先だって京都の祗園の繁華街を車が暴走して十名を超える死傷者が出た。運転手も同時に死亡しているが、当初てんかんの発作を疑われた事件でもあった。
だが、最初にタクシーにぶつけ、その後逃走中の事故であり、また70キロ近い高速で走り、途中バスを回避しているところからすると、どうやら最初の事故でパニックに陥った末での悲劇だと思われる。
どうやら、てんかんとは直接関係ないようだが、病歴を隠して運転していたことも確かなようで、だからこそ最初の衝突でパニックに陥ったのではないかと思う。
それはともかくも、その死傷事故の当日の夜、京都県警の幹部たちが宴会をやっていたと非難する報道があり、幹部が謝罪している記事を新聞で読んだ。
それほど大騒ぎするべきことなのか?
たしかに痛ましい事故ではある。だが、犯人が逃走中であるわけもなく、事故の対応を怠って呑み遊んだわけでもなかろう。
千葉県警のようにストーカー被害に悩む女性の親の被害届の受理を先延ばしにさせて、北海道へ慰安旅行に行った事件とは事情が大きく異なる。
だいたい、死傷者が出た交通事故が起きた夜だと、警察官は勤務後に呑みに行ってはいけないのか?いったい、この報道をしたマスコミは、警官に勤務後に酒を飲むなと言いたいのか?
呑んで車を運転したとか、飲み会のスケジュールを優先して、事故の事後処理を怠ったとうなら報道に値するだろう。だが、記事を読む限りそのようなことではないらしい。
で、勤務後に飲みに行って何が悪いんだ?
あたしゃ筋金入りの警察嫌いだが、勤務後の息抜きに目くじら立てるような馬鹿ではない。むしろ、このような騒ぐべきでない事で、正義漢ぶって報道するような輩こそ嫌悪する。
このような幼稚な正義が横行するような社会は、閉塞的で度量がなく、建前ばかりが優先されて本質が見失われがちである。
このような報道は揚げ足取りの正義漢気取りに過ぎない。警察幹部に謝罪させて、それに溜飲を下げるような下種の振る舞いだと思いますね。