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丸山応挙
美女西施は、川で洗濯をしていたところを見出され、呉王夫差に献上されたという。西施には胸に持病があり、あるときその発作に落ちて苦し気に顔をしかめていた。その姿があまりになまめかしく美しいので、人々は目を見張ってみとれた。ある日ある醜女が、そのまねをして自分も顔をしかめてみた。すると人々はその醜さに恐れおののいて、一斉に逃げてしまったという。
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顰に倣うのことわざのもとになった伝説ですね。しかしこの言葉が冗談でなく大規模な現象となって、この時代起こりました。
ひとりの美女のひそみにならって、それは大勢の醜女がその顔を真似したら、とんでもなくひどいおばけになったのです。
美しい女性というのは、形だけを真似してできるものではない。
西施は美しいだけの女性ではなかったのでしょう。病に苦しんでいる間も、自分を見失わない品性というものが備わっていたのでしょう。