畠山義綱のきままな能登ブログ

畠山義綱が見てきた史跡を紹介します。
時々、経済や政治などもつぶやきます。

ドラマ『球形の荒野』を見た

2010-11-28 00:51:00 | 日記
松本清張サスペンスの「球形の荒野」を見た。


前編を妻がなんとなく見ていて、気になってしまった。


歴史を勉強するものとして、太平洋戦争の歴史は知れば知るほど悲しくなる。


終戦の日に放送されるテレビや、原爆に関する番組など、目を背けたくなる。


この、ドラマは主人公の野上顕一郎がスェーデン公使として終戦工作をするために、日本の情報を外国に売った。その事から日本の一部国民から売国奴とされ狙われ、関係する人が次々と狙われていく、という内容だった。


 戦争を真正面から取り上げている作品ではないからこそ、戦争の悲惨さ、愚かさが伝わってきた。


主人公、野上顕一郎が娘に会いたくても会えない辛さ。


戦争という非常事態を何とかしようと思っても、理解されない辛さ。


戦時中は、「戦争の勝利」のみを追求し、敗戦濃厚でも終戦工作が阻まれる国民的気運が醸成されていた辛さ。


自分が頑張っても、終戦後の発展した日本は野上の終戦工作の事実を隠している。


これはもちろんフィクションです。しかし、戦争で亡くなった400万人の命には、400万人それぞれの物語があるわけです。きっと、このドラマのように色々な想いが交錯したことでしょう。それを思うと、戦争という愚かな出来事を繰り返してはいけない、と改めて思うわけです。


主人公野上が日本を飛行機で立つ時、刑事に「いかがでしたか、日本は?」と聞かれた時、


主人公は「美しい国です。」と答える。


刑事は野上の終戦工作のことを知ったうえで、「本当にそう思われましたか?この国は、あなたが望んだ国になっていましたか?」と質問する。何も答えずに野上は飛行機に乗る。刑事は、終戦を早めてくれた野上のような存在がいたからこそ、日本は復活できたと感謝している。しかし、その存在が一般に知られていないことに無念を感じていた。

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 私は日本に生まれたことを感謝しています。豊かな自然、豊かな環境、そして豊かな経済。人間として生きるに適した環境がこの国には備わっています。
 しかし、世界には日本ほど豊かな国はありません。もし、日本に生まれなかったら…。また、日本に生まれたとしても第二次世界大戦の最中なら、悪化する戦況の中で空襲で…沖縄戦で…あるいは原爆で、命を落としていたかもしれない…。素晴らしい時代に…そして素晴らしい国に生まれたことは、単なる幸運でしかない。だから自分の周りをよくするために、自分のできることをしっかりやらなきゃって思う。


 だからこそ、この国を食い物にするような政治家たちには、あきれるばかり。日本はいつまでも国としては一流だけど、政府は三流なんだなあ…。