ぶろぐ猫の目

笑う門には福来る・・
実験中

長谷川りん次郎 画集 「静かな奇譚」

2012-09-13 07:42:54 | どうでもいい話
長谷川りん二郎画文集 静かな奇譚
クリエーター情報なし
求龍堂


長谷川りん次郎っていう画家、知りませんでしたw
りん次郎のりんって言う字は、パソコンで出てこないですね
「隣」のこざとへんがさんずいへんに変った字ですな
そんなことどうでもいいんです

画像検索で他の作品も見ましたが
あんましよくわかんないw
でも
この「猫」の絵だけは、なんだかひきつけるものがあるんだよなあ

昨日もかきましたが
この絵のタローは、ひげが片方しか書かれていない
何故なんだろう・・


りん次郎が残した
愛猫タローへの思いがその答えのヒントになるかもです


『私がアトリエにいると時々タローはそっと入って来て
 描いている私をじっと見ていた
 それからぴょいといすの上に飛び乗ってぐっすり眠って仕舞う
 タローは一日の大半を寝て過ごした
 眠るのが仕事ではないかと思われた
 家内は「主人にそっくりです」と言った
 これには返す言葉がなかった
 私は多眠症であり 夜十分
 眠った上に必ず昼寝をした』


『眠っているタローを観るのが好きだった
 彼の呼吸につれて全身が静かに脈打ち、
その動きが伝わって、ふさふさした毛波が絶えず動いた
その上には空間が‥無限の宇宙が広がっている。
それはかつてみたことのない不思議な風景だった』


『猫は死ぬ時その姿を人に見せないという話を
 聞いた事があるがタローは死に場所を探して
 家を去ったのではないだろうか‥
 それでも私はタローが突然食堂の窓に飛び乗って
 私の方を見るのではなかろうかと言う夢のような望みを
 持つのだった』


『それから数日後、私はタローのひげを想像で描いた
 それは簡単な申し訳のようなひげだった』


『私達(夫婦)は当分猫を飼わない事に決めた
 しかし私達は折にふれてタローのうわさをしている
 私達は幻の猫を飼っていると言うのが本当である』

コメント (2)
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長谷川りん次郎の「猫」

2012-09-13 05:09:59 | どうでもいい話

長谷川りん次郎の「猫」

この猫の絵にまつわる面白い話が日経に載ってました。

長谷川さんっていう画家は、ちょっと変ってて
物を見ながら書くということに徹した画家なんですと。

長谷川氏は、ある日アトリエに遊びに来て
眠りこける愛猫タローを描き始めました。

しかしある日を境に筆が進まないのです。
猫が必要以上に丸くなるから、書けなくなってそうです。
元のポーズに戻そうとしても丸くなって戻りません。
脚をもって引き伸ばしても駄目w
どうも冬が近づき寒くなったため
丸まりたくなった様子。

続きを書き始めたのは
翌年になって暖かくなり始めてから
しかし、ある日を境にこんどは
だらんと伸びてしまうのですって
夏が近づき暑くなったからw

だから猫が理想のポーズをとるのを待ち続けてたら
5年過ぎてしまったんですと

絵が完成しないうちに
タローは亡くなってしまいました・・

画商は、その絵を引き取ろうとしましたが
絵は未完成なので、売ってもらえませんでした。
ひげが描かれてなかったのです。

それから何年かたち
長谷川氏になんの変化が起こったのか
画商に「絵が出来た」と連絡があったそう

画商が訪れると
絵の猫には片方にしかひげがなかったのです

でも、今それを指摘すると
こんど絵を手に入れること出来るのかわからないので
黙って引き取ったそうですw

なかなか面白い人でしょう。

ほかにもエピソードがあって

庭の「柚子の木」を描いたとき
理想的な土の色は、4月から5月にかけての
晴天が2、3日続いた日の土の色」
その日を逃したらまた来年まで待たねばならない
といい、柚子の木の完成まで数年かかったという話


わしは単に猫好きだから
この絵が目にとまりました。
目にとまって初めて、長谷川りん次郎という画家を知りました。


なんとものんびりした話ですね。
この絵を見てるとなんともゆっくり時が流れてる気がしませんか?
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