世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

月の道をゆけ

2011-09-23 09:08:45 | 珈琲の海

かみさまになれば
おれはもうなにもしなくていいんだ
あほっていうだけで
馬鹿がなんぼでもやるからだ
おれはただ
ぜんぶあほっていえば
いいんだよ
あっぱれにつらいんだよ

あほかおまえっていうよ
だれかが
なあんにもしねえやつは
なんのためにいきてるのよ
ばかはなんであほなんだ
なんにもしなかったら
おまえがそこにいる意味もないじゃないか

本当の神様は
おれたちの何億倍も
やっているよ
このうえなく美しい愛で
おれたちのために
すべてのことをやってくださるよ

なんでおまえはおまえをやらないの
なんで
ぜんぶちがう美しい「わたし」にならないの
何もしないのなら
おまえはただの「うそ」だ
いるはずのないものだ
あほだって言えばすぐにみんなが馬鹿になる
馬鹿みたいにあほな神様なんかいないんだよ
あきれてものもいえねえ

ずいぶんなことをやった
いてえことも馬鹿にして
とんでもないことをやった
すべて払うんだ
いやといったら馬鹿だ
もう時間ぎれだ
扉がしまる

長いおまえの夜が始まる
月の道をゆけ

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