The orthodox civilization is the festival politics of Japan

「安藤真の『世界文明の正統は』」の続き、祭政は人間中心を超え物質文明を越える、これを受け継いでいるのが日本の伝統と文化

大審問官の苦悩

2009-07-04 03:44:24 | Weblog

 権力に結びついた教団が民衆を支配していき、宗教の本質から遠くなっていくというテーマをさらに推し進めたものがドストエフスキーの『悪霊』『カラマーゾフの兄弟』、ある街にキリストが現れ、早速、捕えられる。

 その牢獄に大審問官がやって来て、語り始める、
 1、人々を放っておくと争いを始める
 2、自制心が弱いので奪い合いをする
 3、精神の自由よりも命令されることを望む

 そこで、神と人の間に教団が立ち、人々を導いている、
 「本当は、いいことではないのだが、こうすることによって平和と秩序が保たれる」
 「・・・ 」
 「私は、罪を犯しているのだろうか」

 その時、キリストが老人の額に接吻をするというストーリであった。
 ここには、人間の営みと政治の関係に対する、深い考察があるように思える。