海岸に蒸着した人々、昼間は隠れていて、夜になると、
「どうしたんだい」
「どうしたと思う」
「とにかく生きなければいけない」
「彼ら 川をさかのぼったようだ」
「動物の本能だな」
「そんな祭りが 残っていないものかな」
「いい着眼点だな」
「しかし この偽善的な社会では どうかな」
どんどん上り、
「山間の小さな盆地を見つけ そこで 彼らのゲノムを守った」
「凄惨な歴史だ 戦前の徴兵検査のその若者たちは それだったのだろう」
「現在は どうだろう」
「それだ きれいな若者がいるね」
「白人の血統なんじゃないかな」
「もうちょっと研究してほしいね」