松代で行われた「真田祭」へ行きました。斎場山、尼厳山、狼煙山、象山、戸神山脈、戸隠連山、鹿島槍ヶ岳、白馬三山など歴史と信仰の山々を背景に繰り広げられる歴史絵巻は、史実とは別に歴史物語への想像力をかきたてるに充分でした。真田家は必ずしも松代藩の住民に心から慕われていた訳ではありませんが、城下町松代の石杖を築いたことは間違い有りません。特に真田三代は、フィクションが先行しすぎている嫌いはありますが、それほど江戸時代の人々にとっては、心躍る物語を秘めていたのでしょう。真田十勇士など、フィクションと分かっていても心躍らされるものがあります。
時代絵巻に先立って訪れた真田邸は工事中で、大正天皇が皇太子の時に妻女山(赤坂山)を訪れて、松を植樹された時に建てられた御遊覧所(といっても単なる四阿ですが)が、庭園にあるらしいというので訪れたのですが、工事中でどうやら撤去されているようでした。
可愛いお姫様も、懐かしい真田節もよかったのですが、保存会の皆さんによる轟音を轟かす火縄銃はすごかったですね。空砲なのでより音が大きいのでしょうが、あれが50とか100で一斉に射撃したら、戦場はさぞものすごい音で包まれたのでしょうね。想像するだに恐ろしい気がします。
遅い昼に蕎麦を食べようと象山神社方面へ、土壁の通りを歩いたのですが、松代は気軽に立ち寄れるオープンカフェが無いですね。洋風ではなく、老いも若きも立ち寄れるような、街にマッチした和風の店、あるいは昭和スタイルのカフェやカフェギャラリーがあれば、いいなと思いました。今夜はジャズライブもあるようですが、ライブハウスなどもあるといいですね。
もっとも平和であればこそ、こういう祭も可能なわけで、これが戦争になったり、世界恐慌にでもなれば、開催は不可能でしょう。来年も再来年も続けられる日本、世界であって欲しいものです。