馬鹿ばかりが勝つ世界になって
みんなが馬鹿をやるようになったら
もう世界はおしまいなんです
だって誰もなにもしなくなるから
そのまま
世界は虚無の闇の中に
傾いてしまうのです
いやなことばかりして
わるいことばかりいて
神さまに逆らってばかりで
人間は暮らしてきました
つらいからって言えば
みんなが何とかしてくれていたからです
人間はみんな
まだちっこいガキだったのです
あふれるほど馬鹿ばっかりやっても
なんでもしてくれる愛が
嫌だからって
嫌いだって言って
ものすごいことしました
愛を
永遠におれたちが食いまくれる
馬鹿な女の肉にしようとしたのです
いやだったんです
好きになるのが
おれが馬鹿になって
愛のために何でもしてしまうのが
いやだったんです
そんなの馬鹿だ
ぜんぶ人にやらせて
おれたちは何もしないでえばってるだけのほうが
かっこいいんだよって
なにもかも失ってから
やっとわかるって寸法だ
馬鹿ばっかりやっても
痛いほどいいことなんて何もなかった
苦しいだけだった
ぶうたれて いやなこと我慢して
帰るとこはほかにないっていうのに
まだ神さまに逆らっている
おれたちは まだやっている