世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

詩島瑠璃の実践詩の書き方3

2014-10-04 06:12:59 | 月夜の考古学・本館
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詩書きの練習⑧「素直になりましょう」。詩で嘘をついたら、その詩はもうすでに死んでいる。詩の中では決して嘘をついてはいけない。自分の本心の一番痛いところを書く。それをそのまま書いてしまうと、痛いのは、隠喩の布で包む。そうすると、感情が浄化する。そのやり方、こつこつ教えてあげようね。

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詩書きの練習⑨「実践」。淋しさ、孤独を、瑠璃的隠喩で表現してみましょう。「淋しい」という代わりにこういう。「心臓の中の瑠璃の鈴が凍えて震える。風が菫色に見えるのは、きっと世界中で私だけだ。目を閉じて。私は君を待つ」。感情には素直にね。色彩は重要だ。色のイメージは結構心に響く。

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詩書きの練習⑩「責め口調はだめ」。言いたいことはわかるけれどね、人を責める口調は詩としてだめ。訴えたい気持ちは人を責める心より、もう一段階心をあげて、愛で言おう。傷つけられたことが悔しいのはわかる。でもそれは自分の心の勉強だったのだ。大切な本当のことがわかるための、心の勉強。

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詩書きの練習⑪「実践②」。愛、を隠喩で語ってみよう。愛してる、大好きという言葉を使わずに。さて。「黄昏のぬくもりに染まった風を、軽やかな毛布にして君を包みたい。金色の沈黙の唇を、そっと君の耳元に寄せ。透明な風の毛布になって君を抱きしめたい。」愛→温もり→夕日という発想で。

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詩書きの練習⑫「苦しみ」人間はみんな生きるのが苦しい。その苦しみを表す隠喩玉作ってみよう。鉛の林檎、愛の棘、微笑みの嘘、青ざめた薔薇、影が凍る、頭骨の中を暴れている黒い鼠、まあいろいろ応用して自分なりの隠喩玉作る。それをもとにして、苦しんでいる自分の心書いてみよう。

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詩書きの練習⑬「実践③」苦しみを表現する短詩を一つ、上記の隠喩玉を使って書いてみよう。言葉は柔らかく自在に使う。「黒い幽霊が、ある日、あなたの影に鉛の林檎を投げ入れた。その日以来あなたは、影が重く凍って動けない。庭の薔薇が青ざめた理由を薔薇に聞いてはいけない。微笑みで隠せるほど、あなたの嘘は小さくはないのだ」…われながら、なかなか。


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