車を降りたところを、背後から襲われた。
幸い、ドアを閉めた際にミラーに一瞬映り込んだ男ののっぴきならない表情を見て、これはただ事ではないと悟ることができた。
素早くボンネットに這い上がると、頭の上をバットがかすめた。
男と僕は車を間にして向き合った。
「きみは誰だ。」
「あんたの前の宿主だ。」
ああ、そうか。
いつかこんなことが起きるかもしれない、と思っていた。
「なぜそんなに怒っている?」
「わからないか? オレは不幸なんだ。」
「そういう考え方は良くないな。ざしき童子はいつかは去って行く。居てくれた時間に感謝しなくちゃ。きみの作ったまんじゅうはとても美味しかったよ。」
「食べたんですか?」急に丁寧な口調になった。
「うん、繊細な味がした。あのひとが居るうちにきみの腕は確実に上がったのだと思う。それをこれからも真摯に磨かなくちゃ、彼女が泣くよ。」
「あんたは人間ができてるな。」
「いいや、僕も、あのひとに去られたら、次の宿主へねじ込んで行きたいね。実際、今きみの激情をひどくうらやましく感じているから。どうだろう、僕のために、そのバットは置いて行ってくれないか。」
ガールフレンド(ザ・ルースターズ 1981年)
シルクのドレスがよく似合う
あの娘が おいらのガールフレンド
そんなに美人じゃないけど
とってもかわいく 笑ってみせる
いつでも陽気にはしゃいで
あの娘が おいらのガールフレンド
そんなにかしこくないけど
いろんなことが わかってる
*G.I.R.L. GIRL FRIEND
G.I.R.L. GIRL FRIEND
G.I.R.L. GIRL FRIEND
Oh GIRL FRIEND
+すっかりおいら 首ったけ
あの娘なしじゃ血も凍る
もしもあの娘が去ったなら
おいら一日 泣き暮らす
*Repeat
+Repeat
*Repeat