さて昨日の続き。まず実験に使った回路図を。
2.5mmのステレオ端子とアナログスイッチ4066を
使います。4066とカメラが電気的にちゃんと繋がるか
を確認するためのものなので、この回路自体の実用性
はゼロですが…
マイコンからの信号入力の変わりに、手動スイッチで
HIGHとLOWの切替ができる様にしてあります。回路図中
の赤く囲ってあるところがそれ。スイッチ通電状態で
LOW入力、スイッチオフにするとHIGH入力になります。
4066の内部は、トライアックが4つ入っているような
感じなので、それらからbulb信号用(全押し)、AF信号用
(半押し)に2回路割り当てます。残りは誤動作しない
ようにgndに落としておきます。
ケーブルレリーズの各端子の使い方ですが、例えば
シャッターボタンを半押しした状態ではAF信号とコモン
が短絡状態になり、全押しするとさらにbulb信号と
コモンも短絡状態になります。
それと同じことをこの回路上で実現すればいいわけ。
アナログスイッチなので、各系統のI/O端子、O/I端子は
極性を考える必要はありません。(どっちをコモンに
繋いでもOK)
この回路の動作上、最も問題になるのはアナログスイッチ
の内部抵抗のこと。on状態の時の抵抗は数十Ω程度。
off状態の時は数百kΩ程度のようです。
もちろん、理想状態はそれぞれ0Ωと∞Ωです。
この4066内部の抵抗値が悪影響を及ぼさないかどうか
ってところがポイント。無電圧入力じゃないといけない
のに抵抗値が有るってことは多少の電圧が生じるって
ことだし、off時も完全に絶縁できてないってことがミソ。
で、実際に実験をしてみたところ…バッチリ動きました。
この程度の抵抗値は悪影響を及ぼさないようです。
ちなみに、シャッターボタンの機械的な特性を加味
すれば、当然ながらbulb信号がonの時にAF信号がoff
になることはありえないんですが、外部からマイコン
制御で信号を取り込もうとすると、bulb信号だけon
にすることは可能です。そんな時にカメラ側はどんな
動作をするのか…
やってみました。
ノーマル動作って書いてあるほうが通常の流れ。各端子
に入力される信号はこの表の1~5の順になります。
で、bulb信号だけ入力してみた場合…この表の右側
の方(1→3→5)…はというと、やっぱり上手く
シャッターが切れました。
ただ、この流れは動作保証されていないので、
基本使わないほうが良さそうです。
とりあえず、この実験で知りたいことは一通りわかった
ので、あとはこの赤い部分を適当なマイコンにつなぎ
かえつつ、マイコン側でどんな機能を持たせるか
決めて、作りこめばOK。
超長焦点のことを考えて、操作機器側とカメラ接続側は
できれば無線(電波か赤外線)で分けてしまいたい
ところ。それと、ちょっとの風や振動でもブレが生じない
ように、風の影響や操作時の振動の影響などを加味
しないと…。
そして、ミラーアップ方法が機種によって違うことを
踏まえてタイマーレリーズ時の時間差をどう吸収するとか、
インターバル撮影時の信号様式とか、HDR撮影用の
信号とか…結構いろいろ考えないといけません。
うん。ちょっと楽しみ。残りはソフトウェア関係
の話で殆ど尽きるから…
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