フランスのブルボン王朝(1589~1792)が、パリ郊外に造ったベルサイユ宮殿は
ルイ14世の絶対王政の宮殿として豪華を極めた。
その建物(王宮)、内装、彫刻、壁画、天井画などは見る者を圧倒する。迎賓館とも
いうべき「鏡の間」は有名であり、黄金とクリスタルの輝きの中にある。
この建物や芸術品の中にあっては、宮殿の庭園はあまり有名ではないが、実に広大な
敷地にスケールの大きな庭園が形作られている。どこまでも続く公園、周囲にちりばめ
られた彫刻、池、大きな生垣、樹木の造形、等が見る者の目を引き付ける。宮殿側から
見る公園の遠景は、無限のような錯覚を覚えさせる。池なのか海なのか、蜃気楼なのだ
ろうか?
ルイ14世は、民衆が庭園に入るのを許し、民衆に庭園の見方を教える「王の庭園鑑賞法」
というガイドブックまで発行した。それには「ラトナの噴水の手前で一休みして、ラトナ、
周りにある彫刻をみよ。王の散歩道、アポロンの噴水、その向こうの運河を見渡そう」と
書かれているそうである。
少しの時間ではとても見尽くすことはできなかったが、忙しく歩いた足跡(写真)を
ご覧いただきたい。
以下、個別の写真を掲載します。興味のある方は拡大してご覧ください。