No,114
アンニーバレ・カラッチ、「岐路に立つヘラクレス」、16世紀イタリア、バロック。
またヘラクレスの絵を探した。好きなのでね、追いかけたくなるのだ。不満なのは、どの画家もこの英雄を武骨に描きすぎていることだね。もう少し美しく描いてほしいものだが、そこらへんに、こういう男に対する、男の歪んだ心があるんだろう。
これはヘラクレスの神話の中の印象的なエピソードを描いたものだ。ある日ヘラクレスが自分の今後の道に悩んでいると、目の前に美徳の女神と悪徳の女神が現れた。悪徳は彼を快楽の道に誘った。ものごとは深く考えずにわたしと人生を楽しみましょう、と悪徳は彼に甘くささやく。しかし美徳は彼に言った。その女の言葉に耳を貸してはいけません。わたしとともに苦難の道に進みなさい。それがあなたの真実を求める道です。
ヘラクレスは、悪徳を退け、美徳の裾にすがりつき、そしてあえて苦難の道を進んだという。まあ、結構有名な話だ。
こういうことは、人生でよくあるね。自分をごまかして楽な道を行くか、苦しくても真の道をいくか。ここで間違えて、結局は不幸になる人間は多い。
実際、岐路に立つ人間というのは、弱い。美徳が指し示す道には、絶望の暗雲が立ち込めているように見える。つらいことばかりがある。だがここで、勇をふるい起こせないようなら、男ではない。
本当の幸福とは、苦難の道を駆け抜けて、勝ち得ることのできる、自分の真実の美なのだ。それを求める奴は、苦しいほど、いいやつさ。
ヘラクレスを馬鹿にするなら、同じことをやってみろ。
女の群れに隠れて、勝負から逃げるようなやつは、威張るのではない。
アンニーバレ・カラッチ、「岐路に立つヘラクレス」、16世紀イタリア、バロック。
またヘラクレスの絵を探した。好きなのでね、追いかけたくなるのだ。不満なのは、どの画家もこの英雄を武骨に描きすぎていることだね。もう少し美しく描いてほしいものだが、そこらへんに、こういう男に対する、男の歪んだ心があるんだろう。
これはヘラクレスの神話の中の印象的なエピソードを描いたものだ。ある日ヘラクレスが自分の今後の道に悩んでいると、目の前に美徳の女神と悪徳の女神が現れた。悪徳は彼を快楽の道に誘った。ものごとは深く考えずにわたしと人生を楽しみましょう、と悪徳は彼に甘くささやく。しかし美徳は彼に言った。その女の言葉に耳を貸してはいけません。わたしとともに苦難の道に進みなさい。それがあなたの真実を求める道です。
ヘラクレスは、悪徳を退け、美徳の裾にすがりつき、そしてあえて苦難の道を進んだという。まあ、結構有名な話だ。
こういうことは、人生でよくあるね。自分をごまかして楽な道を行くか、苦しくても真の道をいくか。ここで間違えて、結局は不幸になる人間は多い。
実際、岐路に立つ人間というのは、弱い。美徳が指し示す道には、絶望の暗雲が立ち込めているように見える。つらいことばかりがある。だがここで、勇をふるい起こせないようなら、男ではない。
本当の幸福とは、苦難の道を駆け抜けて、勝ち得ることのできる、自分の真実の美なのだ。それを求める奴は、苦しいほど、いいやつさ。
ヘラクレスを馬鹿にするなら、同じことをやってみろ。
女の群れに隠れて、勝負から逃げるようなやつは、威張るのではない。