電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

平岩弓枝『御宿かわせみ18・秘曲』を読む

2005年09月25日 21時58分20秒 | -平岩弓技
平岩弓枝著『御宿かわせみ』、とうとう第18巻まで来た。『秘曲』という副題のついた物語は、第1話「念仏踊りの殺人」から始まる。「かわせみ」で働いている女中が5日ばかり休みを取って実家に帰ったところで殺される。東吾の推理で動かぬ証拠が発見されて、犯人はお縄になるが、忠実な奉公人は帰らず、るいは悲しむ。
第2話「松風の唄」、東吾は洋式銃の練習に励むが、抜群の腕前を示す武家の男に目を留める。その男は、かつて狂犬のような男に娘を殺された経験を持っていた。第3話「おたぬきさん」。ロシアン・ルーレットをしていたんだね、突然血を吐いて死んだ女は。第4話「江戸の馬市」、勝海舟は片方だけだったが、両方だったとは。それでは妹にも話せなかっただろう。
第5話「冬の鴉」。まぁ、鴉が好きという人は、ローレンツ先生くらい(*)でしょうけれど、それにしても病気とはいえ妙な話ですね。
第6話「目籠ことはじめ」、家出をした清太郎がやくざに半死半生のところを、かつて一緒に育てられた奉公人の娘おみやに助けられる。いつのまにか他人でなくなり、竹細工に身を助けられて、井筒屋の両親と対面するが、おみやは身を引くと言ってきかない。結末は・・・・ホロリとします。
第7話、表題作「秘曲」。秘曲を受け継ぐ者はただ1人なんて、了見が狭いヨ。卵を一個しか産まない生物種はやがて滅ぶのです。だからといって、東吾があちこちに子孫を残して良いというわけではない。
第8話「菜の花月夜」、なかなか子どもを授からないるいに、降って湧いたような赤ん坊置き去り事件。ちょっと酷だが、東吾の優しさに触れてホロリ。でも、作者はるいを何度も悲しませるいいネタを思い付いたのだろう。悪い人よなぁ、平岩弓枝さん。それを読んでいる読者(私)もだけれど(^_^;)>poripori

(*): コンラート・ローレンツ『ソロモンの指輪』
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アップルパイ

2005年09月25日 14時11分49秒 | 料理住居衣服
9月のリンゴ「つがる」がたくさんとれたので、アップルパイを作ってもらった。紅玉ほどではないが、甘さを抑えると酸味と香りが残り、とてもおいしい。お茶の時間に、紅茶でもコーヒーでも、どちらにも合う。明日からまた早番でやや早い出勤。この連休の最終日、ビデオでも見ながら、ゆっくりと休みましょう。
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