗った烏天狗で、大日如来の化身の不動明王のさらなる化身といわれています。上杉謙信が兜の前立てに使っていることでも有名です。
その西奥にそびえる戸隠連峰と戸隠富士の異名を持つ高妻山(2,353m)。左奥には乙妻山。
19日の貝母の生育状況。寒の戻りでほとんど成長していません。来週から暖かくなるので伸びるでしょう。開花は4月の第一週。見頃は10日頃からかと思います。開花状況はこのブログやツイッター、インスタグラムでお知らせします。
「ホタルイカと新芽ワカメのペペロンチーノ」旬のホタルイカと新芽ワカメ。フライパンでニンニクと鷹の爪をオリーブ油で香り付け。パスタは1.6mm。乳化に使うので茹で水はやや少なめ。茹で上がったら前のフライパンで乳化させ岩塩で味付け。茹でた生ワカメと茹でホタルイカをのせて、海鮮では普通しないパルミジャーノ・レッジャーノを少々。明太子を少しのせてでき上がり。
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もう一つの古いチャンネルはこちら。76本のトレッキングやネイチャーフォト(昆虫や粘菌など)、ブラジル・アマゾン・アンデスのスライドショー。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。色々な講座や自治体の講演などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。