報道の自由が、聞いて呆れる。
2年ほど前だが、雑誌「週刊現代」が民主党の小沢一郎の政治団体の疑惑を報じたことがある。都心の高級マンションをはじめ総額10億は超えるとみられる不動産が、政治団体の所有とされることへの疑いの報道であったと記憶している。
政治団体とは、定義上「人格なき社団」とされる。原則非課税の扱いを受けるが、収益事業は法人税が課税される。ただ、法人格がないため、契約の主体となれず、通常は代表者の個人名をもってされる。
つまり総額10億をこえる不動産が、小沢氏個人の名で登記されているらしい。人格なき社団が、多額の不動産を所有することは、想定されていないようで、当時から疑惑の声が上がっていたが、明確に違法であるとの指摘はないはずだ。
ただ、この報道に関して小沢氏側が過敏に反応して、名誉毀損で講談社及び週刊現代が訴えられたと聞いていたが、その後については全く分らなかった。
先日、政治評論家として著名な三宅久之氏の講演を聴く機会を得た。そこで初めて知ったのは、地裁及び高裁での判決は既に出ていて、小沢氏側の敗訴であったらしい。
今年6月に出された高裁判決では、報道は概ね事実に即したもので、名誉毀損には当たらないとのものであったようだ。つまり、週刊現代の報道は事実であって、小沢氏はその事実を報じられたくなかったという事だと思う。
決して違法行為ではない小沢氏の所業は、政治活動資金としてのものであったとしても、やはり灰色の側面が臭うのはいたし方あるまい。それを報道した週刊現代はたいしたものだと思う。
しかし、三宅久之氏は憤懣やるかたない風情で大声を上げる。なぜ、裁判の結果をマスコミは報じない。新聞、TVなどは高裁の小沢氏敗訴を全く報じていないと憤る。
実際、私もこの話を聴くまで、まったく知らずにいた。元・毎日新聞の記者である三宅氏に言わせると、どうも小沢氏側から番記者等を通じた動きの結果の報道規制であるらしい。
やれ、麻生首相がホテルのバーで散財したとか、議員がどこぞのタレントと浮名を流したなどの屑報道をしているぐらいなら、政治家が本気で嫌がる事実を報道するのが、マスコミの使命であろう。
一見合法的な小沢氏の蓄財行為は、十分報道する価値があると私は思う。しかし、週刊現代の発行元である講談社を含め、日ごろ報道の自由を声高に主張する大手マスメディアは、見事に政治家の恫喝に屈した。
政治家に嫌われない程度の「報道の自由」。これが、今の日本のマスコミの程度を示すものなのだろう。
2年ほど前だが、雑誌「週刊現代」が民主党の小沢一郎の政治団体の疑惑を報じたことがある。都心の高級マンションをはじめ総額10億は超えるとみられる不動産が、政治団体の所有とされることへの疑いの報道であったと記憶している。
政治団体とは、定義上「人格なき社団」とされる。原則非課税の扱いを受けるが、収益事業は法人税が課税される。ただ、法人格がないため、契約の主体となれず、通常は代表者の個人名をもってされる。
つまり総額10億をこえる不動産が、小沢氏個人の名で登記されているらしい。人格なき社団が、多額の不動産を所有することは、想定されていないようで、当時から疑惑の声が上がっていたが、明確に違法であるとの指摘はないはずだ。
ただ、この報道に関して小沢氏側が過敏に反応して、名誉毀損で講談社及び週刊現代が訴えられたと聞いていたが、その後については全く分らなかった。
先日、政治評論家として著名な三宅久之氏の講演を聴く機会を得た。そこで初めて知ったのは、地裁及び高裁での判決は既に出ていて、小沢氏側の敗訴であったらしい。
今年6月に出された高裁判決では、報道は概ね事実に即したもので、名誉毀損には当たらないとのものであったようだ。つまり、週刊現代の報道は事実であって、小沢氏はその事実を報じられたくなかったという事だと思う。
決して違法行為ではない小沢氏の所業は、政治活動資金としてのものであったとしても、やはり灰色の側面が臭うのはいたし方あるまい。それを報道した週刊現代はたいしたものだと思う。
しかし、三宅久之氏は憤懣やるかたない風情で大声を上げる。なぜ、裁判の結果をマスコミは報じない。新聞、TVなどは高裁の小沢氏敗訴を全く報じていないと憤る。
実際、私もこの話を聴くまで、まったく知らずにいた。元・毎日新聞の記者である三宅氏に言わせると、どうも小沢氏側から番記者等を通じた動きの結果の報道規制であるらしい。
やれ、麻生首相がホテルのバーで散財したとか、議員がどこぞのタレントと浮名を流したなどの屑報道をしているぐらいなら、政治家が本気で嫌がる事実を報道するのが、マスコミの使命であろう。
一見合法的な小沢氏の蓄財行為は、十分報道する価値があると私は思う。しかし、週刊現代の発行元である講談社を含め、日ごろ報道の自由を声高に主張する大手マスメディアは、見事に政治家の恫喝に屈した。
政治家に嫌われない程度の「報道の自由」。これが、今の日本のマスコミの程度を示すものなのだろう。