久しぶりの切り絵です。これは月の世の物語・余編の「仏」に出て来た弥勒菩薩です。もう考えることをやめ、行動を起こそうと、右手に薔薇を持ち、歩き始めている。
多分、だれかが弥勒の姿を借り、物語の中の「わたし」に救いのヒントをもたらしに来たのでしょう。しかし、「わたし」には、弥勒が持ってきた真の救いの意味がわからなかった。だから、一歩も動くことができないまま、弥勒に去られてしまった。
わかりますよね。要するに弥勒菩薩とは、自分自身のことなのです。自分以外に、自分を救える者はいないのです。それを弥勒菩薩は教えにきてくれた。だが、彼にはわからなかった。きっと今も、彼はあの深い地獄で仏を彫り続けていることでしょうが…、弥勒菩薩の残していった言葉は、多分、彼の心の中に響き、残っている。いつか、彼がその真意を悟る時、救いは訪れるのでしょう。いや、自分自身を救うために、行動をし始めることでしょう。
なお、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、最近わたしは気まぐれにフェイスブックなど初めてしまいました。なんとなあく、入ってしまったんですけど、どういう活動をしていいのか、はっきりわからないし、人も苦手なので、あまり友達は作らず、他の人のところにもメッセージは書かないようにして、できるだけひとりで閉じこもっていようと思います。ただ、ブログで紹介しきれない絵や詩文などは、そこに放りこんでいこうと思うので、よろしかったらのぞいてみてください。
明日も、二回更新です。では。