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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

ピーカンの特異日。妻女山展望台へ北アルプスや戸隠連峰、飯縄山、根子岳と四阿山の撮影に(妻女山里山通信)

2023-01-12 | アウトドア・ネイチャーフォト
 9日は朝から快晴。北アルプスや戸隠連峰がくっきりと見える晴れの特異日でした。さっそく望遠レンズを持って妻女山展望台へ向かいました。

 仁科三山の爺ヶ岳(2670m)。栂山・栂谷ノ峯・後立山・五六ヶ岳・爺岳・爺子岳とたくさんの別称があります。南峰と本峰の間の白沢の上部には、春に種蒔きをする老爺の雪形が見られ、山名の由来となりました。雷鳥も生息します。

 鹿島槍ヶ岳(2889m)。山頂の右手の陰になっている谷には、平家の落人が隠れたというかくね里があり、上部の雪渓は2018年に長野県初の氷河であると認定されました。かくね里の人々は、やがて大川沢を下り鹿島川の辺りに住み、それが今の鹿島集落とか。ただ、鹿島神社には807年(大同2年)には集落があった記述があるそうで、平家追討以前にすでに集落があったことになります。戦国時代の天文年間の大地震で鹿島槍が大崩壊し、麓が大被害を受けたため、地震の神様である鹿島神社を勧請したともいわれています。かくね里上部は、鹿島川最上流部の標高1800〜2200mにあり傾斜もきつく、雪崩や落石も多くとても人が住めるようなところではなさそうです。もし落人が住んでいたとしても、もっと下流の方かも知れません。

 白馬三山の左から白馬鑓ヶ岳(2903.11m)、杓子岳(2812m)。手前の里山は、右へ15分ほど登ると茶臼山南峰(699m)。左には信里小学校とJAの建物や民家が見えます。林檎畑が広がります。標高の高いところではサンフジ、低いところではシナノゴールドや秋映などが作られています。

 白馬岳(2932.24m)。右へ長い尾根をたどると、朝日岳などを経て栂海新道は、親不知の日本海へと続いています。フォッサマグナの成り立ちと深い関係があります。糸魚川市のフォッサマグナミュージアムは必見です。手前の里山は、茶臼山南峰(699m)。山頂は地滑りで崩壊しました。

 別名を戸隠富士と呼ばれる高妻山(2,353m)。奥には乙妻山。手前に戸隠連峰。一番手前は富士ノ塔山の尾根です。

 飯縄山(1917m)。山頂は右の頂きです。左の南峰には飯縄神社の奥宮があり、上のカットではその建物が見えます。祭神の飯縄権現(飯綱大明神)は、管狐(くがきつね)を使って術を行う飯縄遣(いいづなつかい)の仏神。山岳信仰が発祥といわれる神仏習合の神です。その姿は白狐に乗った烏天狗で、大日如来の化身の不動明王のさらなる化身といわれています。冬山登山は雪がしまる2月中旬以降がおすすめです。もちろん冬山装備は必須。アイゼンも必要です。

 東方には根子岳(2207m)。根子岳のある場所には、県の天然記念物のミヤマモンキチョウも生息します。当ブログでアップしています。古くは禰固岳と書きました。天意に適うように精進し、お参りすれば願い事がかなうという意味。別名はその丸い山容からか猫岳とも。ウメバチソウ、マツムシソウ、マルバダケブキ、ハナイカリ、エゾリンドウなどが咲く花の山です。

 四阿山(2354m)は真田の修験の山で、山頂には麓の山家神社の奥宮が二つあります。麓の神社には、真田幸隆が奉納した奥宮の漆塗りの扉が現存します。拙書では四阿山と真田の関係を詳細に記しています。菅平牧場から四阿山、根子岳をまわるループコースは拙書でも紹介していますが、大人気です。

 土を喰らう十二ヶ月の冬の一品は、甘い冬越しキャベツ、信州豚、明太子、餅、チェダーチーズ、松代産長芋、幻の小麦・伊賀筑後オレゴンのお好み焼き。生地にとろろを入れると軽くふわふわになりもたれません。とんかつソースにマヨネーズ、明太子マヨネーズ、アオサ海苔、花鰹をたっぷりとかけて。馬鹿旨です。

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