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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

不思議なアブの続き。アリノスアブだろうと判明したのですが、これまた不思議な生態で頭クラクラ(妻女山里山通信)

2019-05-19 | アウトドア・ネイチャーフォト
 前の記事で不思議なアブについて書きましたが、気になって仕方がないので翌日に撮影と観察に行きました。土を食べているのか、藍藻類を食べているのかと思いましたが、撮影した画像を拡大すると得体の知れない極小の生物が写っていました。何気ない里山の自然も、まだまだ知らないことばかりです。

 相変わらず土を?あさっています。色々調べてアリノスアブ(蟻の巣虻)だろうと。これが調べてみるととんでもない生態なのです。種類も多くそれぞれの生態は、正確には分かっていないようです。何を食べているのか教えて欲しいです。

 頭を突っ込んで数秒激しく何かを食べているような仕草。

 分かるでしょうか。左と右では明らかに腹部が違いますね。左がオスで右がメスらしいのですが、さて。

 幼虫はアリの巣でアリの幼虫を食べて暮らすらしいのですが、ここに写っている青い1ミリ前後の極小のは、アリの幼虫ではないですね。アリノスアブの幼虫でもありません。ワラジムシ目のワラジムシかダンゴムシの幼虫かと思ったのですが、両方共こんな小さい頃は白っぽい色です。触覚は二本。なんですかねこれは!? これを食べているのでしょうか。頭がクラクラしてきました。
 だいたいワラジムシ目は、頭脚目の土壌生物で、フナムシの仲間。本来水生生物だったものが、水から離れて陸上で生活するようになった数少ない甲殻類なのです。つまり、海老や蟹の仲間です。食べると海老蟹の味がすると思います。もちろん食べたことはありませんが、食べた人がたくさんネットにアップしているのでご笑覧ください。

 成虫になると口吻が退化し何も食べないという記述も見られますが、ではこの行動は何をしているのでしょう。土木工事でもしているのでしょうか。まさかね。どう見ても何かを食べているとしか思えないのですが。小さな青い虫でしょうか。分かりません。

 リュウキュウツツジがほぼ全て満開になりました。大輪で清楚で美しい。ウスバシロチョウはじめ色々な昆虫が吸蜜に訪れています。

 ホタルカズラで吸蜜するウスバシロチョウ。ここで吸蜜できるという情報が広まったのでしょうか。たくさん集まっていました。

(左)帰ろうとするとフロントガラスに蜘蛛の糸が。カゲロウ(蜉蝣)が絡まっていました。すでに時間が経っていて頭部と胸部は食べられています。風で蜘蛛の糸が舞ってきたようです。ウスバカゲロウの幼虫が作る蟻地獄は有名ですね。時にスーパーハッチといって、渓流に大量のカゲロウの羽化が始まることがあります。昔、東京の五日市の養沢でフライフィッシングをしていた時にスーパーハッチが突然始まって、釣りを忘れて呆然と見ていたことがあります。(右)山を下って妻女山松代招魂社へ。戊辰戦争の戦没者を祀る神社です。詳しいことはブログ内検索で該当記事をお読みください。

(左)上にタチツボとかエイザンとか、なにも付かないスミレ(菫)です。(右)ニガナ(苦菜)。苦いです。

 妻女山展望台南の四阿からの眺め。左に茶臼山、その右奥に虫倉山、右へ陣場平山。千曲川河原のドロヤナギとニセアカシア(ハリエンジュ)の緑も更に濃くなりました。ハリエンジュの花が満開です。山上は風が吹いて快適でしたが、麓は真夏を思わせるような暑さでした。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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