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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

散り始めた貝母の儚い美しさ。鹿島槍ヶ岳と蓮華岳。猪のヌタ場。山菜の季節(妻女山里山通信)

2021-04-24 | アウトドア・ネイチャーフォト
 妻女山陣場平の貝母(編笠百合)は散り始めたのですが、たくさんの人が訪れてくれました。散り始めた貝母もいいものです。花びらが落ちて、種がむき出しになったものが見られます。カスミザクラやヤマザクラが散って花吹雪も見られます。コゲラのドラミングも聞こえます。猪が2頭、猛スピードで駆け抜けて行きました。

 仁科三山の鹿島槍ヶ岳。右に氷河と認定されたカクネ里が見えます。谷の下に平家の落人が住んだといわれています。

 左に目をやると蓮華岳と右奥に針ノ木岳。まだまだ冬山です。この時期は、爆弾低気圧の発生もあるので、要注意です。

 陣場平の貝母は散り始めましたが、まだまだ見頃です。花びらが散ると、実が大きくなり始めます。ひと月ほどすると2センチほどになります。その頃には、氷河期の生き残りといわれるウスバシロチョウが舞い始めます。

(左)ウワミズザクラが咲き始めました。花穂(かすい)が、微風に揺れて美しい。(右)ヒメグルミの花も咲きました。山のクルミは処理が面倒ですが、味が濃くて美味です。

(左)野生のノビル(野蒜)。葉の断面が三日月型。ノビル味噌、ノビルのおやき、ノビル餃子。絶品です。(中)ヨモギ。天ぷら、ヨモギ餅、ヨモギ団子などなど。制癌効果が証明されています。(右)貝母の周りに山蕗。皮を剥く必要がありません。ソフト鰊や干しホタルイカと煮物にします。放射能さえなければ、農薬の心配も化学肥料の心配もありません。左のブックマークのリンクから、モリモリレシピで詳細なオリジナル・レシピがご覧いただけます。

 斎場山(旧妻女山)への道から見る天城山(てしろやま)。春紅葉。

 桜が舞い散る猪のヌタ場。水浴びに来た猪の足跡が見られます。泥をこすり付けた跡が谷に続いています。

(左)コバノガマズミのつぼみ。ガマズミの花もまもなく咲きます。赤い実は抗酸化作用が強く、ルビー色の美味しいリキュールができます。(右)ゴヨウアケビの花。ミツバアケビもあります。実はミツバアケビの方が大きく美味です。

(左)ハナヤスリのアップ。胞子が育っています。その形状からは、とてもシダ植物には見えませんね。(右)翌日は、仲間を連れてある山にコシアブラを採りに行きました。道もない藪山を2時間弱彷徨いました。

(左)コゴミ、タラの芽、仲間と栽培している原木椎茸の天ぷらです。うどんは信州の地粉。亡き父が作った七味唐辛子を添えて。馬鹿旨です。(右)タラの芽。コシアブラ、山椒の若葉、山蕗のとう立ち。タラの芽は天ぷらに。コシアブラは、天ぷらと炊き込みご飯に。山椒の若葉は、山椒味噌と煮物に。山蕗のとう立ちは、ソフト鰊と煮物にします。里山の滋味を堪能します。

 里山の原風景。北アルプスの絶景。小鳥のさえずり。足元のスミレ。気持ちのいい爽風。心が溶けていきます。

25日(日)もたくさんの方が訪れてくれました。散り始めた貝母ですが、その儚さを感じていただけるのもいいと思います。ハナヤスリや咲き始めたウワミズザクラも紹介していますが、なんとホタルカズラが咲いていました。例年ならGW明けに咲く花です。蕾は赤紫で、咲き始めは桃色。完全に咲くと綺麗な青になります。小さな花ですが可憐です。

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