このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
「リバティ・バランスを射った男」(1962年)がどうしてこんなにももの悲しいのか、初めて観た時から考え続けていた。
ピーター・ボグダノヴィッチ(映画評論家・監督)もそう感じていたらしく、大胆にもジョン・フォード監督本人に尋ねている。
あっさり否定されているが。
今はなぜだか分かる。
ジョン・フォード一座(ジョン・フォード・ストック・カンパニー)がみな老いてしまっているからだ。
番頭格のワード・ボンドにいたっては病死して不在。
主演のジョン・ウエインも、ジェームス・スチュアートも、役を演じるには老けすぎている。
ヒロインのヴェラ・マイルズにしたって、「捜索者」(1955年)の娘役の輝きはない。
さらに、恋心を寄せていたマイルズの気持ちが離れたのを感じ取って、未完成の新居に火をかけるウエインの凶暴な失意とジェラシーがひどく胸をこたえるのだ。
「映画の巨人ジョン・フォード」(2006年)ピーター・ボグダノヴィッチ監督
皮肉屋フォードがボグダノヴィッチのインタビューに対してまともに答えようとしない(18分30秒から)
手のつけられない小悪党のリバティ・バランス=リー・マーヴィンの衣裳はイディス・ヘッドがデザインしたものだ。