日本サッカーの二つの欠点が明らかになったのが今回のU17アジア大会だ。
初戦がUAEに3-1で勝利、次戦がヴェトナムに1-1で引き分け、そして三戦目がオーストラリアに2-3で敗北である。ヴェトナムとUAEが引き分けた為、得失点差で決勝リーグに進出、合わせて世界大会への出場も決まった。
私は三戦ともネット観戦したが、個々人の選手の技量は決して低くない。ただチーム戦術が中途半端だ。特に二戦目のヴェトナム戦は勝ち切れたはずの試合だった。終盤で失点しての引き分けだが、あれはしっかりと守り切れなかった日本側の当然の失点だ。
守るのか、攻め切るのかが明白でない中途半端な戦い方が失点を招いた。いったい廣山監督は何をしていたのだ。これはオーストラリア戦でも同様で、攻めるのは個人の技量次第で、守りのコンセプトが曖昧だった。
守らなければいけない時間帯で縦パスを連発してカットされて危機を招く。攻め時に横パスを繰り返して相手に守る余裕を与えてしまう。選手間の意思疎通が曖昧なのは、監督の指示不足のせいなのは明白。
つまるところ選手の技量に監督の能力が追い付いていない。日本サッカーが抱える指導者の力量不足が明白になっただけ。これはU世代の船越監督や大岩監督にも相共通する課題でもある。実戦での経験が最良なのは分かるけど、廣山監督、ちょっと酷くないかい。
そして日本サッカーが抱えるもう一つの欠点。それが適切な報道が出来ないマスコミ様である。
廣山監督や船越監督があれだけポカしているのに、それを批難しない報道って意味があるのか。適切な批判あってこそ、健全な報道だと思う。それがないと内々で誤魔化すダメな組織となる。そんな先例は、教育委員会やらどこぞの審議会やらで横行している過去の実績が証明している。
少々頭にきているので書いてしまうと、日本のマラソン選手の選考、同様に体操選手の選考、水泳選手の選考など問題は山積みだ。相共通するのは、問題を表に出さず、内部で秘密裏に処理する陰湿な体質が横行しており、それを知りつつ報道しない大手マスコミ様の怯懦がある。よほど取材拒否が怖いのであろう。
この時代、ただでさえ玉石混交のネット情報が錯綜している。だからこそ、しっかりとしたマスコミの報道が必要なのに、その役割を放棄している。
U17の国際大会はあくまで若手育成の場に過ぎない。ここでの安易なスター選手捏造も困るが、指導者を批判できないマスコミ様の報道ならば不要である以上に不毛だと思いますね。
追記 決勝トーナメントでの初戦サウジアラビア戦でPK戦にて敗退。以前から言われていたJリーグのユース出身者はPKが苦手は本当みたいですね。もう少し詳しく調べてから改めて記事にします。