木を見て森を見ず。
次期国産戦闘機の議論がまさにこれである。現在、F2戦闘機の後継機としてF3の開発をどうするかが問題となっている。どうやら英国の次期主力戦闘機であるテンペストに、国産のエンジンを搭載する形で進みそうだとの報道がある。
その一方で、日本が必要としているのは、現在退役が想定されるF15及びF2の代替機であるから、第六世代の最新鋭機であるテンペストではなく、第五世代の戦闘機で十分との報道もある。
戦闘機に関していえば、開発に膨大な時間と資金が必要であり、英国との共同開発は決して悪いことではない。日本単独でとの意見もあるのだが、それはあまりにリスクが高い。
一つはアメリカとの関係である。現在、日本の国防はアメリカとの従属関係にあり、敵味方を判別する装置でさえアメリカ製のブラックボックスである。ただ、アメリカ特に防衛産業(ロッキード・マーチンのような)は日本が戦闘機を独自開発することに否定的である。
日本が絶対にやってはいけないことは、現在の覇権国であるアメリカから敵視されることである。シナやロシア、コリアから敵国扱いされても構わないが、アメリカは危険過ぎる。
もう一つは、日本が今後衰退していくことだ。現在日本の人口は一億二千万人であるが、少子化が進み半世紀後には一億を割り込み、今世紀末には7~8千万人にまで人口は減少する。
当然に経済規模も縮小されるから、日本単独で独自の戦闘機を開発維持することは厳しい。だからこそ外国との共同開発が望ましいのだが、アメリカは干渉が厳しい。その点、日本と同様にアメリカの国防戦力の両端の端である英国ならば、アメリカも正面切って反対することはない。
しかも、英国もまた衰退しつつある欧州文明の一端であり、立場的には日本に近い。アメリカに好いように使われている惨めな立場も同様である。
日本の長期的な課題は、如何に穏やかに衰退するかである。その意味で先行する英国は参考になる。
戦闘機は軍事技術の粋であり、最強の戦闘機を有する国が、最強の軍事力を持つ。日本はナンバーワンでなくてもいいが、せめてトップ5には入りたい。ちなみに私の現時点での評価はトップ10圏外である。
これはハード面ではなく、国家としての軍事態勢が法制面で不備であるからである。もっと言えば、国民の大半がぬるま湯につかって呆けているカエル状態であるからだ。
戦争で難しいのは開戦の決断ではない。終戦の決断こそが難しい。このプロセスを法制度で確定していないと、ずるずると戦争は続いてしまう。厭らしいのは、戦場で苦しむ兵士ではなく、安全な場所で命令する上層部こそが戦争を終わらせる権限を持つことだ。この上層部を監視するのが、ぬるま湯に浸かっているカエルなのだから頭が痛い。
ぬるま湯が沸騰しても気が付かずに死ぬだろうし、冷めてしまったことにも気が付けずに睡眠死である。この精神面での堕落から脱却しない限り、決して軍事面では、いつまでたっても高価な武器だけを持つ使えない軍隊であろう。
この現状を平和な日本だと信じ込んでいる、事なかれ平和主義者の日本人が一番悪い。困ったことに、このタイプが過半なのですけどね。
次期国産戦闘機の議論がまさにこれである。現在、F2戦闘機の後継機としてF3の開発をどうするかが問題となっている。どうやら英国の次期主力戦闘機であるテンペストに、国産のエンジンを搭載する形で進みそうだとの報道がある。
その一方で、日本が必要としているのは、現在退役が想定されるF15及びF2の代替機であるから、第六世代の最新鋭機であるテンペストではなく、第五世代の戦闘機で十分との報道もある。
戦闘機に関していえば、開発に膨大な時間と資金が必要であり、英国との共同開発は決して悪いことではない。日本単独でとの意見もあるのだが、それはあまりにリスクが高い。
一つはアメリカとの関係である。現在、日本の国防はアメリカとの従属関係にあり、敵味方を判別する装置でさえアメリカ製のブラックボックスである。ただ、アメリカ特に防衛産業(ロッキード・マーチンのような)は日本が戦闘機を独自開発することに否定的である。
日本が絶対にやってはいけないことは、現在の覇権国であるアメリカから敵視されることである。シナやロシア、コリアから敵国扱いされても構わないが、アメリカは危険過ぎる。
もう一つは、日本が今後衰退していくことだ。現在日本の人口は一億二千万人であるが、少子化が進み半世紀後には一億を割り込み、今世紀末には7~8千万人にまで人口は減少する。
当然に経済規模も縮小されるから、日本単独で独自の戦闘機を開発維持することは厳しい。だからこそ外国との共同開発が望ましいのだが、アメリカは干渉が厳しい。その点、日本と同様にアメリカの国防戦力の両端の端である英国ならば、アメリカも正面切って反対することはない。
しかも、英国もまた衰退しつつある欧州文明の一端であり、立場的には日本に近い。アメリカに好いように使われている惨めな立場も同様である。
日本の長期的な課題は、如何に穏やかに衰退するかである。その意味で先行する英国は参考になる。
戦闘機は軍事技術の粋であり、最強の戦闘機を有する国が、最強の軍事力を持つ。日本はナンバーワンでなくてもいいが、せめてトップ5には入りたい。ちなみに私の現時点での評価はトップ10圏外である。
これはハード面ではなく、国家としての軍事態勢が法制面で不備であるからである。もっと言えば、国民の大半がぬるま湯につかって呆けているカエル状態であるからだ。
戦争で難しいのは開戦の決断ではない。終戦の決断こそが難しい。このプロセスを法制度で確定していないと、ずるずると戦争は続いてしまう。厭らしいのは、戦場で苦しむ兵士ではなく、安全な場所で命令する上層部こそが戦争を終わらせる権限を持つことだ。この上層部を監視するのが、ぬるま湯に浸かっているカエルなのだから頭が痛い。
ぬるま湯が沸騰しても気が付かずに死ぬだろうし、冷めてしまったことにも気が付けずに睡眠死である。この精神面での堕落から脱却しない限り、決して軍事面では、いつまでたっても高価な武器だけを持つ使えない軍隊であろう。
この現状を平和な日本だと信じ込んでいる、事なかれ平和主義者の日本人が一番悪い。困ったことに、このタイプが過半なのですけどね。