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写楽・・話楽・・・な日々

「ボヘミアン・ラプソディ」 「万引き家族」 -続き -

2019-05-13 22:19:17 | その他

*** 前記事に続きます *** 

「ボヘミアン・ラプソディ」の  熱狂的なライブ・シーンと フレディ・マーキュリーの栄光と陰の生き様の後に観た「万引き家族」(是枝裕和監督) 

このギャップは スゴイです・・・  

東京の下町 ポツンと残された 古い手狭な一軒家に 肩を寄せ合うように暮らす5人家族 おばあさんと 日雇いで働く父親 クリーニング工場のパートの母親 母親の妹 小学生の男の子と その下の女の子 というように見えますが 実は血の繋がりはありません 

スーパーで 父親の合図に  男の子が万引きをするシーンから始まります 

意気揚々と家に帰る二人が戦利品を広げると・・・ 

「頼んどいた〇〇は?」とか「あ~あ ××もないわよ!」とか文句が飛び交います 

この家族は おばあさんの年金と両親の稼ぎで足りない生活費を 万引きで補っているのですね 

その日々がいつまでも淡々と描かれます 

観ていると 段々 脳波の起伏がなくなり ウトウトしそうになり・・・ ハッとする! 

穏やかな日常に見えますが 万引き 親から放置されお腹を空かせた女の子を連れ帰る これは誘拐ですよね 

さりげない言葉のやり取りや表情から それぞれの過去や結びつきが分かってきて 映画の中に引き込まれていきました 

この家族の一人一人が 血で繋がった家族から愛されずはじき出された傷を持っているのです 

そして 同じ立場にある者を見過ごせずに拾ってしまう 

実の家族で得ることのできなかった穏やかな愛が ここにはあるのです 

でも この結びつきは 社会的には認められない 危ういもの 

ある事から 崩壊してしまいます 

この映画 とても東洋的?な表現手法だと思うのですが 第71回カンヌ映画祭で最高賞を獲得しています 

家族とは何だろう?というテーマに 誰もが足を止め考えてしまう 

世界中の人の共感を得られるものがあるのですね  

コメント (4)
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