昨日テレビで
「車上生活・生き辛さを抱える人がなぜ・増加」が
放映されていました。観ていて自分の苦い経験が
思い出されました。
11年前でしょうか。初女さんの初めての講演会を
準備している時、長いメールがきました。
役所に勤めているというその人は、車上生活を
しているというのです。
その頃、車上生活なんて聞いたこともなかったし
あまり想像も出来ませんでした。
しばしば来る長文のメールには、親への怒りや
生きる希望のなさが書いてありました。
私は、その人に何を言っていいのか分からず
風邪をひいてませんかとか、体の心配ばかり
書いていたような気がします。
ある時、初女さんを一目見てから死にます。
というメールが届き、びっくりして初女さんに
言うと、「私に会って死んだ人はいない」と、
きっぱりと言われ、落ち着いたのを今でも
覚えています。
その方は、茨城から講演会にいらして
「後ろの方で、初女さんがよく見えなかった」
というメールが届き、暫くして「遺品の
整理をしてくれるところを知りませんか」と
メールで言われ、私が知りません。と返信
すると、「テレビでやっていた…」というような
メールが来ました。
いつも長文で、どう返信してよいか分からず
私は「それなら、テレビ局に問い合わせたら
どうですか」と返信してしまったのです。
その方から「あなたが、そういう人だと
思わなかった」という失望のメールが最後に
来て、連絡がなくなりました。
私は、その方の孤独を受け留められなかったのです
あれから11年が経ちますが、悔いが残ることを
してしまったと思います。
昨日番組で、車上生活者のことを知り
自分の心ない行為を思い出しました。
車上生活者が増加しているというこの国
声をあげられない人たちの声なき声を
聴かなければ…