電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

「JIN~仁~完結編」最終回(2時間スペシャル)を観る

2011年06月28日 06時04分52秒 | 映画TVドラマ
日曜劇場「JIN~仁~完結編」最終回(2時間スペシャル)を観ました。これまで11回、欠かさず観てきましたが、原作の想定の意外性と、かなり具体的な医学的工夫と、役者さんたちの演技とがあいまって、実におもしろい。近頃では一番熱心に観た連続TVドラマでしょう。

今回は、坂本龍馬の暗殺を手引きするはめになった橘恭太郎さんが、上野の彰義隊に参加を誘われ、母・栄さんに別れを告げに帰ります。勝海舟先生が恭太郎さんを国費留学生に誘ったのに、どうしても応じないと聞き、仁先生と咲さんは橘家に出向きます。そこで、恭太郎さんが彰義隊に加わったことを聞き、仁先生は野戦病院の準備のため、咲さんと佐分利先生が引き止めに行くことにします。ところが、恭太郎さんに会えたのはよかったけれど、咲さんが流れ弾に当たってしまい、腕を負傷してしまいます。佐分利先生と恭太郎さんに連れ帰ってもらったものの、多忙な野戦病院で、蘭方医と漢方医が協力して奮闘する現状を見て、咲さんは自分で治療するから良いと主張します。

ところが、これが仇になってしまいます。銃創の周囲に、ペニシリンが効かない緑膿菌が増殖して敗血症を併発、咲さんの命は風前の灯火に。脳腫瘍が進行し、頭痛や手のしびれを自覚していた仁先生は、ずっと前、タイムスリップするときに、緑膿菌に効く抗生物質をポケットに入れていたことを思い出します。恭太郎さんと探しに行ったのですが、江戸時代にやってきた場所にはなくて、仁先生が執刀して胎児状腫瘍を摘出した謎の男が発見された、錦糸町のあたりで、崖からダイビング!すると、仁先生が消えた後に、抗生物質が一本落ちているのを、恭太郎さんが発見します。

仁先生は、現代にタイムスリップ、同僚に執刀してもらって腫瘍も摘出し、ホルマリン漬けの腫瘍の瓶をもって江戸時代に帰ろうとしますが、運悪く帰り損ねてしまいます。その時代はなんだか少し違っているのでした。幕末から明治時代に仁有堂は存在し、土着的にペニシリンを使っていたことが医学史の本には書いてあるのですが、南方仁も橘咲も、その存在が書かれていないのです。南方先生を執刀してくれた同僚(「陽炎の辻」の坂崎磐音役)の先生の解釈では、パラレルワールドだそうですが、仁先生は橘家があった場所を訪ねます。そうしたら、そこには橘医院があり、野風さんにそっくりな女性がいて、医学史を専攻しているのだそうな。先祖の橘咲さんは生涯独身でしたが、野風さんの娘・安寿を育て、橘医院を開いたことが判明。さらに、橘医院のお嬢さんから仁先生に、時を越えた古文書ラブレターが伝えられます。野風さんにそっくりなお嬢さんの名前は、橘未来というのでした。これで、やや違いはありますが、物語のはじめに戻ったことになりますが、ダメ押しで、未来さんが急患で運ばれてきて、難しい脳外科手術に挑むことになります。仁先生、今回は助けようと積極的にチャレンジしようとするところで終わり。



いや、おもしろかった。できれば、原作となった漫画も、読んでみたいものです。

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