志情(しなさき)の海へ

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ハムスターのケ―ジを持って少女はまたやってきた!

2012-04-19 21:46:55 | 詩、詩集
     ≪行き場なく彷徨う≫

18歳の身体が細く陰のよう息を殺し
 ハムスターのケージをもって立った

  どしたの?
    んんどこにも行き場がなくって

     余計者なんで

       何も言えなくて


        愛くるしいハムスターが赤い眼を向ける
         その眼の色のような顔、
          その眼の色のような髪

             働かざるものは喰うべからず
            余計者は余計者
           目ざわり者はいらない
          と
         目線で刺され
        痣だらけの身体で
       立った

     どうしたの?
    いいのよ
   こちらも貧しいけど
  でも何とか食べてはいけなくもない
 だから遠慮なくいたらいいよ
  1人で歩けるようになったら
   ハムちゃんもいっしょに出て行ったらいいよ

    赤い髪がひときわ輝き
     人の世の痛さに
      きらめく
       赤い眼のハムスター
        赤い髪の少女
         生きている
          これはミステリーなのよ
           ほら呼吸している
            今
             これは奇蹟を生きているのよ

             だから
            そこにいるだけで
           いいのよ
          いつまでも
         いたいだけ
        いたらいい!
       飛べる日がくるまで
      そう飛ぶのよ
     心が軽くなるまで
    ミステリーだらけで
     空っぽな心
      空っぽな心を
       埋めてあげたい
        白鷺さんも
         そこに

           この漠としたもの
            生きている
             奇蹟
              奇蹟なのよ
               赤い眼と
                白鷺さん
                 一日の物語

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