かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

リースは怖い

2008-03-12 | 事例
「売掛金だって調べれば何処にあるか直ぐに解かりますよ。
10日までには全額払ってください。そうない時は不本意ですが
法的回収を取らせて頂きます。」
Kは震え上がりました。リースなど小額だから、物品さえ
返却すれば後は何もしてきませんよ。と聞いて居ました。
その気になって2月末まで充分に時間もある日に電話をしたのです。

「今月末でこの事務所を取り払うことになりました。
今までのリース物件はもう不要となりましたから、其れまでに
引き上げてください。尚、景気は最悪で其の後のリースは
デフォルトです。」
「デフォルトって何ですか。」
「つまり不良債権だ。払えないと言う意味です。」

信販系のリース会社、担当者は電話で話しているうちに、
当然のように払えないと云って居るKに対して怒りが
こみ上げてきました。
「直ちに差押をします。」の一喝で、そんな予想も
しなかったKは、とたんにうろたえ始めたのです。

Kの納入先は1社です。資産は此処に対する売掛金だけです。
この1社を差押えられると、Kの会社は直ちに参ってしまいます。
折角のKの事業再生案は失敗です。

銀行返済とリースの支払いさえなければこの会社は安泰です。
第2会社に移行することにしました。幸いのことに得意先は
会社が変わってもKに対しては取引をやめることは出来ません。
第2会社の口座の新設を認めています。

多額な銀行の返済については1年前から弁護士に依頼して居ります。
弁護士は破産をする事で承知をして居ます。しかし破産の時は
売掛金も車も全て無くなることをKに告げています。
そんなことになると、文字通りの破産です。第2会社をつくり、
売上を全て移したからでないと、弁護士に破産も依頼出来ません。

リース会社の残は320万です。
Kの電話以後、毎日きつい電話があります。
訪問がないのが未だ救いです。
「商品は引き上げる。しかし2月の末は通常通りに払いなさい。
3月10日までに全額払えない場合は、どう払うか直ぐに
計画書を出して下さい。」
「調べれば解かりますが現在の取引先を教えてください。
そこの売掛譲渡も検討してください。」
Kの会社には、こうした話の応対の出来る人は居りません。
ついにKは2月末の支払いを約束してしまいました。

紹介されたコンサルはリースが売先を知っているか、
知って居る可能性があるか、しつっこくKに聞きました。
「大丈夫です。リースは売先など何も知らないでしょう。
差押など出来ないですよ。しかし、Kさん。貴方の最初の
切り出しは悪かった。私だってそんな態度で云われると
怒りますよ。どうです。丁重に謝りましょう。そして今後の
連絡方法としてKさん。貴方の携帯を教えておきましょう。
態度が、全然違いますよ。」
「それからね。2月末お金があればよいですが、
苦しかったら支払うのは止めましょうや。後で文句が
あれば丁寧に謝っておきましょう。怒られて居る振りを
見せて於いてください。」

コンサルの説明では、債権者の中ではリースが
一番強く出てくる処らしいです。そして直ぐに訴状を
申請し債務名義を取ると云う説明です。其の後直ちに
差押があるか解からないが、預金の差押は覚悟して
おいた方が良いと教えてくれます。

Kは改めてリースに謝りました。
会社がおかしくなって、その為に自分の頭まで
おかしくなったと云うのです。
「不景気で、事務所も私の自宅に移します。
リース物件も不要になりましたし、第一私の
自宅には置くところも有りません。是非引き上げて
少しでも残債務を埋める足しにしてください。」
そして、今後の連絡方法として携帯を教え、
残債務の責任を認めました。

少し好転しましたが一旦払うと云った月末が
払ってないために又電話が怒鳴っています。
恐らく近く訴状は覚悟しなければなりません。

Kはもうリースには払わないつもりです。
でもリース会社はどんな方法で責めてくるのでしょうか。





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