世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

ホロフェルネスの首を切るユディト

2014-03-09 04:41:12 | 虹のコレクション・本館
No,88
アルテミシア・ジェンティレスキ、「ホロフェルネスの首を切るユディト」、17世紀イタリア、バロック。

女流画家では忘れることのできない名前である。いや、鬼気迫る殺人現場だね。
知ってのとおり、アルテミシア・ジェンティレスキは、若いころ絵の師によって性暴力の被害にあっている。もちろんこの絵には、それによって刻まれた、男への恨みが十分にこもっている。

召使に男の手を封じさせ、自分は男の髪をひっつかんで、男の喉にめりりと刃を入れている。動脈から噴き出る血しぶき。ああこれはもうだめだね。馬鹿なことをやったものだ。女の恨みを買うとどういうことになるかということを、男は知らな過ぎる。

本当に怖いんだよ。

まあ実際、画家はこの絵のように、加害者の男を殺してしまいたかったんだろうね。痛いほどその気持ちはわかる。女性はいつも、踏みにじられてきたからだ。男ははっきり言って、一度はこういう目にあったほうがいい。

女性はこれを見て溜飲を下げることだ。
男はこれを見て、精出してぞっとすることだ。
近い将来、これに似たことが起こるぞ。



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