初めて初女さんを訪ねた時に、
出して下さったのが、おむすびと
たっぷりのお味噌汁と紫花豆でした。
その紫花豆が、ふっくらしていて
忘れられない味となりました。
それから私は、お正月は黒豆ではなく
紫花豆を煮るようになったのです。
母もわたしの煮た花豆が美味しいと
言って喜んで食べてくれるのですが、
初女さんの花豆には遠く及ばないのです。
どうやっても、あの艶やかなふっくらした
お豆さんにはならないのです。
それが「初女お母さんからの愛の贈りもの」
を読んで作ったら、初女さんの
紫花豆にかなり近いものになったのです。
私は、弱火でことこと煮ていたのですが
初女さんは、煮たら休ませるを
繰り返して煮て行くのです。
休ませることが、こんなに大事だったとは
分かりませんでした。
本には、分量もなく細かいレシピも
ありません。
だから、お豆さんから気持ちを離さず
様子をみながらお話しするように
作るのです。
これが、初女さんのお料理なんだと
初めて分かりました。
天に向かって、「初女さんの紫花豆に
やっと少し近づくことが出来ました。」と
言葉を放ったら、なぜか涙が溢れて
しまいました。
初女さんのお料理を作ると、そこに
流れる初女さんの心を
感じることができます。
本当に初女さんは凄い方です!
初女さんに食べてもらいたかったな
この紫花豆…